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asabatyouのなんでもブログ2

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タイトルの通りasabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)の続編です。

ガリバー旅行記(1939年版)

昨日は借りたDVDの1枚「ガリバー旅行記」(1939年)を観ましたので、その事について書きます。
アニメコーナーではなく子供向けコーナーをブラブラとしていた時に、偶然見かけたものです。


ストーリー
船旅をしていたガリバーは運悪く嵐に遭い、謎の島にたどり着く。
そこは手の平サイズの小人が暮らしている、リリパット国であった。
ガリバーはリリパット人達と仲良くなるが…。


解説&感想
ジョナサン・スウィフト原作の有名な小説「ガリバー旅行記」を、映画化したもの。
「ガリバー旅行記」といいましたら、レイ・ハリーハウゼンが1960年に作ったバージョンや、1996年ぐらいに作られたテレビ映画、ジャック・ブラックが主演したバージョンなどがありますが、今回は1939年に作られた劇場アニメです(ディズニーの「白雪姫」の成功を受けて製作されたらしい)。
タイトルこそガリバーの名前が入っていますが、実際はリリパットの住人達メインで話が進んでおり、ガリバーは主人公というより彼らをサポートする役目で描かれているのが特徴です。
それが影響しているせいか、他の作品と比べますとガリバーが神格化しており、温和で誠実で優しくて例え相手が自分を攻撃した敵であっても絶対に殺さないなど、ヒーロー性も強調されています。個人的に今まで見てきたガリバーの中では、このガリバーに一番好感持てました。
映画自体の出来は、最初でガリバーがリリパット人にグルグル巻きにされたり、ガリバーが沢山の船を引っ張っていくなど、お馴染みのシーンが見られますが、1939年に作られた事もあるせいか戦争の部分が目立っていました。てっきりこのまま戦争やろうぜ!的なプロパガンダ映画になるのかと思ったら、敵国の王子がガリバーを守って(リリパットとその王子がいる国は元々仲が良く、王女と王子は結婚する予定だったが、両国の両親がくだらん理由で敵対関係になってしまっただけで、肝心の王子と王女はお互い敵同士になってしまう事は全然望んでいなかった。それに王子はガリバーと仲が良かった為、彼を助けようとするのは当然の事である)死んだかのようにピクリとも動かくなった事から、ガリバーが「あなた方は、こんなくだらない理由で戦争をやろうとしてたんですか!?」と両国に怒鳴りつけるなど、実は反戦を描いた所が大変良かったです。ひょっとしたら本作のガリバーは、反戦への願いを込めた世界平和の象徴なのかもしれません。
エンディングで両国は和解し、ガリバーは新たな冒険を求めて旅立つというものだったのですが、このアニメと違って現実では戦争を止められず、第2次世界大戦が起こってしまったのは何とも皮肉な話です…。
ストーリーは勿論このように完成度が高いですが、絵や動きや音楽も大変綺麗で、こちらも見逃せません(リリパット人は漫画チックなデザインで、動きも現実ではありえない物が多いのに対し、ガリバーは生身の人間に近いリアルなデザインで、動きもロトスコープという今でいうモーションキャプチャみたいな技術で描かれており、滑らかであると同時に非現実的な動きが一切ないのは、キャラの差別化を出す為だろうか?)。
「ファンタジア」などのディズニー作品や「トムとジェリー」、1940年代に作られた短編アニメ映画のスーパーマンにしろ、この頃のアメリカのアニメはどれもこれも完成度が高いものが多く期待していたのですが、これも期待を裏切らない作品でした。
本作はアニメ好きな人には勿論、全然興味ない人にも是非観てほしい作品です。これはもっと評価されて、知られるべき傑作ですよ!!
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スタッフ
監督:デイブ・フライシャー
原作:ジョナサン・スウィフト
音楽:ヴィクター・ヤング
作詞:レオ・ロビン
編曲:ジョージ・バスマン、チャールズ・ブラッドショウ(音楽)、レオ・シューケン(全てノンクレジット)
製作:マックス・フライシャー


声の出演
ガリバー:サム・パーカー(ノンクレジット)
ギャビー:ピント・コルヴィグ(ノンクレジット)
リトル王:ジャック・マーサー(ノンクレジット)
グローリイ姫:ジェシカ・ドラゴネット(唄の担当という表記もあり)
デイヴィッド王子:ラニー・ロス(唄の担当という表記もあり)


予告編です↓

「オズの魔法使」や「バグダッドの盗賊」(1940年版)やディズニー映画など、この当時のアメリカのファンタジー映画(「バグダッド~」はイギリス映画だが(笑))は、夢があって良いですね。いかにもファンタジーらしい正統派な感じがありますし、同時に幼い頃誰もが触れた絵本や童話を、そのまま映像化したかのような雰囲気がありますからね。
きっとこの頃は第2次大戦中という事もあって、世界が絶望に浸っていた時代だったでしょうから、少しでも現実逃避したいという理由で、このような作品がいくつか作られたのではないでしょうか?
それと昨日知った事ですが、どうやら本作はニコニコ動画でも観られるようです。


1枚目:ガリバー旅行記 Seesaa 検索.JP
2枚目:Gulliver’s Travels (1939) Review DoBlu.com
参考:ガリバー旅行記(1939) - みんなのシネマレビュー映画 ガリヴァー旅行記 - Gulliver's Travels MOVIE-FANガリバー旅行記(1939) - goo 映画Gulliver's Travels (1939) - IMDbGulliver's Travels (1939 film) - Wikipedia, the free encyclopedia
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by asabatyou | 2012-08-10 18:33 | アニメ | Comments(5)
Commented by asabatyou at 2012-08-24 22:14
文章を少し変えました。
ちょっと、くどい所がありましたので…。
Commented by asabatyou at 2013-02-09 19:14
今日外出した時に、偶然にも本作のDVDがありましたので買いました。
また時間がある時に、ゆっくり観ようかと思います。
Commented by asabatyou at 2014-08-01 19:25
デイヴ・フライシャーの表記を、デイブ・フライシャーに変えました。
彼の表記は前者のパターンや後者のパターンも多いのですが、後者の表記が正しいような気がしたからです。
Commented by asabatyou at 2014-12-25 22:56
キャストを、声の出演という表記にしました。
ロトスコープを使っていますから、動きの演技を担当した人がいるので、その事を考えた結果です。
Commented by asabatyou at 2017-09-23 23:35
本作でガリバーを演じたサム・パーカーという人が、どんな人物かを知る事が出来るページを見つけました(http://www.animator3d.com/fleischers8.html)。

ラジオ・アナウンサーとして着実にキャリアを積んでいたらしく、本作の声優コンテストに優勝した為、ガリバーを演じる事になりました。
その後ロトスコープで撮影する事になった時、フライシャー兄弟はガリバーの容姿に相応しいモデルがいないと困っていましたが、その時パーカーの収録映像を見て、この人だ!と決めたようです。

ロトスコープを使用したアニメでは、声優とモーションアクターがそれぞれ違う人が演じるのが普通だったそうですが、本作みたいに全部1人でやったのは稀みたいです。

残念ながらサム・パーカー本人の肖像写真は、ネット社会となった今でも一切公開されていないので、謎のままです。
それでも彼の容姿は、本作のガリバーにそっくりだというので、まだマシと言えます。