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機械人間 感覚の喪失

今日は買ったDVDの1枚「機械人間 感覚の喪失」を観ましたので、その事について書きます。
アマゾンをいじっている時に偶然知り、興味を持ちましたので、早速買って観る事にしました。


ストーリー
理想家でマッドサイエンティストのジム博士は、労働者の為に同等の仕事ができるRURというロボットを開発する。
RURは量産化されたが、同時に行き場を失った労働者はRURに反発するようになる。
やがて人間対ロボットの戦いが始まるが…。


解説&感想
ソ連が製作したSF映画。ソ連の映画を観るのは「戦艦ポチョムキン」、いや「火を噴く惑星」以来かな?まぁそんな事はどうでも良い。
ストーリーは機械と人間と戦いを描いた物で、どこかフリッツ・ラングの「メトロポリス」や、チャップリンの「モダン・タイムス」を思わせます。
この映画にあるRUR達が暴れるシーンが、「風の谷のナウシカ」の巨神兵の総攻撃シーンを彷彿させる事から、一部の映画ファンから熱望されたと書いてありますが、確かに軍の攻撃で周りが火の海になりながらも、RUR達が怯むことなく、ひたすら突き進んでいくシーンは、後のナウシカの王蟲や「もののけ姫」のイノシシを思わせます。
それとこの映画は「ロボット」の語源になったそうですが、ロボットという言葉は1921年にカレル・チャペックが考えた筈では(さっき調べてみたんだけど、本当は彼の兄が考えた物らしい)…。これより前のロボット映画といいましたら、フリッツ・ラングの「メトロポリス」に登場するロボットマリアがあまりにも有名ですが、この時はロボットという言葉は使われてなかったような…。ひょっとしたらまだ普及していなかったのか、定着していなかっただけなのかもしれません(1919年のサイレント映画「人間タンク」では、オートマトン=自動人形と言っていたようだ)。
いずれにせよ、後世の作品に影響を与えた偉大な作品である事に間違いはありませんが、その一方でツッコミ所があるのも確かです(笑)。
まずRURのデザインです。見た目は中々良いですし、背の高いスーツアクターが演じているせいか(最初に登場する試作の物は、おそらく小柄な俳優が演じている。子供っぽくて可愛かった)2メートル以上の大きさがあり、こいつらが動き回るシーンは確かに迫力はあります。
でも労働者の代わりにしては、いくら何でもデカ過ぎではないでしょうか?あれでは不便ですし、人間と同じように仕事するなんて絶対に不可能です。後手も物を掴めないように見えましたから、細かい作業をやるのも当然無理です。どう考えても労働に向いていませんよ、RURは(笑)。まぁ人々を楽しめる為のパフォーマンス用でしたら、あれでも良いと思いますが(笑)。
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スタッフ
監督:アレクサンドル・アンドリエフスキー
脚本:ジョルジー・グレバナー


キャスト
セルゲイ・ヴェチェスロフ
ウラジミール・ガルディン
アレクサンドラ・ココローヴァ


劇中の一部です↓

RURはサクソフォーンや小さい笛でコントロール出来るようになっており、それでダンスしているのですが、このシーンが一番印象に残りました。
また本作ではトーキーなのに字幕のみのシーンがあったのですが、まだサイレントのイメージから抜け出せていないからでしょうか?この頃になりますと、そういうシーンはまったくと言って良い程ないのですが…。


1枚目:機械人間 感覚の喪失 [DVD](参考にも使った)
2枚目:imcdb.org Gibel sensatsii, 1935 cars, bikes, trucks and other vehicles
参考:ロボット - Wikipedia映画 機械人間 感覚の喪失 - allcinemaGibel sensatsii (1935) - IMDb

by asabatyou | 2013-03-03 11:40 | 特撮、モンスター | Comments(1)

Commented by asabatyou at 2013-03-18 22:06
今日は、ちょうどこれと同じような映画のDVD3枚が来ました。
また時間がある時に、観ようかと思います。