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asabatyouのなんでもブログ2

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タイトルの通りasabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。

チャップリンの殺人狂時代

昨日は借りたDVDの1枚「チャップリンの殺人狂時代」を観ましたので、その事について書きます。


ストーリー
35年間まじめな銀行員だったアンリ・ヴェルドゥは不況のあおりで失業、足の悪い妻と幼い息子を抱えて新しい職を捜さなければならなかった。一方ヴェール家では、3ヵ月程前にヴァーネイなる男と結婚したまま消息を絶ったテルマの身を案じて警察に届けていた。奇妙な事に彼女はパリの銀行から預金を全額おろしていた。すでにフランス各地で婦人の失踪事件が12件も発生している事実を重視した警察は、誘拐殺人事件とみて捜査を開始するが……。


レビュー
チャップリンのトーキー映画第2弾。
この映画についてですけど、今まではボートのシーンの一部と、エンディングのみ観ただけだったので、ちゃんと観たのは今回が初めてです。
一応チャップリンの作品にしてはコミカルな要素が少なめで、シリアスなストーリーが展開される異色作らしいですが、実際はギャグ要素はありました。ですがボートのシーンでチャップリンが女性を縄で絞め殺そうとするんだけど、中々上手くいかないなどといったごく一部だけでした。確かに異色作も。
しかしちょっとダレ気味な所があり、作品自体もあまりチャップリンらしさがなく、あまり好きではありません。最後のセリフは有名で印象に残りますが、何だか後から取ってつけたかのような印象で、深みがそんなに感じられなかったのも残念です。
やっぱりチャップリンといったら、サイレント時代が一番が良いかな。
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スタッフ
監督、脚本、製作、音楽:チャールズ・チャップリン(製作をやっていた事は、ノンクレジット)
原案:オーソン・ウェルズ(アイデアのみ)
撮影:ローランド・トザロー、クルト・クーラン(ノンクレジット)
編集:ウィラード・ニコ


キャスト
アンリ・ヴェルドゥ:チャールズ・チャップリン
アナベラ・ボヌール:マーサ・レイ
グロネイ夫人:イソベル・エルソム
リディア・フローレイ:マーガレット・ホフマン
若い未亡人:マリリン・ナッシュ
グロネイ夫人のメイド:マージョリー・ベネット
ヴェルドゥの妻:メイディ・コレル
モロー刑事:チャールズ・エヴァンズ


予告編です↓

それとこの映画、どうやらエドナ・パーヴァイアンスが出演しているそうです。
エドナはチャップリンの初期の作品には必ずと言って良いほど出演していた方で、専属や常連と言っても過言ではないのですが、本作ではクレジットされておらず、実際の撮影日誌などによる証拠も確認されていないみたいです。


1枚目:チャップリンのシニカル・ドラマ「チャップリンの殺人狂時代」、NHK BSプレミアムで5月10日(日)放送!! ≫ 映画、大好き
2枚目:チャールズ・チャップリン - Charles Chaplin -
参考:殺人狂時代 (1947年の映画) - Wikipedia映画 チャップリンの殺人狂時代 - allcinemaMonsieur Verdoux (1947) - IMDbエドナ・パーヴァイアンス - Wikipedia
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by asabatyou | 2013-07-05 18:47 | 映画 | Comments(8)
Commented by 光を持つ者 at 2013-07-15 23:46 x
以前にもブログのコメント欄に書きましたが、僕もこの映画を見ました。これまでのピエロな浮浪者チャーリーと違ってアンリは、恐怖の殺人鬼なわけですから、これまで社会から虐げられる弱者から加害者へと立ち位置が変わったというチャップリンのイメージを覆した作品とも言えます。

しかも殺人に走る理由が銀行からリストラされ、自活することさえままならない妻子を養うためなのですから、資本主義社会で生きる僕たちから見ても笑える問題じゃありません。

しかし、この映画の真髄は『アメリカという国家が起こす戦争の異常さと、それに関連するビジネスへの痛烈な批判』がテーマでしょう。アメリカという国は経済が困窮し、金に困ったら定期的にどっかと戦争しないといけないのです。世界から見ても軍事産業が盛んなわけですから、どんぱちやらないとそれらの企業が死んでしまい、経済が回らないのです。

つづく
Commented by 光を持つ者 at 2013-07-15 23:46 x
アメリカがどっかと戦争すれば、政府が軍事産業から銃器・弾薬・軍事兵器などを購入するわけですから。それで今度は企業が選挙の時に政治家たちに金や票を貢ぐわけなのです。つまり、アメリカにおける政治家と軍事産業は、上下や主従関係なわけでなく相互利益という持ちつ持たれつの間柄なわけです。結論から言えば、アメリカ合衆国という国自体が世界でも比肩するもののない巨大な軍産複合体というわけなのです。これまでの歴史を見ても、アメリカは経済に困ると必ず戦争をして稼いできました。

この映画でチャップリンは、『自分の家庭の経済を守るために他者を殺して金を得る』というアメリカの国の本質を表現していました。しかし、公開当時は、戦勝ムードに酔いしれていたアメリカからすれば凄まじく痛い部分を突かれたのか、内容の過激さもあって一部の地域ではこの作品を公開禁止にする映画館もありました。もちろんハリウッドの映画評論家たちもこの作品を断じて認めませんでした。認めたらアメリカという国を敵に回す事になりかねないので。

つづく
Commented by 光を持つ者 at 2013-07-15 23:48 x
この作品を公開後、チャップリンはアメリカ追放の憂き目にあってしまいますから、無念としか言い様がありません。しかし、チャップリンはこの作品を自分が監督した作品の中でも、最高傑作だと自画自賛するだけのものがあると僕も思います。何しろ『大衆は常に間違う』という皮肉を露見させるだけでなく、自分達の利益のために、他の国に戦争を仕掛け多くの人を殺して、のうのうと飯を食いながら今なお虚しい殺人ゲームに走るアメリカに、この作品を通じて反戦を叫んだチャップリンの声が聞こえるのですから。

長文になって、すみません。これらの事について、asabatyouさんはどう思われますか?
Commented by asabatyou at 2013-07-16 23:36
何だかこれより前に作られた、「独裁者」を思わせますね。
「独裁者」では当時問題になっていたヒトラーやナチスを皮肉って、この映画ではアメリカを皮肉った物ですから、両者は似た者同士のように思えます。
Commented by 光を持つ者 at 2013-07-21 22:17 x
チャップリンの作品には、笑いや悲劇にシニカルさに加え、権力が生み出す腐敗への反骨精神がこめられていますからね。

イギリスの思想家であるジョン・アクトン氏の格言によれば「権力は腐敗する。専制的な権力は徹底的に腐敗する」という言葉があるように、どんなに小さな権力でもいつかは腐敗するという事なのです。

それまではまともな考えの人でも、ひとたび権力を手にすると、心の中に必ずといって良いほど悪い考えが生まれ始め、様々な弊害や害悪が生じます。

これまでの歴史から見ても、長くクリーンなまま保たれた権力・政府・企業はほとんどありません。トップが悪事に走ったり、よしんばトップがまともでも部下や下の人間が何かやらかしたりなど、枚挙に遑がないのです。そして、大方の腐敗の根本は『金』から始まります。

つづく
Commented by 光を持つ者 at 2013-07-21 22:18 x
例として国を挙げてみましょう。国の機能や機関は、全て税金の上で成り立っています。そして、その腐敗の原因である税金の使い道を絶たれるというのは、国の権力側からしたら何よりも怖ろしい事なのです。なので、あの手この手を使って権力を維持しようと躍起になるのです。国の権力とは、平たくいえば税金を集めてそれを使うというシステムです。
その集め方(税制)と使い方(社会保障や政策などへの使途)を牛耳れる(税収が減れば増税すればいい)ことが権力なのです。

そして、そんな腐敗した権力を持つ人間からしたら、民衆は愚民としか奴等の目には映りません。これを衆愚政治といいます。

本来ならその権力が腐敗するのを防ぐために、監視する立場にあるのがジャーナリズムなのですが、最近のマスコミの腐敗ぶりにも見ていて目に余るものがあります。

つづく
Commented by 光を持つ者 at 2013-07-21 22:18 x
一応民主主義では選挙で権力を交代させる手段があるのですが、残念な事に日本ではそれらがまともに機能していません。だからこそ、大事なのは僕たち民衆が権力に対して監視の目を持たないといけないのです。

結論から言えば、民主主義では権力を常に監視し各々が自覚と判断力を持って選挙という権利を行使することが必要なのです。

だからこそチャップリンもそれを信じて、生涯に渡って映画という手段で世界に戦争のない平和への呼びかけを作品を通じて訴え続けたのでしょう。

何だか、小難しい話になってしまいましたね。すみませんでした。
Commented by asabatyou at 2013-07-21 23:07
いえいえ、別に気にしていませんから大丈夫ですよ。
「生涯に渡って映画という手段で世界に戦争のない平和への呼びかけを作品を通じて訴え続けたのでしょう。」
前にも言いましたけど、「独裁者」もまさに世界平和の願いをとことん込められた映画ですからね。