白雪姫
昨日は借りたDVDである、ディズニー版の「白雪姫」を見ましたので、その事について書きます。
以前はちょこちょこと見ただけで、ちゃんと見た事はありませんでした。
なのでまともに見るのは、これが初めてです。
スタッフ
監督 : デイヴィッド・ハンド
製作 : ウォルト・ディズニー(ノンクレジット)
音楽 : フランク・チャーチル、レイ・ハーライン、ポール・J・スミス
声の出演(全てノンクレジット)
白雪姫 : アドリアナ・カセロッティ
王子 : ハリー・ストックウェル
女王/魔女 : ルシル・ラ・ヴァーン
ライブアクションモデル(全てノンクレジット)
白雪姫 : マージ・チャンピオン
王子 : ルイス・ハイタワー
魔女 : ドン・ブロディー
ストーリー
昔あるお城に、白雪姫という可愛らしい王女が住んでいた。
白雪姫の継母である女王は大変恐ろしい魔女で、白雪姫を下働きのように扱っていた。
ある日女王は、魔法の鏡に「一番美しいのは誰?」と聞いたところ、鏡は「それは白雪姫」と答えてしまう。
激怒した女王は手下の狩人に白雪姫を抹殺し、彼女の心臓を持ち帰るよう命令する。
だが哀れに思った狩人は白雪姫を逃がし、代わりに豚の心臓を持ち帰って女王を欺いた。
何とか森へ逃げた白雪姫は、そこに住んでいる動物や小人(ドワーフ)達と仲良くなり、明るくて楽しい日々を過ごしていたが・・・。
レビュー
グリム兄弟による童話「白雪姫」を、ディズニーがアニメ映画化したものであると同時に、世界初のカラー長編アニメーション映画でもあります。
今でこそ長編のカラーアニメ映画は当たり前ですが、この当時のアニメといいましたら、実写映画の合間に子供向けに上映される短編を指していた時代であり、成功を危ぶむ声も多く、「ディズニーの道楽」と言われていたようです。
しかしふたを開けてみれば6100万ドルの収益を上げる桁外れの大ヒットを記録し、アニメ史に残る傑作として歴史に名を遺す事になりました(当時、アニメの映画で多くの収益が出せるなんて、誰も思っていなかったようです)。
これが作られた1937年といいましたら、第2次世界大戦が始まる2年前であり、日本や西ドイツ(当時)といった当時の敵国では1950年という遅い公開でしたが、戦前にこれ程までに質の高いアニメーションを制作していた事実と、制作を実現したアメリカの圧倒的国力に、公開当時に本作品を見た若者の多くが驚愕したようです(そりゃ、そうだろう)。
実際ディズニーの多大な影響を受けたことで知られている手塚治虫さんは、本作を50回は見たらしいです。
さて内容自体は、勧善懲悪の分かりやすいものであると同時に、誰もが一度は目にしたであろう童話を、そのまま動かしているかのような綺麗な動きと絵、壮大さのある音楽で見事に作り上げ、見る人々をすっかり虜にします。
本作に登場するキャラはどれも良いのですが、一番魅力があるのはグランピー(おこりんぼ)ではないでしょうか。
最初はよそ者であると同時に女性である白雪姫を嫌っていますが、一緒に過ごしていく内に段々彼女を受け入れるようになり、彼女のピンチを知った時には真っ先に救出に向かったり最後は和解するなど、根は優しくて良い奴です(ツンデレというべきか)。
グランピーが他の小人達に無理矢理体を洗わされるシーンがあるのですが、「ドリフ大爆笑」にある床屋や銭湯のコントにそっくりで、ひょっとしたら元ネタかもしれません。
女王が変身した醜い老婆は化け物染みた雰囲気があって魅力がありますが(変身シーンは、「ジキル博士とハイド氏」を意識したんだろうか)、顔が「千と千尋の神隠し」に登場する湯婆婆や銭婆に似ていたのは、気のせいでしょうか(笑)。
ただ私が一番いらないと思ったのは、王子かな(笑)。
出番もほんの少ししかないしストーリーに絡んでくる事もないし、初登場シーンでは白雪姫の家に不法侵入して、完全に彼女を怖がらせていますからね(笑)。
美少女が大好きという気持ちはよく分かりますが、やって良い事と悪い事があるでしょう普通(笑)。
あれでは、どう見ても不審者です(笑)。
結局あの王子は単に幸せの象徴として描いているので、キャラクター性がありませんから、見ていて感情移入しにくくて共感出来ませんでした。
一番得体の知れない人物ですから、私としてはあの小人や動物達と一緒にいる方が幸せだと思うのですが(笑)。
それに原作だとあの王子は、死体愛好家もしくは死体性愛者と見られることがあるという、危ない人なのでイマイチ信用出来ないです。
このように突っ込みどころは確かにありますが、全体的に誰が見ても楽しめる明るい作品となっていますので、見て損はありません。
予告編です↓
本作はロトスコープを使っていますが(生みの親はディズニーのライバルだった、フライシャー・スタジオのマックス・フライシャーである)、その時白雪姫の動きの演技を担当したのは、マージ・チャンピオンという人です。
幼くしてダンスを始め、12歳の時に父親のスタジオでバレエのインストラクターになったようですが、10代半ばで白雪姫のライブアクションモデルをやったみたいです。
本人曰く、自分のマナーがそのまま描かれたそうで、「お元気ですか?」と聞かれた時、スカートを持ってポーズをして「ありがとう」と答えるように教育された為、その動きから白雪姫が行う挨拶の動きが描かれたんだとか。
他にもチャンピオンは、「ピノキオ」や「ファンタジア」にもライブアクションモデルとして参加しているそうです。
出典
画像1:映画 アニメ 白雪姫 - allcinema.html(参考にも使った)
画像2:ディズニー映画第一作目「白雪姫」はマジすごいぞ! _ RENOTE [リノート].html(参考にも使った)
参考サイト
【アニメ長編カラー映画の原点】ディズニー「白雪姫」のここがすごい! - NAVER まとめ.html
【画像】ディズニープリンセスには 実写モデルがいた【可愛い】 _ LAUGHY [ラフィ].html
【画像比較】ディズニープリンセスには実写モデルがいた! - NAVER まとめ.html
ディズニープリンセスの長年の秘密が明らかに - モデルプレス.html
白雪姫はベティ・ブープそっくりだった!_ 魔女は男だった!_ - シネマトゥデイ.html
白雪姫 (1937年の映画) - Wikipedia.html
Shirayuki hime (1937) - IMDb.html
The Prince - Disney Wiki - Wikia.html
アニヲタWiki(仮) - 白雪姫(ディズニー映画).html
by asabatyou | 2016-07-03 09:06 | アニメ | Comments(5)
そう思うとこの王子、実は結構苦労しているのかもしれません。
ですから、不法侵入したのは仕方なかったのでしょう。
詳しくはこちら↓
http://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/33821.html
女王が醜い魔女に変身した後、白雪姫の所に行こうとするのですが、その時牢屋の骸骨を憎たらしく蹴飛ばすシーンがあります。
もしかしたら、あの骸骨がその狩人だったりして…。
「ベティの白雪姫」はジャズ・シンガーのキャブ・キャロウェイが演じた道化師ココ(声とライブアクションモデルを担当)が、歌って踊るシーンが気味が悪いくらいよく動いていて必見です↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6899597
ルーニー・テューンズ版は「coal Black and de Sebben Dwarfs(石炭姫とひちにんのこびと)」というタイトルですが、黒人に対するステレオタイプな描写がある為、人種差別の理由で中々表舞台に出られない状態です↓
http://www.dailymotion.com/video/x51ver_merrie-melodies-coal-black-and-de-s_shortfilms
詳しくはこちら↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4、
http://eizou-musabi.tumblr.com/post/56095843088/%E3%83%99%E3%83%86%E3%82%A3%E3%81%AE%E7%99%BD%E9%9B%AA%E5%A7%AB%E5%8E%9F%E9%A1%8Csnow-white1933-dave-fleischer、
http://ppgcom.blog12.fc2.com/blog-entry-4041.html、
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%BA#.E8.AB.96.E4.BA.89.E3.81.A8.E6.A4.9C.E9.96.B2
小さい頃読んだ絵本では、白雪姫に毒リンゴを食べさせてそれで出番終わりで倒された覚えがありません。
ですがこちらではちゃんと倒されていますので、見ていてスッキリし痛快だったからです。
後は「バグダッドの盗賊」(1940年)と似ていて、音楽の良さもあって盛り上がりますから、敵が逃げるけど最後は倒されるというラストは好きです→https://www.youtube.com/watch?v=q92sI-TR8Yk
マージ・チャンピオンがhttp://www.cinematoday.jp/page/N0082674でも少し触れていましたが、ドン・ブロディーという男性の方です。
本人曰く「女性の悪役を演じきった俳優は、私だけだろう。ハリウッド広しと言えどもね。
スタジオに組まれた足場を、少なく見積もっても20回は上らされた。
彼らが望むとおりには、なかなか動けなかったね。
魔女の姿で男子トイレに行ったら、ウォルトのお兄さんが現れてね。"君は隣だ"と真顔で言われたよ」とのことです。
その時の写真も、見つけました↓
http://disney.wikia.com/wiki/Don_Brodie
どうやらブロディーは、「ピノキオ」にも声優として出演しているそうです。