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巨神兵東京に現わる

今月の18日ですが、録画した「巨神兵東京に現わる」を見ましたので、その事について書きます。
これは「館長 庵野秀明特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」に行った時に一度見たのですが、途中からだったので、ちゃんと見るのは今回が初めてです。


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スタッフ
製作 : 庵野秀明、鈴木敏夫
巨神兵 : 宮崎駿
監督、画コンテ : 樋口真嗣
製作 : スタジオジブリ


キャスト
ナレーター : 林原めぐみ


ストーリー
東京に1人暮らししている「私」のところに、突然弟がやってきて「明日、この街は滅ぶ」と予言めいた事を言い出す。
いつもそんな事を言わない弟を訝しく思いながらも取り合わない「私」だったが、翌日に突然異形の巨人「巨神兵」達が東京に現れ、街を焼き尽くすのだった・・・。


レビュー
「風の谷のナウシカ」に登場した巨神兵を主役にした、短編特撮映画。
所謂スピンオフ作品ですが、ナウシカとは何も繋がりはなく、完全に独立した話になっています(でもナウシカを知っていた方が、色々と分かりやすいかな)。

CGが普及した世の中で、あえてそれを一切使用せず、ミニチュアと合成にこだわった今時珍しい作品なのも特徴です。

ストーリー自体は巨神兵が東京に来て暴れるだけなので、別にないも同然ですが、ミニチュア模型の完成度が高く、巨神兵も「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」のC-3POみたいに、人間と同じ大きさの人形を後ろにいる人が棒を使って動かす(日本の人形浄瑠璃を、ヒントにしたらしい)という、あまり例のない特撮が使用されています。
さらに効果音も、1950年代から70年代までの東宝や円谷プロの特撮で使われた物なので(一部新しく作ったと思われる物や、「スーパーロボット レッドバロン」の物も流用されていた)、懐かしさだけでなく新鮮味もある作品となっています。

昔の音を使うだけでなく、巨神兵の制御不能な暴れっぷりは間違いなく「シン・ゴジラ」へと受け継がれたと言えますが(実際両者を共演させた動画も、存在する)、ゴジラは1匹で行動し作品によっては人類の味方にもなったりするけど(これは「ジュラシック・パーク」シリーズに登場する、ティラノサウルスのレクシィも同じである)、巨神兵は複数登場しずっと脅威のままなので、絶望感ではこちらの方が上です。

スタジオジブリ作品ではありますが、完全に怪獣映画なので、ある意味異色作と言えるでしょう。



特報と予告編です↓


宮崎駿さんの名前がクレジットされていますが、あくまで巨神兵の作者だからであって、実際は何もかかわっていません(庵野秀明さんの思いつきで始まった映画だが、宮崎さんの許諾を得る為に話してみたら、「いいけど、ナウシカを出すのは駄目だよ」という条件付きだった)。

元々「館長 庵野秀明特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」で公開されましたが、展示会終了後2012年のアニメ映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」と同時上映されました(ただしまったく同じではなく、エンドロールの追加や音声の調整に加え、3DCGを使用している)。



出典


参考サイト

by asabatyou | 2017-07-20 17:26 | 特撮、モンスター | Comments(0)