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ドラキュラとせむし女

昨日はYouTubeで「ドラキュラとせむし女」を見ましたので、その事について書きます。
前から興味がありましたが、やっと見る事が出来ました。


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スタッフ
監督 : アール・C・ケントン
製作 : ポール・マルヴァーン
脚本 : エドワード・T・ロウ・ジュニア(クレジットでは、エドワード・T・ロウ)
音楽 : ウィリアム・ラバ(ノンクレジット)


キャスト
ドラキュラ伯爵 : ジョン・キャラダイン
狼男/ローレンス・タルボット : ロン・チェイニー・ジュニア(クレジットでは、ロン・チェイニー)
フランケンシュタインの怪物 : グレン・ストレンジ
エーデルマン博士 : オンスロー・スティーブンス
ニーナ : ジェーン・アダムス
ミリザ・モレル : マーサ・オドリスコル


ストーリー
エーデルマン博士の邸宅に、ラトス男爵と名乗っているドラキュラ伯爵がやって来た。
罪なき人々の生血を吸って何百年も生きている彼は、この呪いから解放される為に博士の所に来たという。
彼を治療する事にした博士だったが、そこへローレンス・タルボットも狼男化を防ぐ為に、博士を訪ねてくる。
博士は彼の悩みも引き受けるが、この近くにある洞窟で眠っているフランケンシュタインの怪物が発見された。
こうして三大怪物が一ヶ所に集合する事になったが、ドラキュラは治療を受けている時に自身の血を博士に注入し、博士は徐々に凶暴な殺人鬼となってしまう・・・。


レビュー
ドラキュラ、フランケンシュタインの怪物、狼男といったユニバーサル・モンスターの看板キャラ3名を共演させた、「フランケンシュタインの館」の続編(その為これのエンディングで、フランケンシュタインの怪物と共に底なし沼に沈んだニーマン博士が、白骨死体として登場している)。

このストーリーを読めば分かるように、かつて人類の脅威だったはずの怪物達がただの病人に成り下がり、もはや昔の威厳もへったくれもありません。
ジョン・キャラダイン演じるドラキュラは出番こそ前より増えましたが、血を吸う事はないので、正直普通の人間と変わりません。
狼男も相変わらず悩んでいる事は、自分の意思と関係なく怪物に変身してしまうありきたりなパターンで、新鮮味がありません(前作で死亡したはずなのに、当たり前のように生き返っているので矛盾している)。
フランケンシュタインの怪物については殆ど眠ってばかりで、動き回るのは最後の数分間のみで、ドラキュラや狼男と異なり話に絡んでこないので、正直いなくても問題になりません(本当にただ出てきただけって感じ)。
前作と同じで今回も怪物達の絡むシーンはなく、単体で暴れまわるシーンしかないので、共演させた意味なしです。

ただ患者の面倒を見ようと思ったら、逆にその陰謀によって怪物になってしまう意外(?)な話が展開されるので、思っていたより楽しめました。
けど言い方を変えると、別にユニバーサル・モンスターでなくても良いかなという気もしますが(例えばある医者の邸宅に患者がやって来るが、その正体は地球侵略を企んでいる宇宙人で、まんまとハメられた医者はその手先になってしまう話でも、問題ないはず)。

期待していないで見ましたが、そんなに悪くない映画なので、興味のある方は見て損はないと思います。



予告編と本編です↓


ちなみに日本でDVDが発売された時、邦題が原題を直訳した「ドラキュラの屋敷」となっているのは、せむしが差別用語で今では不適切で使用不可能だからでしょう(ニーナという看護婦がせむし女だが、まだ若くルックスも比較的良い方である)。
またこの映画で一番得したのは、狼男ことローレンス・タルボットでしょう。
やっと普通の人間に戻れたと同時に、最後はヒーローポジションになるので、救いのある結末となっています(「狼男」(1941年版)→「フランケンシュタインと狼男」→「フランケンシュタインの館」と順番に視聴すれば、彼がいかに苦労していたかがはっきりと分かる)。



出典


参考サイト


参考文献

by asabatyou | 2017-12-09 12:15 | 特撮、モンスター | Comments(0)