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「ウルトラマンダンディー ~帰ってきたウルトラマンを演った男~」を読んでみた

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昨日で買った本の1冊「ウルトラマンダンディー ~帰ってきたウルトラマンを演った男~」を読み終えましたので、その事について書きます。
元々この本は2005年か6年ぐらいの時に、駅の本屋さんで見かけてそれで知りました。
ウルトラマンを演じたきくちさんの事はすでに知っていましたが、この本で遠矢孝信さんの事を知りました。
顔を観た時「あれ?この人「ゴジラ対メカゴジラ」(1974年版)で、ブラックホール第3惑星人の1人を演じた人だ。こんな事もやっていたのか」と驚きました。
さて久しぶりに見てみましたが、覚えている所もあれば覚えていない部分もある。そんな感じです(笑)。
各ページに遠矢さんが怪獣を演じた時の事を語っていたのですが、全部書いていたわけではなかったのがちょっと意外でした。なので「本当にこの怪獣、本当に遠矢さんが演じたのか?」と思ったりしました。実際ムルチも都合が悪くて、別人が演じているそうですし。
でも基本はネットにも書いてないような、大変興味深い事が沢山書いてあり、非常に楽しめました。
タッコングと戦うシーンを撮る時、プールに入って出番を待っていたのは良かったけど、照明のコードがプールの水の中にたれていて感電してしまい死にそうになった(スタッフはきくちさんと遠矢さんが、ふざけて踊っているように見えてしまったらしく、最初は助けようとしなかったらしい)、飛ぶシーンを撮る時小さな板に乗って6人で下から押し上げるんだけど、タイミングが中々合わなくて難しいから嫌だった(周りにトタンの山があるような所でやっていたから、一歩間違えば大怪我だったそうな)、客演した時のウルトラセブンを演じた望月武郎さん(上西弘次さんじゃないのは、おそらくスペクトルマンの関係だろう)は、当時18歳くらいのイケメンだったんだけど、すぐにやめてしまった(良い役演じたのに、勿体ない…)、自転車で自宅から撮影所まで20分こいで体力を鍛えていたなど、キリがありません。
郷秀樹こと団次郎さんとの会話もあったのですが、団さんが「SFXは好きだけど、ラブロマンスは大嫌い(笑)」とおっしゃってくれたのは、個人的に嬉しかったです(笑)。
恋愛物はいかにも恋愛至上主義でリア充万歳って感じで、はっきり言って嫌いなジャンルです(笑)。だからこそチャップリンの「サーカス」を久々に観た時、「こういう方が共感や好感が持てる」と思いましたから。
団さんは「映画の本来の意味みたいなものがね、SFXにはあるような気がするんですよ」、「作り手の夢とか、非現実とかそういうものを見せてくれるのが映画だと思う」とおっしゃっていましたが、何となくその気持ちが分かるような気がします。
「図説モンスター」にも「ホラー・SF・ファンタジー映画の歴史は、映画の歴史そのものの歴史だと言っても過言ではない。映画の草創期の観客は、動く写真に驚嘆し、ジョルジュ・メリエスらが開発した特殊効果に熱狂した。やがて物語が重視される時代に至っても、観客が求めたのは一時の現実逃避が出来る”娯楽”であり、非現実の世界に浸る快感を楽しんだのである」と書いてありましたが、映画は作り話であり嘘の世界だからこそ、作り話でなきゃ出来ない事をやった方が面白いと思っています。だっていくら嘘でも、夢のある嘘の方が楽しいですから。恐竜が出てきたり、ランプの精霊や空飛ぶ絨毯が出てきたりとかね。
それときくちさんは、レモンの砂糖漬けとニンニクの醤油漬けがスタミナ源だったそうですが、このニンニクの醤油漬けは是非食べてみたいです。僕がニンニクが好きだからというのもありますが(笑)。
他にも、「肝っ玉かあさん」というテレビドラマとコラボしたのも印象に残りました。今と違ってこの頃のテレビは夢に溢れていて、みんなを楽しませたいという情熱ややる気に満ちていたのでしょう。


詳しくはこちら→ウルトラマンダンディー―帰ってきたウルトラマンを演った男
画像:私の昭和史(第3部)―昭和から平成へ― 夢見る頃を過ぎても 根本圭助 松戸よみうり新聞
参考:図説 モンスター―映画の空想生物たちモンスターパニック―超空想生物大百科帰ってきたウルトラマン - Wikipedia

by asabatyou | 2013-03-11 18:17 | 声優、スーツアクター | Comments(3)

Commented by たかちほ at 2013-04-08 00:13 x
ご無沙汰しました。
「ウルトラマンダンディー」読みたいと思いつつ実は未読なのですが、ウルトラのスーツアクターさんの回想本としては早い時期のものですよね。
きくちさんのウルトラマンは、格闘だけでなく、全身をつかった感情表現がとても上手かったように思います。とはいえ、やはり理屈抜きにあの肉弾戦が好きだったりするわけですが…。

私も恋愛ものは苦手、というか好きではありませんね。日常から離れられないような感じが嫌なのだと思っています。
特撮、とくに怪獣ものは、どこか見覚えのある世界へ、現実にはあり得ない巨大生物が乱入してくるところに何とも言えない面白さがあるのだと思います。
Commented by asabatyou at 2013-04-09 22:52
「ウルトラマンダンディー」は、アマゾンで中古ではありますが買いました。今でも見れば多分あるかと思います。

「ウルトラのスーツアクターさんの回想本としては早い時期のものですよね。」そうですね。今ではウルトラマン役者で有名な古谷敏さんや、その怪獣をいくつか演じた中島春雄さんが本を出したりしましたけど、あの当時では中々ありませんでしたからね。

「私も恋愛ものは苦手、というか好きではありませんね。日常から離れられないような感じが嫌なのだと思っています。」僕が恋愛物が嫌いなのは、恋愛に興味がない奴やしない奴は負け犬だと言っているかのようで、押し付けている感じがするので嫌いです。所謂ゴリ押しって奴ですね。どうせ恋愛をやったからと言って、それで素晴らしい人生を送れるわけでもないのに…。

「特撮、とくに怪獣ものは、どこか見覚えのある世界へ、現実にはあり得ない巨大生物が乱入してくるところに何とも言えない面白さがあるのだと思います。」その気持ち、よく分かります。怪獣や特撮物は現実では絶対にありえない物の象徴ですから、作り話でやる本当の意味があると思うのです。
Commented by asabatyou at 2013-11-14 23:14
これも本のことについて書いているわけですから、その画像を貼るべきだと思い、動画から画像へと変更しました。