モスラ(1961年版)

昨日は録画した「モスラ」(1961年版)を見ましたので、その事について書きます。
本作は1990年代の時に初めて見て、2回目が「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の公開時(だったかな?)だったので、今回が3回目になります。


a0265223_18531254.jpg
a0265223_19092660.jpg
スタッフ
監督 : 本多猪四郎(本編)、円谷英二(特技)
脚本 : 関沢新一
製作 : 田中友幸
原作 : 中村真一郎、福永武彦、堀田善衛
音楽 : 古関裕而


キャスト
福田善一郎 : フランキー堺
中條信一 : 小泉博
花村ミチ : 香川京子
小美人 : ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、伊藤ユミ) 
クラーク・ネルソン : ジェリー伊藤
モスラの幼虫 : 中島春雄、手塚勝巳 ほか


ストーリー
台風で日本の貨物船第二玄洋丸が座礁沈没したが、インファント島の住人に助けれて生存していた。
インファント島はロリシカ国の水爆実験場で無人島とされていたが、船の乗組員達に放射能障害が何故か見られなかった。
改めて調査する必要があるという事で、日東新聞記者の福田善一郎と言語学者の中條信一は調査隊に加わり、インファント島へ向かう。
その島には小美人という双子の妖精が原住民達と共に平和に暮らしていたが、同じく調査に参加していたクラーク・ネルソンは島に再訪した時小美人を拉致しただけでなく、彼女達を助けようとした原住民達まで皆殺しにする。
ネルソン達が去った後、何とか生き延びた老人が助けを求めるように「モスラ・・・」とつぶやくと、洞窟の奥が崩れ落ち、巨大な虹色の卵が出現。
その頃ネルソンはショーで小美人を見世物にしていたが、その時彼女達が歌っていたのはモスラに助けを呼ぶ曲だった。
孵化したモスラは小美人救出の為に日本へ向かうが、ネルソン達は再び小美人をさらってロリシカ国へ逃亡。
成虫になったモスラは、ネルソン達を追ってロリシカ国へ飛んだ。


レビュー
東宝が生んだゴジラに続くもう1匹の怪獣スター、モスラの記念すべきデビュー作。
制作の半年ほど前から「怪獣が暴れまわる映画も結構だけど、女性も見られる怪獣映画というのはどうだろう。すごく可愛らしい美人も出すんだよ」という話があり、そこから生まれたのがこちらです。
その為モスラも他の怪獣にありがちな敵・脅威・怖いというイメージではなく、穏やかさや美しさや神々しさがあり、一線を画しています。
モスラがチョウではなくガなのは意外ですが、モスラという名前自体、ガの英名であるモス(Moth)と母を意味する英単語のマザー(Mother)を掛け合わせたもので、ガの怪獣というだけでなく母性を象徴する怪獣として、この名前になったんだとか。
その為モスラがどこか女性的で怪獣というより女神に近く、悪役になった事が一度もないのも納得出来ます。
神として崇められている怪獣は「キング・コング」(1933年版)や「大怪獣バラン」が既にいて、仲間を救出に向かうのも「怪獣ゴルゴ」と同じですが、より親しみやすくしたのがモスラです。

映画自体も三枚目風だけどやる時はやる主人公や分かりやすい悪役、古関裕而さんが作曲した音楽も、和風でありながらどこか「オズの魔法使」(1939年版)や「バグダッドの盗賊」(1940年版)のような、洋画のファンタジー映画を思わせる壮大さもあり(「桃太郎 海の神兵」の音楽もこの人だったが、言われてみれば何となく似ている。実はアメリカのコロンビア映画との合作であり、その事も影響しているのかもしれない)、非常に娯楽性の高い作品となっています。

本作に出演しているジェリー伊藤さんですが、私は「英語であそぼ」で知ったので、これを初めて見た時は「若いな!」と思いつつも悪役だったので、ショックを受けた事を今でも覚えています(笑)。正直モスラより、そっちの方が印象に残ってしまったぐらい(笑)。
他にも伊藤さんは「双頭の殺人鬼」や「マイティジャック」といった、特撮物にも出演しています。

若干モスラの暴れているシーンをもう少し短くても良かったかなという気もしますが、小美人や「モスラの歌」は既に存在し、害がないという基本的な設定は出来上がっており、火の海になりながらも泳ぎ続けるところや空港でお別れするのは「ゴジラvsモスラ」で、ダムを破壊するのは「モスラ」(1996年版)を思わせます。
ただ後の作品と違ってモスラ以外に怪獣が一切登場しないので(いたとしても、吸血植物がチョイ役で登場するだけ)、今となっては貴重であり珍しい作品とも言えます。

特撮も勿論良いけど、人間ドラマも見世物にされている小美人をただ単純に面白がって見ていただけなのに、いざモスラが来て取り返しのつかない状態になると、「可愛そうだ!!」「ちゃんと帰すべきだ!!」と手のひら返したように批判する人々の身勝手さも描かれているので、どちらも楽しめます。



予告編です↓

本作ではモスラしか登場しない事もあって、全長10メートルもある超大型の着ぐるみも作られ、それを中島春雄さんや手塚勝巳さんといったお馴染みの怪獣役者や、彼らも入れた7、8人の人々が中に入って動かしていたみたいです。
その為後の作品に登場するモスラと比べると、とにかくデカくて重量感と迫力が一番あります。

実は1998年にドラマCD化された事があり、関智一さんや山寺宏一さんや野沢那智さんといった豪華声優陣が出演しています。
ストーリーは主人公の1人だった福田善一郎が記者生活最後の日に、自分の体験談を若手記者に聞かせる形式で描かれているようですが、音楽や効果音は当時のままだそうです。
映画版にはないシーンも含まれるけど、小美人の台詞だけは完全に映画と同じであり、声優ファンだけでなく特撮ファンも楽しめるのではないでしょうか。



出典

参考サイト

参考文献

[PR]

by asabatyou | 2018-05-31 17:10 | 特撮、モンスター | Comments(0)
line

タイトルの通り「asabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)」の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


by asabatyou
line
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31