ドラえもん のび太の魔界大冒険

昨日は録画した「ドラえもん のび太の魔界大冒険」を見ましたので、その事について書きます。
今までちょびちょびと見ただけでしたが、ちゃんと見たのはこれが初めてです。


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スタッフ
監督、絵コンテ : 芝山努
原作、脚本 : 藤子・F・不二雄(クレジットでは、藤子不二雄)
製作 : シンエイ動画、テレビ朝日、小学館
音楽 : 菊池俊輔


キャスト
ドラえもん : 大山のぶ代
野比のび太 : 小原乃梨子 
ドラミ : 横沢啓子(現 : よこざわけい子)
源静香 : 野村道子
剛田武(ジャイアン) : たてかべ和也
骨川スネ夫 : 肝付兼太
満月美夜子 : 小山茉美
満月博士 : 中村正
大魔王デマオン : 若山弦蔵


ストーリー
のび太は魔法に憧れている事をドラえもんと静香に話すが本気にされず、出木杉にも相談したが既に廃れている事を知る。
しかしそれでも諦められないのび太は、ドラえもんの道具の1つ「もしもボックス」を使って魔法の世界を創造し大喜び。
だがそこは期待していた世界と程遠く、魔法の絨毯は免許がないと操れず、絨毯自体も高額な為自宅にはなく、のび太も基本的な魔法が出来ないと馬鹿にされ、結局こっちの世界でも落ちこぼれである事に、すっかり落胆する。
さらに悪い事に魔界が地球を侵略しつつある事を知り、早く元の世界へ戻そうとするが、もしもボックスはママに捨てられてしまい、回収を試みるが失敗に終わる。
絶望したドラえもんとのび太は対立するがやがて和解し、悪魔に詳しい満月博士の家に行こうとするが、そこにある猫がやってきた。
実はこの猫は博士の娘である美夜子が悪魔によって姿を変えられたもので、月光を浴びた時のみ元の姿に戻れるようになっていた。
美夜子は2人に一緒に魔界に乗り込んでほしいと頼み、さらに水晶玉の占いで魔王を倒す勇者がドラえもん、のび太、静香、ジャイアン、スネ夫の5人である事が判明する。
最初はためらった5人だが、やがて共に戦う事を決意し、大魔王デマオン率いる悪魔軍団に立ち向かう。


レビュー
ドラえもん映画シリーズ第5作目であると同時に生誕5周年記念作品で、もしもボックスが登場する唯一の作品でもあります。

今までのドラえもん映画といいましたら、過去の時代や別の惑星に行ったり、地球にある未知の世界で冒険するパターンでしたが、今回は悪気がなかったとはいえ、のび太が作った魔法の世界が舞台となっています(その代わりに科学が迷信とされており、現実世界では不可能な事が可能である)。
しずかちゃんやジャイアン、スネ夫といったお馴染みのメンバーも登場しますが、あくまで魔法の世界の住人として登場しているのであって、実質的なゲストキャラ的な扱いとなっています。

ファンタジー映画のドラえもんは後の「夢幻三剣士」と同じですが、あくまで夢で冒険する「夢幻三剣士」に対して、こちらはちゃんと現実世界で冒険する違いがあります。
「夢幻三剣士」では完全に西洋ファンタジーものなのに、敵が妖怪やお化けと言われており違和感バリバリでしたが、こちらは純粋に悪魔と言われていたので、不自然さはまったくなかったです(今だったら、魔族と言われそう)。
けどそれでも魔界そのものが別の惑星で、そこにいる悪魔と戦うのは「DOOM」シリーズの元ネタのようにも思えます。

本作はそれまでの作品と比べるとホラー要素が強く、普通に日常生活を送っているのに、石になったドラえもんとのび太が空から落ちてきただけでなく、勝手に動き出したりする(その表情や動きは、明らかに恐ろしい物を見たと思われるもの)、魔界に生息する生物達の奇怪さ、悪魔の中に嗅覚が優れている奴がいるので、透明帽子とも言える石ころぼうし(もしかしたら「ゼルダの伝説 ムジュラの仮面」に登場する、石コロのお面の元ネタかもしれない)が全然通用しなかったりと緊張感があるのも特徴で、ダーク・ファンタジーとも言えます。
大魔王デマオンもディズニーの「ファンタジア」にある、「禿山の一夜」に登場する巨大な悪魔に似ていますが(心臓が別の場所にあるからそれを潰さない限り倒せないのは、「キャプテン・シンドバッド」のエル・カリムや、「クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険」のオカマ魔女と同じ)、ひょっとしたら影響を受けたのかもしれません。

ちなみにドラミちゃんが映画版に初登場する作品でもありますが、後の「ドラミちゃん アララ・少年山賊団!」や「ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!」などと異なり主役ではなく、ドラえもん達を助ける為に登場します。



劇中にあるシーンの一部(当時の映像)と、主題歌の「風のマジカル」です↓



この「風のマジカル」が本当の主題歌で、1984年のテレビ放送時では劇場公開時に近い形で放送されましたが、ソフト化された時に使用契約期限の関係でエンディングテーマが、「のび太の大魔境」の主題歌「だからみんなで」に変更され、エンディング映像上のスタッフロールや予告編での「風のマジカル」のテロップも削除されました。
本編に2回ある「風のマジカル」をアレンジしたBGMも、「ポケットの中に」をアレンジした曲に変更されました。
DVD化された時も変更されたバージョンを使用しているので(私が初めて見たのは、こちらだった)、長い間劇場公開版は見られる機会がありませんでしたが、YouTubeやニコニコ動画といった動画サイトに、その時のシーンが投稿されたり、Amazonビデオで配信された時も劇場公開時の形で視聴可能となりました。
さらに2017年7月16日に2回、夏休み特別企画としてAbemaTVの家族アニメチャンネルで配信された本作では、本編中BGMとエンディングが劇場公開時の形でそのまま配信され、2018年3月に行われたWOWOWにおける大長編シリーズ全作品一挙放映時の本作は劇場公開時と同じ「風のマジカル」が使われるバージョンが放映されました(私が視聴したのは、5月22日にWOWOWで放送されたものだが、「風のマジカル」が使用されたバージョンだった)。
これにより当時を知らない世代にも知られるようになりましたので、大変嬉しく思います。

話は変わりますが、ゲストキャラの満月美夜子は人間の時より、猫の姿の方が可愛くて魅力的だと思うのは私だけでしょうか(笑)?



出典

参考サイト
http://seesaawiki.jp/w/radioi_34/d/%A5%C9%A5%E9%A4%A8%A4%E2%A4%F3%20%A4%CE%A4%D3%C2%C0%A4%CE%CB%E2%B3%A6%C2%E7%CB%C1%B8%B1
http://www.70percent-komado.com/entry/2016/08/13/000010

参考動画

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by asabatyou | 2018-06-06 17:18 | アニメ | Comments(3)
Commented by エースロボット改 at 2018-06-08 20:59 x
もしもボックスはドラえもんの道具の中ではトップクラスに反則なもののひとつなので舞台装置としては一回しか使わなくて正解だったでしょうね。
おっしゃる通り全体的におどろおどろしい雰囲気で進みますが、人魚の歌にジャイアンがキレて歌い返して人魚もツノクジラもノックアウトしてしまうところは数少ない笑いどころになっていて好きでした。
Commented by asabatyou at 2018-06-09 17:24
もしもボックスはその気になれば、自分にとって都合の良い世界を簡単に作れてしまいますからね。

「人魚の歌にジャイアンがキレて歌い返して人魚もツノクジラもノックアウトしてしまうところは数少ない笑いどころになっていて好きでした。」

あれは作者の、数少ない良心と言えるでしょう。
もしなかったら、重苦しくて救いようがないと思いますから。
あのシーンでは、人魚が伝承されているように歌声で惹きつけて人を襲う恐ろしい存在として描かれており、ツノクジラも昔の海図に描かれている怪獣のような姿をしているのも印象に残りました(https://bontakobo.blogspot.com/2010/12/blog-post_3571.html、https://www.pinterest.jp/pin/497084877604852912/、https://www.pinterest.jp/scott2fraser/map-creatures/)。
Commented by asabatyou at 2018-06-14 22:43
http://dic.nicovideo.jp/b/a/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%81%88%E3%82%82%E3%82%93%20%E3%81%AE%E3%81%B3%E5%A4%AA%E3%81%AE%E9%AD%94%E7%95%8C%E5%A4%A7%E5%86%92%E9%99%BA/1-#29とhttp://dic.nicovideo.jp/a/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%81%88%E3%82%82%E3%82%93%20%E3%81%AE%E3%81%B3%E5%A4%AA%E3%81%AE%E9%AD%94%E7%95%8C%E5%A4%A7%E5%86%92%E9%99%BAで、のび太と出木杉くんは実は相性良いのでは?と書いてありますが、何だか分かるような気がします。

他のみんなは「魔法なんて、くだらねぇ」って感じだったのに、出木杉くんだけはそんな態度をせず、真面目に調べて解説しています。
だけど事実もしっかり話すから、例えのび太の理想や期待と違っていても、素直に話すという感じでしょうか。
馬鹿にしないし見下したりもしないけど、同時に容赦も一切しないという。

「のび太の大魔境」や「のび太の宇宙小戦争」でも、のび太が出木杉くんを頼りにしているシーンがありました。
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タイトルの通りasabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


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