ドラえもん のび太の日本誕生

今日は録画した「ドラえもん のび太の日本誕生」を見ましたので、その事について書きます。
本作は作者の藤子・F・不二雄さんが亡くなった後、彼を偲んでテレビ放送した事があるのですが、それ以来なので今回が2回目となります。


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スタッフ
監督 : 芝山努  
脚本、原作、製作総指揮 : 藤子・F・不二雄  
製作 : シンエイ動画、テレビ朝日、小学館  
音楽 : 菊池俊輔


主題歌
「時の旅人」 : 西田敏行


キャスト
ドラえもん : 大山のぶ代  
野比のび太 : 小原乃梨子  
源静香 : 野村道子  
剛田武(ジャイアン) : たてかべ和也  
骨川スネ夫 : 肝付兼太
ククル : 松岡洋子
ギガゾンビ : 永井一郎
ツチダマ : 高島雅羅


ストーリー
学校でも自宅でも叱られてばかりののび太は今の生活に嫌気が差して、家出を決意するが、どうも良い土地がなく失敗ばかり。
初めは「無駄だから、やめておけ」と馬鹿にしていたドラえもん、静香、ジャイアン、スネ夫だったが、彼らも家庭教師やレッスンが辛い、ハムスターが家に1週間過ごす事になった(のび太の父親の知人の頼み)など様々な理由で家出するが、他に行く所がなくて途方に暮れていた。
それならまだ人間が誰もいない太古の日本に行けば良いと思い付き、スケールのデカい家出を開始。
そこで誰にも邪魔されない自分達のユートピアを築き上げるが、一旦帰宅してみたら原始人の少年ククルと出会う。
ククルの一族であるヒカリ族は、凶暴なクラヤミ族と精霊王ギガゾンビの襲撃を受けたという。
ドラえもん達はヒカリ族を救う為に、中国大陸に向かう。


レビュー
ドラえもん映画シリーズ第10作目で、生誕10周年記念作品(第1作目の「のび太の恐竜」は1980年だが、大山のぶ代版ドラえもんが誕生したのは1979年なので、ちょうど10年目になる)。
ドラえもん映画の中では最もヒットしたようで、史上最大の観客動員数を記録しており、本作の続編であるファミリーコンピューター(ファミコン)のゲーム「ドラえもん ギガゾンビの逆襲」まで作られました(ギガゾンビがかつてドラえもん達に敗れた悪党達を復活させる話で、「宇宙開拓使」から本作までのゲストキャラや悪役達が登場する)。

内容はドラえもんが大昔の日本に行ったのは良いけど、ギガゾンビ(ゾンビと付いているが、アンデッドではない)という精霊王が、人々を拉致しては自身の理想の世界を作る為の奴隷としてこき使っている事実を知り、それを倒しにいく話です。
ドラえもん達が過去の時代へ行く話は、これまで「のび太の恐竜」や「パラレル西遊記」がありましたが、「のび太の恐竜」は現代に蘇ったフタバスズキリュウのピー助を元の時代へ帰す為で、「パラレル西遊記」は自分達がうっかり妖怪軍団を生み出して人類を滅ぼすきっかけを作ってしまい、責任を感じたからという真っ当な理由がありました。
でも今回は普段の日常世界で嫌な事があったからであり、今まで違って現実逃避なのです。
人間生きていればどうして嫌な事が起きますし悩みもあるので、気持ちは分からなくもないですが、過去作品と比べるとスケールが小さくて、動機が不純です。
そこで自分達のユートピアを作るのですが、本来その時代にない物を色々作ってしまって良いのでしょうか(タイムパトロールがいるのに)?
「のび太の恐竜」も恐竜狩りをすると歴史が変わってしまい、未来に悪影響を与えてしまうから犯罪とされています。
悪気はなくても私利私欲の為にやっているのは事実なので、これも十分歴史破壊になるのでは・・・?
でも最終的に故郷を滅ぼされて行き場をなくしたヒカリ族を日本に連れて来て(それでも元から日本で暮らしていたわけではない)、タイトルの意味が明かされますから、結果オーライな気もしますが。

悪役のギガゾンビも最初は魔人的な雰囲気があったのに、正体が分かってしまうと警察に逮捕されるレベルのショボサ(「のび太の恐竜」はそのパターンでありながら、まだ悪っぽさがあり威厳がありましたが)で、小物感が強いです(正直、「何でこんな弱そうな奴に、振り回されていたんだ」と言いたくなるぐらい)。
見た目は悪魔的で凄く良いのに、出来れば「海底鬼岩城」のポセイドンや「魔界大冒険」のデマオン、「パラレル西遊記」の牛魔王みたいに、倒されてほしかったです。
もういっその事、魔人にした方が良かったかな?

このようにツッコミどころは多いですが、「こんなこといいなできたらいいな」という歌詞の通り、もしも自分達のユートピアを作れたら、デカい大根に見えるけど割ってみるとラーメンやカレーライスなどが入っていたら、ペガサスやドラゴン、グリフォンといった神話や伝説のモンスターを作れるだけでなく、彼らと友達になれたらと、誰もが一度は考えたであろう夢を嫌味なく純粋に描いているので、娯楽性はちゃんとあります。
ゲストキャラのククルもドラえもん達に助けられた後、のび太が自分達が作った動物達が行方不明になって落ち込んでいるのを見て励まし恩返しするので、ドラマ部分も見逃せません。
怖いシーンも健在で、遮光器土偶に似たツチダマがそれを担っています。
土偶であるがゆえに無表情で無機質で(喋るだけでなく、妙な術まで使える)、死んだと思ってもあっという間に復活して再び襲ってくるなど、「ターミネーター」のような怖さを感じます(バラバラになっても致命傷にならないのは、「ターミネーター2」のT-1000を先取りしている)。
私が遮光器土偶を知ったのは、これです。
ですがこの中ボスポジションだったツチダマも「ドラえもん ギガゾンビの逆襲」では、最弱の敵に降格されているようですが・・・。
その代わりにいくつか種類が増え、ボスとして登場している者もいるので、一応メンツは保たれたと言えます。

10周年記念として作られた「日本誕生」ですが、奇しくも最初の「のび太の恐竜」と同様、のび太の動物キャラとの出会いと別れを描いた作品となりました。



劇中にあるシーンの、一部です↓

ドラえもんが神隠しを語るシーンがありますが、あれは実際に伝えられている話に基づいているものの、その多くは誇張や創作を含んだ都市伝説みたいです。

OPはお馴染みの「ドラえもんのうた」ですが、前作の大杉久美子さんが歌ったオリジナル版から、山野さと子さんが歌ったものに変更されました。



出典

参考サイト
http://www.70percent-komado.com/entry/2016/08/13/000010

参考動画

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by asabatyou | 2018-06-23 16:27 | アニメ | Comments(3)
Commented by asabatyou at 2018-06-24 20:07
こうしてWOWOWでドラえもん映画全作の一挙放送(http://www.wowow.co.jp/movie/doraemon/)を開始して、見てみたい作品のみではありますが、久々にドラえもんを見る機会がありました。

私が幼い頃ドラえもんといいましたら、ズバリ大山のぶ代版でしたので懐かしく、昔に戻れた気分になりましたが、大山さんのドラえもんは非常に耳に残る事が、改めて分かりました。
最近ドラえもんを見てなくても、あの声が聞こえてくる事があるので、中毒性が高いです。
ドラえもんが歴史に名を残す人気者になれたのは、完全に大山さんのおかげです(本人は自分の声を気にしていた事もあったらしい)。
藤子さんにも「ドラえもんはああいう声をしてたんですね」と言われたぐらいですし、もし大山さんじゃなかったら、こうはならなかった気がします。
Commented by asabatyou at 2018-06-24 22:20
他にもドラえもんの魅力といいましたら、男性なのにどこか女性的で母性愛があり、不思議な安心感がある事です。
これは大山さんが「ドラえもんはいつでものび太を見守っているお母さんのような存在だし、未来から来た子守り用ねこ型ロボットなんだから乱暴な言葉は最初からインプットされていないはず」と思って演じたから、世話焼きおばさんタイプのキャラクターになったそうです。

ドラえもんは恐竜や神話や伝説のモンスターと友達になれたら、自分達のユートピアを作れたら、誰も知らない未知の世界へ行けたら、冒険をしたり悪党と戦うヒーローになれたらなど、誰もが一度は考えたであろう夢を本当に嫌味なく純粋に描いています。
ここまでなら世間一般的に良い物とされている既成概念の範囲ですが、その一方でやけに怖いシーンがあり(石になった自分達がいきなり空から落ちてきたり、一見人間に見えるけど実は人外だったなど)、意外とブラックだったりします。
夢と怖さがバランス良く描かれているから、大人になった今でも楽しめるのも魅力の1つです。
Commented by asabatyou at 2018-07-01 21:37
「ドラえもん ギガゾンビの逆襲」ですが、もし今作った場合、今までのボスキャラと戦えるボスバトルがあったら、面白いかもしれません。

「大乱闘スマッシュブラザーズX」にもありましたし(https://www.youtube.com/watch?v=CX-yIgM7cXw)、「デビルメイクライ」にも、過去に倒したボスと再び戦う事がありますから(https://www.youtube.com/watch?v=Izoc6rt-O7A)。
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タイトルの通りasabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


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