オペラの怪人(1925年版)

昨日は最初から自宅にあるDVDの1枚、「オペラの怪人(後に邦題が「オペラ座の怪人」となる)」(1925年版)を久々に見ましたので、その事について書きます。
劇団四季の「オペラ座の怪人」が静岡市民文化会館の大ホールで、7月21日から公演する事が決まり、それを記念してもう一度見る事にしました(劇団四季の作品は前から少し興味があり、もしお金に余裕が出来たら1回は見てみたいと思っている)。


a0265223_13124575.jpg
a0265223_13162745.jpg
スタッフ
監督 : ルパート・ジュリアン、エドワード・セグウィック(ノンクレジット)、 ロン・チェイニー(ノンクレジット)、 アーネスト・レムリ(ノンクレジット)
脚本 : エリオット・J・クローソン(ノンクレジット)、レイモンド・L・シュロック(ノンクレジット)
原作 : ガストン・ルルー
製作 : カール・レムリ(ノンクレジット)


キャスト
エリック(オペラ座の怪人) : ロン・チェイニー
クリスティーヌ・ダーエ : メアリー・フィルビン
ラウル・シャニュイ子爵 : ノーマン・ケリー
ルドゥ : アーサー・エドマンド・ケアウィ


ストーリー
上流社会の紳士淑女でにぎわうパリのオペラ座に怪人が出没して、プリマドンナのカルロッタは恐怖のあまり病気になり、新人歌手のクリスティーヌ・ダーエが代役で出演し大成功。
しかしカルロッタが復活するとシャンデリアが落ち、クリスティーヌも謎の男の美声に導かれて地下へ姿を消す。
そこでクリスティーヌを待っていたのが、仮面で素顔を隠している怪人であった。
怪人は、彼女を自分の隠れ家に案内するが・・・。


レビュー
ガストン・ルルー原作の「オペラ座の怪人」を、後に「魔人ドラキュラ」や「フランケンシュタイン」(1931年版)などのホラー映画やモンスター映画を量産する、ユニバーサルが映画化したもの(実はこれが2度目の映像化らしく、最初は1916年のドイツ映画で日本未公開だという)。

一応本作の怪人が主役兼敵役ですが、正直に言いますと一番の悪人はヒロインのクリスティーヌではないでしょうか?
ラウルという恋人がいるにもかかわらず怪人の方に惹かれて縁を切ろうとしますし、いざ怪人の顔を見てしまった途端に豹変して拒絶し(この時怪人は、「私のマスクを取らないでくれ」と言っている)、またラウルの所に戻って「私をあいつから救って!」と縋り付くので、身勝手にもほどがあります(ルックスは良いんだけど)。
簡単にいいますと、1人の尻軽女に大の男2人組が振り回されているだけなので、怪人やラウルが色んな意味で可哀想です。
エンディングは当然というべきか、クリスティーヌはラウルと結ばれるのですが、この調子だと2人が幸せになれるかが危ういです。
と同時に、人間の嫌な部分を見てしまった気分にもなりますが。

怪人自身も自分の邪魔をする奴は容赦なく殺害する悪人ですが(いくら惚れた女がいるからとはいえ、しつこくつきまっとているので完全にストーカーである)、音楽家で美声でありながら生まれつき顔が骸骨みたいに醜いので(これは原作通りらしい)、周りから化け物や幽霊などと差別されていたわけですから、性格が歪んでしまうのも無理はないでしょう(劇中でも「私を幽霊のようにしたのは、人間の憎悪だ」と言うシーンがある)。
クリスティーヌをさらったのも「好きだから」という恋心があったと同時に、ずっと1人で寂しかったからという気持ちもあった可能性があります(実際「私も人間だ。幸せになる権利がある」と言っていたほど)。
けどそれでも惚れた人に裏切られて孤立してしまうので、結局最後の最後まで救われない悲劇の主人公なので、怪人の哀れはよく描かれています。

怪人役が無声映画時代に活躍したホラー映画スターのロン・チェイニーなので、怪人を怪物扱いしており、まだ怪奇映画の体裁を持っています。
最後になって怪人の隠れ家が分かったと大勢の人々が、松明を持って怪人を襲おうとしますが、ここが「フランケンシュタイン」(1931年版)や「フランケンシュタインの館」に似ています(見た目が醜いから周囲から拒絶されるのも、共通している)。



The Angry Video Game Nerd(cinemassacre)のレビュー動画です。
この動画ではサイレント映画時代の終わりと共にチェイニーが亡くなったと言っていますが、本当は1930年の「The Unholy Three」が遺作で、唯一のトーキー映画出演を果たしています↓

いくつか違いはありますが、この映画版が最も原作に忠実らしいです。



出典

参考サイト

参考文献

[PR]

by asabatyou | 2018-07-08 11:37 | 映画 | Comments(0)
line

タイトルの通りasabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


by asabatyou
line
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31