三大怪獣 地球最大の決戦

昨日は録画した「三大怪獣 地球最大の決戦」を見ましたので、その事について書きます。
最近録画した映画やアニメを見る場合必ずWOWOWですが、今回はBS11で放送したものです。


a0265223_11453325.jpg
a0265223_11483987.jpg

スタッフ
監督 : 本多猪四郎(本編)、円谷英二(特撮)
脚本 : 関沢新一
製作 : 田中友幸
音楽 : 伊福部昭


キャスト
進藤刑事 : 夏木陽介
進藤直子 : 星由里子
村井助教授 : 小泉博
塚本博士 : 志村喬 
小美人 : ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、伊藤ユミ)
サルノ王女 : 若林映子
マルメス(黒眼鏡の男) : 伊藤久哉
沖田刑事課長 : 平田昭彦 
金巻班長 : 佐原健二
ゴジラ : 中島春雄、手塚勝巳


ストーリー
金星人と名乗る謎の女性が現れて世間を騒がせていたが、彼女は暗殺されたはずのセルジア公国のサルノ王女にそっくりだった。
彼女の予言通り、ラドンやゴジラが復活しただけでなく、かつて金星を滅ぼした恐ろしい宇宙怪獣キングギドラまで出現し、地球は大パニックとなる。
モスラは対立しているゴジラとラドンの所へ行き、争いごとをやめてギドラの猛威から地球を守る為に共に戦おうと呼びかけるが、2匹は聴く耳を持たない。
仕方なく諦めたモスラは単身ギドラに立ち向かうが、力の差は歴然としており、ろくに近づけないまま光線で撃たれ続ける。
その光景を眺めていたゴジラとラドンが遂に和解し、モスラに加勢。
今世界の運命を握った地球最大の決戦が、幕を切って落とされた!!


レビュー
「ゴジラ」(1954年版)のゴジラ、「空の大怪獣ラドン」のラドン、「モスラ」(1961年版)のモスラといった、主役経験のある怪獣達の共演を描いた豪華な作品。
かつてユニバーサルも、「魔人ドラキュラ」や「フランケンシュタイン」(1931年版)、「狼男」(1941年版)で主役だった怪物達を共演させた、「フランケンシュタインの館」や「ドラキュラとせむし女」を制作しましたから、その東宝版とでも言いましょうか。

本当は作る予定がなかったらしいですが、黒澤明監督の「赤ひげ」の撮影が長引いたので、正月興行用に急遽制作されました。
これが作られた1964年といったら、東宝は「宇宙大怪獣ドゴラ」や「モスラ対ゴジラ」も作っていたので、1年に3本も怪獣映画をやる事になりました(時間やお金は、大丈夫だったんだろうか?)。
1年にゴジラ映画を2本やるのはこれが初めてで、2度目が2018年の「GODZILLA 決戦機動増殖都市」と「GODZILLA 星を喰う者」です。
しかも「星を喰う者」にもギドラが登場している事に、何だか因縁を感じます。

話自体はゴジラ、ラドン(翼がデカいので、結構大きく見える)、モスラの3匹が、キングギドラから地球を守る為に戦う様を描いているので、人類の脅威なのが当たり前だったゴジラが、初めて味方となる記念すべき作品となりました。
モスラと違って完全な味方ではないですが、仕草がどこかやんちゃで子供っぽく(これはラドンにも、同じ事が言えるが)、初登場した時にあった恐ろしさは既にありません。
特にラドンとの喧嘩やモスラに説得されているところは、完全に駄々っ子そのもので、可愛く見えてしまいます(このモスラはまだ幼虫だから一番年下なのに、彼(彼女?)の方がよっぽど大人であった)。
ちなみに今回のモスラは、前作の「モスラ対ゴジラ」の終わり頃に登場した双子の幼虫と同一個体ですが、親兄弟の敵であるゴジラの力を借りなきゃならないのが皮肉です(親はゴジラとの戦いで戦死し、もう1匹の幼虫は劇中で死亡した事が語られているので)。

ゴジラシリーズを代表する名敵役、キングギドラもこれで初登場していますが、改めて見ますとインパクトがあります。
竜に似た姿ですが、全身黄金で頭が3つあったり尻尾が2本で、翼がデカかったりと、はっきりとした特徴があるので、他の怪獣と間違える事はまずないです(モデルは1956年に旧ソ連で作られたファンタジー映画、「豪勇イリヤ 巨竜と魔王征服」に登場した三つ首竜のズメイとされているが、1959年に同じく東宝が作った「日本誕生」に登場する、ヤマタノオロチもイメージ元になっている。他にもヒュドラやペガサスといった、神話や伝説の怪物をモチーフとして挙げているものもある)。
登場の仕方も大爆発が起こったと思ったら、そこから徐々にあの形になっていくところは、恐ろしい敵が来たという威圧感に溢れていますし、鳴き声や飛行音が非生物的なのも異世界感が出ていて素晴らしいです。
後に異星人や侵略者の手下として暴れる事が多いギドラですが、本作では自分の意思で行動しているのも特徴です。

怪獣の事ばかり語ってしまいましたが、人間ドラマも金星人と名乗る謎の女性が死亡したはずのサルノ王女にそっくりで、彼女を巡って暗殺団と刑事の死闘をスリリング且つ軽快に描いているので、こちらも見逃せません。
この暗殺団は確かに悪役ですが、王女を狙う時あえて冷静で穏やかな口調で接したり、任務に失敗して上司に怒られた時はビクッとしていたりと、この人達はこの人達できっと色々苦労しているんだろうなと垣間見えたので、あまり憎めなかったです。
その中の1人を演じたのが、「ウルトラマン」のハヤタ隊員役で有名な黒部進さんですが、変身後を演じた古谷敏さんも隕石の調査隊の1人を演じているので、2人のウルトラマンが共演した事になります。



1971年にリバイバル上映された時の、予告編です。
本当は三大怪獣とは、ゴジラとラドンとモスラの事を指しているのに、こちらではラドンの名前が削除されているなんて・・・↓

本当ならいつもみたいに怪獣を演じたスーツアクターの名前を全部書きたいですが、この映画ではゴジラ以外誰なのかがはっきりしていないので(キングギドラ役が広瀬正一さんか坂本晴哉さん、さらにラドン役とされている宇留木康二さんが、実はギドラ役だったという表記もある為)、ここではあえて記載しません。

個人的にびっくりしたのが、金星人の話を聞いている人々の1人が、「おめぇさん、男かい?女かい?何ならここでストリップしてくれよ」と言っていた事です。
ゴジラ映画は小学生の時、夢中になって何度も見ていましたから、見ていると「こういうシーンあったな、このセリフ覚えてる」など、当時の事を思い出しますが、まさかこんな卑猥なセリフがあった事に驚きました(当時は、全然分かりませんでしたが)。

他にも始まる前に「本作には不適切な表現がありますが・・・」とテロップが表示されましたが、それも納得出来ます。
「きちがい」という言葉が何度も出てきたり、インファント島の住民は日本人が演じてるけど、それらしく見せる為に肌を茶色に塗っているのが、ミンストレル・ショーを思わせます(これは他のゴジラ映画や、特撮映画にもありましたが)。
今では絶対に出来ませんし、やったら問題になるでしょう。



出典

参考サイト
https://seesaawiki.jp/w/ebatan/d/%b1%a7%ce%b1%cc%da%b9%af%c6%f3

参考文献

参考動画

[PR]

by asabatyou | 2018-11-06 09:58 | 特撮、モンスター | Comments(2)
Commented by asabatyou at 2018-11-07 20:22
ゴジラとラドンが最初モスラの説得に応じなかった事についてですが、ゴジラは人間によって住処を奪われ、ラドンも「空の大怪獣ラドン」に登場した夫婦のラドンとの間に生まれた子供という説があります。
もしそれが本当なら、このラドンから見れば人間は両親の仇になるので、彼らに協力しないのは当然と言えます。

しかしモスラも初登場した時は、悪人が小美人をさらったから彼女達を助ける為とはいえ騒ぎを起こしてしまい、2回目の「モスラ対ゴジラ」も卵が台風で日本に流れ着いてしまったから返してほしいと言っても、見世物にしようする連中が出てきたり、ゴジラまで出現したから何とかしてほしいと頼まれて行動するわけですから、結局人間に振り回されていたりします。
モスラは優等生で良い子だから、愚痴をこぼしたり嫌な顔1つせず、我々の為に尽くしてくれますが。

それと他の怪獣と違って、キングギドラは最初から架空の生物をモチーフにしていますが、これも異世界から来たというのを表現する為かもしれません。

またゴジラ達が自分達の意思で行動してるのが分かりますが、ギドラだけは狂ったように首がバラバラに動いており、正常さが見られなかったのも印象的でした。
Commented by asabatyou at 2018-11-08 22:00
前作の「モスラ対ゴジラ」では、幼虫のモスラは2匹いたのに、本作ではもう1匹死亡した事が語られています。

これについては、まだ生まれたばかりの赤ん坊なのに、親の仇とはいえ無理してゴジラと戦った事が原因ではないでしょうか。

もし本当にそうなら、このモスラにとってゴジラは、やはり親兄弟の仇となってしまいます。

https://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/1662.htmlでも、そう語られています。
line

タイトルの通り「asabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)」の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


by asabatyou
line
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31