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遠矢孝信さん、「帰ってきたウルトラマン」の怪獣を語る。その2

今日は遠矢孝信さんが、「帰ってきたウルトラマン」の怪獣や宇宙人を演じた時のお話を紹介したいと思います。



ゴルバゴス
岩のようにゴツゴツとした皮膚が印象に残りますが、遠矢さんはゴルバゴスを演じた時の思い出は、スプレーの匂いだけだそうです。
直接吹き付けられたんで、臭くてしょうがなかったのを覚えているとの事です。


ダンガー

ウルトラマン役のきくち英一さんは当時結婚していたので、健康管理は奥さんの力が大きかったですが、遠矢さんは独身だったので、食事は出前だったようです(それも、いつも2人前は頼んでもらっていたという)。
他にもきくちさんの奥さんが作ってくださったレモンの砂糖漬けや、ニンニクの醤油漬けを食べる事もあり、助けられたみたいです。

ダンガーの頭のコブをほぼ全部もぎ取られるシーンがありますが、あれはきくちさんのアイデアで、2人で立ち回りの打ち合わせしているうちに、そうしようということになりました。


ステゴン

ステゴンは強い印象がなく、四つ足のバランスをとるのに下駄か何かを履いていた、確か柔らかいぬいぐるみだったと思うとしか話していません。
尻尾を引っ張って投げ飛ばすみたいなアクションは、きくちさんのアイデアを特撮監督の高野宏一さんが受けて、演出されているらしいです。


モグネズン

実はこの時、円谷一さん(円谷プロダクションの2代目社長)の息子である円谷浩さんが、現場によく来てくれたのですが、その彼が「宇宙刑事シャイダー」で主役になるとは思わなかったみたいです。

モグネズンのような直立型の怪獣は動きやすかったけど、動きが同じになってしまわないように、「こいつの武器はなんだ?」とか考えるそうです。
そうすると怪獣に個性が出て動きが変わり、刺そうとするから、ウルトラマンもそれをかわそうとするという事です。
怪獣の役作りが分かるエピソードです。


シュガロン

監督はきくちさんを、かなり信頼していたらしいです。
怪獣が複数出て「ジャパン・ファイティング・アクターズ(JFA)」から若手が来る時、当然慣れてなくて下手で監督が何か言いたくても、これ以上はきくちさんに悪いかなと、少し遠慮してたくらいです。
そういう時は、遠矢さんが雰囲気を察してつないだりもしていたとの事です。

シュガロンはツインテールと同じく、目を潰されるシーンがありますが、その傷が妙に生々しいです。



本当はゴルバゴスの後に登場したゴーストロンについても書きたかったのですが、映像が削除されてなかったので、仕方なくなしとなりました。
遠矢さんは自分の匂いも残っているのでアーストロンの改造なのがすぐ分かりましたが、コミカルな動きは監督の指示で「こういうことできる?」と言われてやったものです。
怪獣の着ぐるみは、重くても全体のバランスが良ければ、どんな動きをやっても苦にならないそうです。

他にもその回で使用されたウルトラマンの飛び人形は、撮影終了後にきくちさんがいただいたようですが、彼の息子さんが小さい頃、友達が遊びに来ると飛び人形、面、ブレスレット、手袋、カラータイマーを見せていたとの事です。
バルタン星人の飛び人形もありましたが、残念ながら壊れてしまったみたいです(その友達は、ポケーッとして見ていたという)。



参考文献

by asabatyou | 2019-01-18 22:12 | 声優、スーツアクター | Comments(0)