カテゴリ:特撮、モンスター( 161 )


モスラ3 キングギドラ来襲

昨日は録画した「モスラ3 キングギドラ来襲」を見ましたので、その事について書きます。
存在自体は知っていましたが、実際に見たのはこれが初めてです。


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スタッフ
監督 : 米田興弘(本編)、鈴木健二(特撮)
脚本 : 末谷真澄  
製作 : 富山省吾 
音楽 : 渡辺俊幸 
デザイン、絵コンテ : 破李拳竜


キャスト
モル : 小林恵 
ロラ : 建みさと
ベルベラ : 羽野晶紀
キングギドラ : 喜多川務(現 : 喜多川2tom)
園田雄介 : 大仁田厚
園田幸江 : 松田美由紀
ナレーション : 山口紗弥加


ストーリー
流星と共に地球に飛来した大魔王キングギドラは、青木ヶ原樹海にドームを作り、その内部にさらってきた子供達を幽閉した。
モスラは最強の敵であるキングギドラにまったく歯が立たず、エリアス姉妹のロラもキングギドラに操られて、ドームの中に自ら飛び込んでいった。
モスラは白亜紀にタイムワープして、恐竜を捕食しているまだ幼体のキングギドラを倒そうとするが、それは二度と現代に帰れない決死のタイムトラベルであった。
死闘の末ギドラを倒した事で現在のギドラも消滅したが、モスラは瀕死の重傷を負い、さらにモスラが切り落とした尻尾の一部から新たなギドラが誕生する。
頼りのモスラはもう存在せず、救出された子供達も再びギドラにさらわれてしまい、何もかもが終わりと思われたその時、地の底から奇跡が起こった!!


レビュー
1996年からスタートしたモスラシリーズの3作目であり、完結編です(と同時にモスラが登場する映画の中では、20世紀に作られた最後の作品にもなった)。

今までは新しい怪獣を相手に戦っていましたが、今回はゴジラ映画でお馴染みのキングギドラになりました。
元々火をテーマにしているので、火の新怪獣が登場してモスラが江戸時代に旅立つ話になるはずだったのですが、新怪獣→ラドン→キングギドラに変わり、タイムワープする時代も白亜紀に変更されました(しかし何故かジュラ紀の恐竜であるブラキオサウルスがいるので、矛盾している)。
ゴジラいる所にキングギドラありというイメージがありますが、本作では「流星人間ゾーン」にゲスト出演した時以来25年ぶりに、ゴジラなしの登場となりました。
宇宙怪獣として登場するのも「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」以来26年ぶりで、侵略者の手先ではない自身の意思で行動でするのも「三大怪獣 地球最大の決戦」以来、34年ぶりです。
ですが今回のキングギドラは今までの個体と異なり(鳴き声は「ゴジラvsキングギドラ」に登場した個体を、若干加工したもの)、エリアス姉妹の1人を操って対立させる、恐竜を絶滅させただけでなく、今現在地球の頂点に君臨していて生命力に富む人間の子供をさらう、一度はモスラに勝利する、若いギドラも敗北したとはいえモスラを苦戦させたので、今までが嘘みたいな強敵ぶりと悪徳ぶりです。
当時はノストラダムスの大予言の影響もあって、「恐怖の大王」や大魔王と呼ばれていますが、まさにその呼び名が相応しいです。
もしこのギドラがゴジラと戦ったら、どうなるか分かりません。

ちなみにずっと対立していたエリアス姉妹ですが、こちらはキングギドラという共通の敵が現れたので共闘し、和解に繋がりました(恐怖の大魔王がそのきっかけを作ったとは、何たる皮肉)。
けどロラはギドラの配下となってモルの元から離れ、モルもモスラを白亜紀にタイムワープさせる為の儀式で体力やエネルギーを消耗し、主人公の1人である少年にエリアスのトライアングル(ベルベラ用の紫の「勇気」、モル用のピンクの「知恵」、ロラ用の水色の「愛」の3つのメタルで構成されているが、何となく「ゼルダの伝説」シリーズのトライフォースを思わせる)が埋め込まれた剣を託すと石化、ロラも正気に戻った後ベルベラと協力し、聖なる剣を使ってギドラと戦うので、過去作品と異なる印象を受けます。

前2作は特撮と人間ドラマのバランスが悪く、どうも特撮に対して人間ドラマが疎かでしたが、今回は比較的マシでバランスのとれた作りとなっています。
それでもテンポが悪くて、ちょっとダラダラ気味でしたが・・・。

個人的に一番残念だったのは、ロラ役の人が変わってしまったので、別人みたいになった事です。
最初は今まで通り山口紗弥加さん(実は「ボクらの時代」で、水樹奈々さんと共演した事があるらしい)がやるはずだったのですが、スケジュールの関係で変更せざるを得なかったようです。
それでもナレーターとして参加しているのが、救いです。

またモスラが「ゴジラvsモスラ」以降続いたぬいぐるみ然とした姿から、より昆虫らしい姿になっていますが、あれは生物感のなさを改善したかったかららしいです。
なので前作と同一個体なのに、随分印象が違うのはその為です。

今まで完全に敵対関係だったモスラとキングギドラですが、これから数年後の「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」ではすっかり味方同士でゴジラと戦うのが、何とも皮肉な話です。世界観や設定は過去作品と、まったく繋がっていないとはいえ。



予告編です↓

本作でキングギドラを演じた喜多川2tomさんですが、図師勲さんと破李拳竜さんに続くゴジラもギドラも演じた方となりました(図師さんは「流星人間ゾーン」のギドラや「ゴジラ対メカゴジラ」のゴジラで、破李拳さんは「ゴジラvsキングギドラ」のギドラで、「冒険!ゴジランド」のゴジラなので)。
喜多川さんは「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」で、再びモスラと戦う事になりました。

今までモスラとギドラの戦いは何度かありましたが、成虫の状態で戦うのは、これが初めてです。



出典

参考サイト
http://seesaawiki.jp/w/ebatan/d/%c7%cb%cd%fb%b7%fd%ce%b5

参考文献

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by asabatyou | 2018-06-15 17:47 | 特撮、モンスター | Comments(2)

モスラ2 海底の大決戦

昨日は録画した「モスラ2 海底の大決戦」を見ましたので、その事について書きます。
リアルタイムで見た事がありますが(その時見た劇場は、今はもう存在しない)、レンタルにもなければ長い間テレビ放送もなかったので、実に21年ぶりとなりました。


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スタッフ
監督 : 三好邦夫(本編)、川北紘一(特撮)
製作 : 富山省吾
企画、原案 : 田中友幸
脚本 : 末谷真澄
音楽 : 渡辺俊幸


キャスト
モル : 小林恵
ロラ : 山口紗弥加
ベルベラ : 羽野晶紀
ダガーラ : 吉田瑞穂、中野陽介(ノンクレジット)
浦内汐里 : 満島ひかり
ユナ : 野波麻帆


ストーリー
デスギドラの襲撃事件から1年。
沖縄の海上にヒトデに似た奇妙な生物ベーレムが無数に出現し海を赤く染めるが、それは古代文明のニライカナイが産んだ魔海怪獣ダガーラ復活の前兆だった。
エリアス姉妹は沖縄に向かうと、海底遺跡ニライカナイが海中から浮上し、ダガーラも出現。
ダガーラが放出するベーレムで身動きが取れなくなり、苦戦するモスラ。
だがこのピンチを救う鍵を、ニライカナイの秘宝を知る謎の小動物ゴーゴが握っていた!!


レビュー
「モスラ」(1996年版)の続編で、モスラが水中でも行動出来る形態に変身した衝撃作(今までは幼虫では出来ても、成虫になると不可能だった為)。
「ゴジラ対メカゴジラ」と同様沖縄が舞台となっていますが、ニライカナイ(この映画の為に作られた架空の存在と思ってしまいがちだが、実は沖縄県や鹿児島県奄美群島の各地に伝わる理想郷のひとつで、他にもこれを題材にした創作物はいくつか存在する)の秘宝をめぐって子供達が大冒険する、海洋冒険作品となっています。

本作は完全にリアルタイムで進んでいくので、次の日になったり夕方や夜になる事も一切ありません。
ただ前作にも言えますが、相変わらず特撮と人間ドラマのバランスが悪く、特撮と比べると人間ドラマの作りが弱いです。
主人公とその仲間の少年達ですが、最初は悪ガキやいじめっ子のような出で立ちで登場するのに、ゴーゴや同じくニライカナイの秘宝を狙っている漁師2人組が登場してから、あっさり味方になるので違和感があります(ツンデレなんだろうか?)。
漁師の方も根は悪人じゃないのに子供達を襲ったりと、どう考えても悪人としか思えない行動するのも不自然ですし(ベルベラに脅迫されていたから、仕方ないかもしれないが)、こちらも簡単に仲間になってしまうので、結局敵か味方かはっきりしない状態です(今までのいがみ合いは、なんだったんだろ)。
このニライカナイで冒険するのが人間ドラマのメインとなっていますが、変化が乏しいので正直ちょっと退屈で疲れてしまいます(「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」にある、見えない橋のパクリシーンもあったし)。
ベルベラも漁師2人組をパシリとして使ったくせに(秘宝を手に入れるには、人手が多い方が手っ取り早いと判断したからだろう)、ニライカナイの王女ユナの前で「人間は醜いんだ」と言って、彼らが盗んだ他の宝を見せつけたりと、ちょっと身勝手な一面もありました(自分がそうさせたのに、その言い方はないだろう)。
一応悪役キャラだから、多少は許される気もしますが。
いくらリアルタイムで進むといっても、ゲイリー・クーパー氏とグレース・ケリー氏の「真昼の決闘」のような中身や面白さはなく、監督や演出、脚本に問題があるとしか思えないです。

他にもモーセの十戒のごとく海を2つに割るシーンがあるのですが、あまりにも薄っぺらくてチンケでちっとも迫力がありません。
1966年の「大魔神怒る」にもそっくりなシーンがありましたが、こちらの方がよっぽど迫力と見応えと壮大さがあります(こちらの方が、31年前の映画なのに)。

興行も前作を下回ったのも納得の酷さですが、これがゴジラ映画などで有名な田中友幸さんの遺作となってしまいました。



予告編です。
しかし何故最後に、「ちびまる子ちゃん」でお馴染みの丸尾君(CV:飛田展男さん)が出てくるのでしょうか(笑)?
全然関係ないのに(笑)↓

ちなみにダガーラを演じたのは、前作でデスギドラ役だった吉田瑞穂さん。
「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」ではゴジラを演じるので、モスラとは3回も対決する事になります。
魚とドラゴンが混ざったかのような魅力な姿をしていますが、商品化に恵まれずその後の登場作品が一切ない不遇の怪獣でした。
しかし2017年の「GODZILLA 怪獣惑星」で、過去に地球で暴れ回った怪獣の1匹として実に20年ぶりの再登場を果たしたと同時に、初のゴジラ映画進出をしました。
ゴジラとの対決はなかったですが、初めて見た時からゴジラ映画に出てほしいと思っていたので、これは嬉しかったです。



出典

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by asabatyou | 2018-06-10 11:19 | 特撮、モンスター | Comments(4)

モスラ(1961年版)

昨日は録画した「モスラ」(1961年版)を見ましたので、その事について書きます。
本作は1990年代の時に初めて見て、2回目が「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の公開時(だったかな?)だったので、今回が3回目になります。


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スタッフ
監督 : 本多猪四郎(本編)、円谷英二(特技)
脚本 : 関沢新一
製作 : 田中友幸
原作 : 中村真一郎、福永武彦、堀田善衛
音楽 : 古関裕而


キャスト
福田善一郎 : フランキー堺
中條信一 : 小泉博
花村ミチ : 香川京子
小美人 : ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、伊藤ユミ) 
クラーク・ネルソン : ジェリー伊藤
モスラの幼虫 : 中島春雄、手塚勝巳 ほか


ストーリー
台風で日本の貨物船第二玄洋丸が座礁沈没したが、インファント島の住人に助けれて生存していた。
インファント島はロリシカ国の水爆実験場で無人島とされていたが、船の乗組員達に放射能障害が何故か見られなかった。
改めて調査する必要があるという事で、日東新聞記者の福田善一郎と言語学者の中條信一は調査隊に加わり、インファント島へ向かう。
その島には小美人という双子の妖精が原住民達と共に平和に暮らしていたが、同じく調査に参加していたクラーク・ネルソンは島に再訪した時小美人を拉致しただけでなく、彼女達を助けようとした原住民達まで皆殺しにする。
ネルソン達が去った後、何とか生き延びた老人が助けを求めるように「モスラ・・・」とつぶやくと、洞窟の奥が崩れ落ち、巨大な虹色の卵が出現。
その頃ネルソンはショーで小美人を見世物にしていたが、その時彼女達が歌っていたのはモスラに助けを呼ぶ曲だった。
孵化したモスラは小美人救出の為に日本へ向かうが、ネルソン達は再び小美人をさらってロリシカ国へ逃亡。
成虫になったモスラは、ネルソン達を追ってロリシカ国へ飛んだ。


レビュー
東宝が生んだゴジラに続くもう1匹の怪獣スター、モスラの記念すべきデビュー作。
制作の半年ほど前から「怪獣が暴れまわる映画も結構だけど、女性も見られる怪獣映画というのはどうだろう。すごく可愛らしい美人も出すんだよ」という話があり、そこから生まれたのがこちらです。
その為モスラも他の怪獣にありがちな敵・脅威・怖いというイメージではなく、穏やかさや美しさや神々しさがあり、一線を画しています。
モスラがチョウではなくガなのは意外ですが、モスラという名前自体、ガの英名であるモス(Moth)と母を意味する英単語のマザー(Mother)を掛け合わせたもので、ガの怪獣というだけでなく母性を象徴する怪獣として、この名前になったんだとか。
その為モスラがどこか女性的で怪獣というより女神に近く、悪役になった事が一度もないのも納得出来ます。
神として崇められている怪獣は「キング・コング」(1933年版)や「大怪獣バラン」が既にいて、仲間を救出に向かうのも「怪獣ゴルゴ」と同じですが、より親しみやすくしたのがモスラです。

映画自体も三枚目風だけどやる時はやる主人公や分かりやすい悪役、古関裕而さんが作曲した音楽も、和風でありながらどこか「オズの魔法使」(1939年版)や「バグダッドの盗賊」(1940年版)のような、洋画のファンタジー映画を思わせる壮大さもあり(「桃太郎 海の神兵」の音楽もこの人だったが、言われてみれば何となく似ている。実はアメリカのコロンビア映画との合作であり、その事も影響しているのかもしれない)、非常に娯楽性の高い作品となっています。

本作に出演しているジェリー伊藤さんですが、私は「英語であそぼ」で知ったので、これを初めて見た時は「若いな!」と思いつつも悪役だったので、ショックを受けた事を今でも覚えています(笑)。正直モスラより、そっちの方が印象に残ってしまったぐらい(笑)。
他にも伊藤さんは「双頭の殺人鬼」や「マイティジャック」といった、特撮物にも出演しています。

若干モスラの暴れているシーンをもう少し短くても良かったかなという気もしますが、小美人や「モスラの歌」は既に存在し、害がないという基本的な設定は出来上がっており、火の海になりながらも泳ぎ続けるところや空港でお別れするのは「ゴジラvsモスラ」で、ダムを破壊するのは「モスラ」(1996年版)を思わせます。
ただ後の作品と違ってモスラ以外に怪獣が一切登場しないので(いたとしても、吸血植物がチョイ役で登場するだけ)、今となっては貴重であり珍しい作品とも言えます。

特撮も勿論良いけど、人間ドラマも見世物にされている小美人をただ単純に面白がって見ていただけなのに、いざモスラが来て取り返しのつかない状態になると、「可愛そうだ!!」「ちゃんと帰すべきだ!!」と手のひら返したように批判する人々の身勝手さも描かれているので、どちらも楽しめます。



予告編です↓

本作ではモスラしか登場しない事もあって、全長10メートルもある超大型の着ぐるみも作られ、それを中島春雄さんや手塚勝巳さんといったお馴染みの怪獣役者や、彼らも入れた7、8人の人々が中に入って動かしていたみたいです。
その為後の作品に登場するモスラと比べると、とにかくデカくて重量感と迫力が一番あります。

実は1998年にドラマCD化された事があり、関智一さんや山寺宏一さんや野沢那智さんといった豪華声優陣が出演しています。
ストーリーは主人公の1人だった福田善一郎が記者生活最後の日に、自分の体験談を若手記者に聞かせる形式で描かれているようですが、音楽や効果音は当時のままだそうです。
映画版にはないシーンも含まれるけど、小美人の台詞だけは完全に映画と同じであり、声優ファンだけでなく特撮ファンも楽しめるのではないでしょうか。



出典

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by asabatyou | 2018-05-31 17:10 | 特撮、モンスター | Comments(0)

モスラ(1996年版)

昨日は録画した「モスラ」(1996年版)を見ましたので、それについて書きます。
リアルタイムで見て以来レンタルなどになかった為、長い間見る機会が全然ありませんでしたが、テレビ放送された事で実に22年ぶりに視聴しました。


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スタッフ
監督 : 米田興弘(本編)、川北紘一(特技)
脚本 : 末谷真澄
原案 : 田中友幸
製作 : 富山省吾、北山裕章
音楽 : 渡辺俊幸


キャスト
モル : 小林恵
ロラ : 山口紗弥加
ベルベラ : 羽野晶紀
デスギドラ : 吉田瑞穂


ストーリー
北海道にある紋別の森林伐採をしていた時、奇妙なメダルを発見して外すが、そこから巨大な黒い三つ首のドラゴンが出現。
そのメダルは「エリアスの盾」と呼ばれるもので、ドラゴンの方は6千5百万年前に宇宙から来て植物を滅ぼし、恐竜が絶滅する原因を作ったデスギドラで、その盾でデスギドラを封印していたのであった。
妖精のエリアス姉妹であるモルとロラは、南海にあるインファント島の守護神モスラを呼ぶが、出産したばかりで弱体化しておりデスギドラとの決戦に苦戦する。
そうしている内に、卵から幼虫モスラが生まれて親の救助に向かうが・・・。


レビュー
1995年の「ゴジラvsデストロイア」でゴジラシリーズが終了した後、東宝は新たなる怪獣映画を模索。
「ゴジラ」(1984年版)から「vsデストロイア」までの平成ゴジラシリーズで、最高収入を挙げた「ゴジラvsモスラ」に目をつけ、ファミリー層や女性に人気のモスラを主役に、新作の製作を決定しました。
モスラはゴジラ映画に登場している存在感のある脇役、もしくは二番手のイメージが強いですが、元々1961年版の「モスラ」で初登場し単体で主役だった怪獣ですから、最初からゴジラ映画に登場していたわけではありません。
ですから再びゴジラから離れたのは、ある意味原点回帰であり、当然の結果だったのかもしれません。

話自体は「モスラ対ゴジラ」とほぼ同じであり、敵怪獣が出現→モスラが現れるけど返り討ちに遭い戦死→その子供が敵討ちするというものです。
けど「モスラ対ゴジラ」の場合は、悪徳会社がモスラの卵を奪っただけでなく、小美人までも見世物にしようとする→そんな時にゴジラが出現した為モスラに助けてもらおうとするが、インファント島の住人は「核実験で我々の島を荒らしただけでなく、大事なモスラの卵まで奪ったくせに、勝手な事ばかり言うな!!」と協力する気なし→でも主人公達が「皆さんのお気持ちはよく分かりますが、ゴジラの被害に遭っている人々は全員が悪い人ではありません。中には良い人達だって大勢いるのです。だからその人達の為にもお願いします!彼らを助けてください!!」と必死に説得し、モスラが動き出してゴジラと戦うという、シンプルだけど人間ドラマも見応えのある内容となっています。

けど本作はひたすらエリアス姉妹と、敵対関係である悪の妖精ベルベラとのドッグファイト(それぞれモスラの分身である小型生物のフェアリーや、ドラゴンに似たガルガルに乗っている)や、モスラ親子とデスギドラの死闘といった特撮場面が殆どで、それ以外が完全に添え物状態です。
一応家族の絆や地球環境問題をテーマにしていますが、人間ドラマと特撮部分とのバランスが悪いせいで、どうも印象に残りません(人間側が殆ど置いてきぼり状態で、メインキャストと言える子供達が「モスラ、頑張れ!!」と言う、ヒーローショーを見ている子供達の体現にしか見えない)。
何だか「モスラ対ゴジラ」の完成度の高さを、再確認する為に作られたかのようにも見えてしまいます。

映画自体の出来は残念なところがありましたが、それでも本作は過去作品との差別化が見られます。
まずモスラに欠かせない小美人が善と悪と両方登場し、味方の小美人であるエリアスも他の作品では服装が2人共同じでセリフもユニゾンだったりと、完全に2人1組で没個性的でした。
でもこちらは衣装が違っていたり、性格もモルは冷静沈着で物静かだけど、ロラは感情が表に出やすいので親モスラの戦死に号泣したりモルより親しみやすい、ベルベラは人間を地球の癌細胞とさげすんで嫌っていたりと、非常に個性的で人間的になっています。

モスラも親は他の作品とそんなに大差ないですが(見た目は「ゴジラvsモスラ」のモスラとよく似ているが、話や世界観はまったく繋がっていないので別個体である。また今までの成虫モスラはゴジラが小さく見えるほどデカかったのに、今回はデスギドラと比べるとやけに小さいのも印象的だった)、子供が成長した新しいモスラ(別種だろと言いたくなるぐらい、全然似ていないが)は性別は雌ですが、全体的に見た目や雰囲気が美少年のようで、子供達を乗せて飛行するシーンは昭和シリーズのガメラを思わせ、よりヒーロー的になっています。

私が特に好きなのは、デスギドラが火を吹くシーンです。
着ぐるみに仕掛けて本当に火を吹かせるのは、初代「ウルトラマン」のテレスドンや「ウルトラマンエース」のベロクロンなどがいましたが、デスギドラは見た目が完全にドラゴンなので違和感がないどころか似合い過ぎで、大変絵になっていました。
特に夜のシーンでは、幻想的で神秘性が増しています。
ここは、もっと評価されても良いはずです。
元々ファンタジー映画やゲームやアニメに出てきてもおかしくない姿なので、怪獣というより魔獣といった方がしっくりきます。
鳴き声もゾウを加工したので威圧感や重量感だけでなく、何とも言えない生々しさがあるのも事実です。



予告編とCMです↓


デスギドラ役の吉田瑞穂さんは、同年の「ガメラ2 レギオン襲来」で巨大レギオンを演じていますが、スケジュールは大丈夫だったのでしょうか?
映画を作ったり出演した事がある人なら分かりますが、ほんの数分の出来事という設定でも角度を変えながら撮ったりするので、物凄く時間がかかります。
天気や周りの状況に左右されたり、NGが出てやり直しする事もありますから。
遠矢孝信さんも同じ1971年に作られた、「スペクトルマン」と「帰ってきたウルトラマン」にレギュラー出演していたので当時はかなり多忙で、「スペクトルマン」の特撮スタジオの栄スタジオから自動車で迎えに来たピープロのスタッフが、「帰ってきたウルトラマン」の特撮スタジオだった東宝ビルト前で待機していたり、先輩だったきくち英一さんの自転車を借りて、両撮影所を往復する事もよくあったみたいですし。



出典

参考サイト
http://seesaawiki.jp/w/ebatan/d/%A5%C7%A5%B9%A5%AE%A5%C9%A5%E9

参考文献

参考動画

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by asabatyou | 2018-05-22 17:26 | 特撮、モンスター | Comments(2)

ドラゴンブルー

昨日は前から見たかった「ドラゴンブルー(ビデオ題は「妖獣伝説 ドラゴンブルー DRAGON BLUE」)」をYouTubeで見ましたので、その事について書きます。


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スタッフ
監督 : 和田卓也
脚本 : 稲葉一広
音楽 : 坂元勝志、坂元幸
クリーチャーデザイン : スティーヴ・ワン


キャスト
水城真佑子 : 田中広子
竜崎慎 : 武藤敬司
佐賀照光 : 六平直政
里美 : 夢野磨
拓也 : 高橋智史


ストーリー
廃墟で、霊らしき存在と戦う女性。
彼女はそこで、突然現れた不思議な人物に助けられた。
天海と名乗る昔の僧らしきその相手は、彼女を竜宮人と人間との間に生まれた竜の一族の末裔で、「竜の巣に向かえ」と告げる。

彼女は心霊現象の鑑定を行う先生に、無理矢理悪霊と戦わされている風水師の水城真佑子であった。
真佑子は先生から渡された「霊封環」という水晶の腕輪を両腕に付けさせられており、それが常に彼女を守っていて、それを外すと、彼女は人外の存在になってしまうと教えられていた。

そんなある日の事、事務所に松原典明と名乗る依頼人が現れて、自分の住む竜の宮島のある地域でリゾート開発を始めたところ、怪奇現象が起き始め、犠牲者が絶えないという。

早速真佑子は島へ向かうが、そこで地元に住む宗教家の佐賀照光や松原の娘の里美、久我卓也という少年、さらに、連続失踪事件を追ってやってきていた探偵の竜崎慎なる人物らと出会う。

そんな中殺人事件が続出し、真佑子は海魔が潜むといわれている海中に潜る決心をする。


レビュー
「らせん」や「リング」で特殊メイクコーディネートをし、「機動警察パトレイバー」の初期OVAの6話で作画監督だった和田卓也さんという方の、劇場監督デビュー作です。
さらにクリーチャーデザインを、「プレデター」や実写映画版「ガイバー」シリーズで有名なスティーヴ・ワン(スティーブ・ワンという表記もあり)氏が担当しており、私がどうしても見たかった一番の理由です。

しかしその怪物、デザインや造形は素晴らしいのですが、終わり頃にならないとまともに登場しないので、出番は思っている以上に少ないです。
終わり頃になって敵の本拠地で最終決戦が行われるのですが、他の怪物がどう見ても簡単なメイクをしたゾンビにしか見えず、メインの着ぐるみ半魚人みたいな怪物との統一性や一体感がないので、明らかに浮いており場違い感が出ています。
最初の「プレデター」みたいに、最初から怪物や宇宙人が1体しか出てこない事前提にやっているのなら別に良いのですが、そうではないのでちぐはぐな印象を受けます。

主人公も竜一族の末裔なのでそれを活かして変身するのですが、ただ単に片腕が安っぽい爬虫類系になっているだけなので、地味過ぎます。はっきり言って、あれはないでしょう。
「地獄先生ぬ~べ~」や「ソウルキャリバー」シリーズのナイトメアみたいに派手ならば文句なしですが、本当にただのペイントレベルです。
私としては「デビルメイクライ」シリーズの魔人化したダンテやバージルみたいに、異形の生命体である事は一発で分かるけど、カッコ良さや神秘性が感じられる姿になってほしかったです。
正直あれだけでは、説得力や面白みがまったくありません。
「獣神サンダー・ライガー 怒りの雷鳴 FIST OF THUNDER」ではそうしたみたいですが、何故今回もそうしなかったのでしょうか?
完全に怪物化は無理としても、後の「ウィッチブレイド」ぐらいの事はやろうと思えば、特殊メイクで何とか出来たはずです。

人間ドラマメインで話が進んでいきますが、役者達は素人気味だし、怪物は喋っても演技力の影響なのか声が加工され過ぎなのか、何を言っているのかさっぱり分かりません。
話自体事件が起こったから依頼されて行動する刑事物のような感じですが、いかんせんドラマの展開が平板なので緊張感や怖さがなく、1体の着ぐるみだけを使って強引に作られた、安っぽい作品という印象しかないです。

お色気シーンも一応ありますが、無意味に挿入されているだけで中途半端で、蛇足としか思えません。

ワン氏のモンスターが好きな方や、どうしても見てみたいという人だけオススメします。



予告編と本編です↓


この怪物自体に不満はありませんが、主役を張るにはいかんせんキャラクターが弱く、オーラがなくて役不足のように思えます。
実写映画版「ガイバー」シリーズみたいに、これと同じ着ぐるみモンスターがわんさか出てくれば、別にこれでも問題なしですが。
これしか出てこないであれば、プレデターみたいに単体でも十分主役になれるぐらいの、デザインにすべきだったのではないでしょうか。



出典

参考サイト

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by asabatyou | 2018-05-18 17:13 | 特撮、モンスター | Comments(0)

ネバーエンディング・ストーリー

今月の28日に図書館で借りた「ネバーエンディング・ストーリー」を見ましたので、その事について書きます。
以前にも見た事がありますが、久々に見たくなりました。


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スタッフ
監督 : ウォルフガング・ペーターゼン
原作 : ミヒャエル・エンデ
音楽 : ジョルジオ・モロダー、クラウス・ドルディンガー、ロバート・ハザウェイ


キャスト
バスチアン : バレット・オリバー
アトレーユ : ノア・ハザウェイ
幼ごころの君(女王) : タミー・ストロナッハ
ファルコン、ロックバイター、グモルクの声、ナレーター : アラン・オッペンハイマー


ストーリー
主人公の少年バスチアンはいじめられっ子で、母を亡くしてからは父と2人だけの寂しい生活を送っていた。
そんなある日、彼はいじめっ子達から逃げている時にコレアンダー書店に入り込むが、そこで「ネバーエンディング・ストーリー」という本と出会う。
書店の主は「これは普通の本ではないから、読むのはやめた方が良い」と言うが、どうしても気になったバスチアンは「後で必ず返しますから」とメッセージを残し、その本を盗んでしまう。

学校をサボって誰も入らないような部屋に入ったバスチアンは、早速「ネバーエンディング・ストーリー」を読み始める。
物語の舞台は何もかも全て消し去ってしまう無の脅威が迫っており、女王も原因不明の病に冒されている異世界ファンタージェン。
ファンタージェンを救う任務を託された若き勇者アトレイユ(アトレーユの表記もあり)は冒険の旅に出るが、ファンタージェンを救う鍵を握っているのは、何と意外な人物であった・・・。


レビュー
ミヒャエル・エンデ原作のファンタジー小説「はてしない物語」を、西ドイツとアメリカの合作で映画化したもの。
一応ファンタジー映画ではありますが、あくまで主人公が読んでいる本の世界を映像化しているだけなので、実際に冒険しているのではありません。
なので「オズの魔法使」(1939年版)や「ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃」、「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」と同じです(これらの作品は、主人公が見ている夢の世界で冒険する為)が、現実世界と本の世界がシンクロするのは、「ドラえもん のび太と夢幻三剣士」に近いです。

その為スケールが小さいだろと思ってしまいがちですが、犬のような顔をしたドラゴンのファルコンや、岩の巨人といった感じのロックバイターなどの個性的でユニークなデザインの幻獣達や、幻想的且つ神秘的な雰囲気が漂っているセットの出来(これがもしCGだったら、この感じは絶対に出ないだろ)、世界の危機と女王のピンチを救う為に少年が冒険する正統派なストーリーもあって、その事を忘れてしまうぐらいです。

また無の脅威に晒されているのは、人間が夢や希望を捨てたからというのは皮肉が効いていますが、実は原作者とは確執があった事でも知られている作品でもあります。
ファルコンは東洋の龍になるはずだったのですが、契約書の見落としがあったので、エンデは原作者でありながら撮影に立ち会えず、姿が変更されてしまいました。
そして決定的となったのは、終わり頃になってファンタージェンを救ったバスチアンは、ファルコンを現実世界に呼んでいじめっ子達に復讐するシーンです。
調べてみますと本作は原作の前半部分を映像化している事が分かりますが、いじめっ子達への仕返しはありません。
エンデの意図と正反対だったこのエンディングに彼は激怒し、「このシーンをカットしてほしい」と告訴に踏み切る事になりましたが、裁判の結果はエンデの敗訴となり、彼の名前を外す事になりました。
何とか和解はしましたが、エンデは「ファンタージェンを破壊する為に、悪の人狼が脚本を書いて映画にした」、「原作の前半部分だけを映画にしても意味がない」と多くの批判を残しています。
原作では世間一般的には下らないと言われてしまうサブカルチャーでも、ファンタージェンの入口になると本屋の主人は述べているのに、映画版では「ゲームや漫画は下らなくて、相手する価値などない(今は時代が時代なので、そう思う人はいないかもしれない)」という完全な既成概念に乗っかっています。
典型的な俗物で、視野の狭いつまらない人間になっている時点で、映画版は既に破綻しています(原作は既成概念を否定するところから始まる為)。
原作はバスチアンがファンタージェンに着いた後も冒険が続き、アトレイユと友達になったりするけど、凶悪な女魔術師サイーデに利用されてアトレイユと対立し、その世界の帝王になろうとするなど様々な困難が待ち受けているようですが、本作ではそこまでやっていません。

ですから何も知らなかったら面白いでしょうけど、知っている人から見たら「こんなの「果てしない物語」じゃない」と思うでしょう。



予告編です↓

続編として2と3が存在しますが、原作のストーリーとは殆ど関係なく、2は典型的なハリウッド映画になっているみたいです。
その為ドイツの物語である事は、撤廃されたそうですが・・・。
3は低予算映画のせいか、フォルコンの出来が初代よりおもちゃ臭いです。



出典

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参考文献

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by asabatyou | 2018-04-30 17:17 | 特撮、モンスター | Comments(0)

キングコングの逆襲

昨日は最初から自宅にあるDVDの「キングコングの逆襲」を見ましたので、その事について書きます。
久々に見たかったと同時に、今のやり方が出来上がった状態でもう一度レビューしたい気持ちもあったからです(以前初代ブログでやった時は、こんな感じでした)。


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スタッフ
製作 : 田中友幸
脚本 : 馬淵薫
音楽 : 伊福部昭
監督 : 本多猪四郎
特技監督 : 円谷英二


キャスト
野村次郎三佐 : 宝田明
マダム・ピラニア : 浜美枝
カール・ネルソン司令官 : ローズ・リーズン(声 : 田口計)
スーザン・ワトソン : リンダ・ミラー(声 : 山東昭子)
ドクター・フー : 天本英世
フーの助手 : 田島義文、堺左千夫 ほか
フーの手下 : 黒部進、伊吹徹 ほか
キングコング : 中島春雄
メカニコング、ゴロザウルス : 関田裕


ストーリー
悪の天才科学者であるドクター・フーは、北極の地下に眠る究極の核兵器素材である放射性物質のエレメントXを、採掘しようと目論んでいた。
彼は国籍不明の女工作員マダム・ピラニアの資金援助により、巨大なゴリラ型ロボットのメカニコングを開発し、発見したのは良かったが、エレメントXが発する磁気の為、作動不良に陥ってしまう。
そこでフーとピラニアは、キングコングと彼と親しいカール・ネルソン、野村次郎、スーザン・ワトソンをさらい、再びエレメントXを採掘しようとするが、コングは催眠術があっさり解けてしまい、3人もこれを拒否したので、またもや失敗に終わる。
コングとスーザン達は脱出に成功するが、フーは新たに製造したもう1体のメカニコングを使用して、コング達の跡を追う。


レビュー
1962年の「キングコング対ゴジラ」で、キングコングの使用権を得た東宝。
しかし5年契約だったので1967年にその終了が迫っており、最後にもう1本作ろうという事で製作されたのがこれです。
最初は「ロビンソン・クルーソー作戦 キングコング対エビラ」にしようと思ったのですが、アメリカ側が難色を示し、悪役がドクター・フーやロボット・コングという、テレビアニメ版に似た作りとなりました(しかし東宝は「キングコング対エビラ」を捨てがたかったようで、主役をゴジラに変更した「ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘」を製作しました)。

ストーリーはこれまでの作品とは何も繋がりはなく、完全に独立したものとなっていますが、その一方で過去作品への敬意がある魅力的な作品となっています。

まずゴロザウルスや大ウミヘビとの戦いは、完全に本家「キング・コング」(1933年版)にある、ティラノサウルスや蛇に似た謎の巨大生物の戦いへのオマージュで、メカニコングがヒロインをさらって東京タワーへ登って行くけど転落死するのも、本家コングと同じ最期となっています。

コングも前作の反省点を活かしてちゃんとゴリラらしい姿になり(しかし顔はキングコングというより、ドンキーコング似である)、ゴジラ役者として有名な中島春雄さんの熱演もあって、かつての魅力を取り戻しています(前作でコング役だった広瀬正一さんも下手糞ではなかったですが、見た目が本家とかけ離れているだけでなく、動きも本当にただの猿といいますか、プランプランしているところがあって、そこが不満でした)。
よく考えてみたら、中島さんは映画界を代表する2大モンスターを全て演じた最初の俳優なので正直羨ましく、こんなに贅沢な役者は他にいないでしょう(ちなみに2人目は、「キング・コング」(2005年版)や「GODZILLA ゴジラ」(2014年版)に出演した、アンディ・サーキス氏)。

美人のお姉さんに弱いというお約束もありますが、元祖にあった美女と野獣や男女関係といった感じではなく、完全に友達タイプなので、中身は第2作目の「コングの復讐」に登場したちびコング(キングコングの息子とされる白い巨大ゴリラで、通称キコもしくはキイコですが、本編では使用されず)に近いです。
なので元祖と2作目のいいとこ取りなのが、今回のコングです。

それとフーがヘリコプターで睡眠薬入りの爆弾を落として、コングを攻撃し捕獲するシーンがありますが、これが最新作「キングコング: 髑髏島の巨神」で主人公達が、初めてコングに遭遇するシーンにそっくりだった事です。
他にも東京タワーで2匹のコングが戦う最終決戦は、「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」の壊れた吊り橋での対決シーンに似ているので、後世に与えた影響も大きいのではないでしょうか?
主役の怪獣とそれをモデルにした巨大ロボットの戦いは、「ゴジラ対メカゴジラ」へと受け継がれましたから。

このように日本の怪獣だけでなく、コングのファンが見ても楽しめるので、オススメ出来る1本です。



予告編です↓

ちなみに本作では、コングとメカニコングとゴロザウルスが北極で三つ巴の戦いを繰り広げているスチール写真がありますが、本編にはまったくありません。
同じくコングとメカニが北極で1対1の戦いをしているシーンや、ゴロザウルスが北極にいるシーンも一切ないので、これらがあるんだと思い込んで見てしまうと、正直ガッカリしてしまいます。
他の怪獣映画と異なり、いかにもスチール写真やロビーカード然としておらず、本当に劇中にありそうな作りなので、絶対勘違いする人が出てきます。
この有様だからメカニとゴロザウルスは絡むシーンすらないので、「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」でサンダ役だった関田裕さんが、1人2役で演じたほどです。

また本作で使われたコングの着ぐるみは、「行け!グリーンマン」のゴリラに流用されました。
本当はキングコングとして登場させたかったのですが、使用権が終了して無理だったので、宇宙生物に洗脳されて凶暴化したゴリラへと変更されました(鳴き声も「帰ってきたウルトラマン」の、ブラックキングになっています)。

ゴロザウルスは「行け!ゴッドマン」にも登場しましたが、着ぐるみの劣化が酷くて見た目がヨボヨボになり、すっかり変わり果てた姿になっています。
「怪獣総進撃」に登場した時はゴジラ達と協力して、キラアク星人やキングギドラの魔の手から地球を守る為に大活躍したのに、あの勇姿がまるで嘘みたい・・・。




出典

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参考文献

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by asabatyou | 2018-02-08 17:26 | 特撮、モンスター | Comments(3)

シンクロナイズドモンスター

昨日は映画館で前から興味があった「シンクロナイズドモンスター」を見ましたので、その事について書きます。


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スタッフ
監督、脚本 : ナチョ・ビガロンド
製作総指揮 : アン・ハサウェイ、ナチョ・ビガロンド ほか
音楽 : ベアー・マクレアリー
撮影 : エリック・クレス


キャスト
グロリア : アン・ハサウェイ、ハンナ・ケラミー(子供時代)
オスカー : ジェイソン・サダイキス、ネイサン・エリソン(子供時代)
ティム : ダン・スティーヴンス
ジョエル : オースティン・ストウェル
ガース : ティム・ブレイク・ネルソン


ストーリー
グロリアは憧れのニューヨークで働いていたが、失業してからは毎晩酒に溺れて暴走し、ついには同棲中の彼氏ティムに呆れられ、家を追い出されてしまう。
何もかも失ったグロリアは生まれ故郷の小さな田舎町に帰るが、そこで幼馴染のオスカーと再会し、彼が営むバーで働く事になる。
だがそんな時、韓国の首都ソウルに巨大な怪獣が出現し、世間は大パニックとなるが、グロリアはその怪獣を何度も観察して調べていく内に、ある事に気付いた。
「この怪獣、私と全く同じ動きをする・・・?」
すっかり上機嫌になったグロリアは騒ぎを引き起こしていくが、実は彼女と同じ能力を持っている者は、他にもいるのであった・・・。


レビュー
「プリティ・プリンセス」シリーズや「アリス・イン・ワンダーランド」などで有名なアン・ハサウェイ氏が、主演と製作総指揮を担当した怪獣映画(ただしカナダとスペインの合作なので、ハリウッド映画ではない)。

所謂普通の怪獣映画と異なり、人間と怪獣の動きがシンクロしている異色の作品となっていますが、おそらく「ウルトラマンエース」に登場した、超獣のガラン以来でしょう。

そこに巨大ロボットも登場し怪獣との戦いもあるので、「ゴジラ対メカゴジラ」シリーズや「キングコングの逆襲」、アニメ版「キングコング」(1967年版)、「ゲゲゲの鬼太郎」の「ラジコン大海獣」、「ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ」、「ゴジラ対メガロ」、「行け!グリーンマン」、「パシフィック・リム」シリーズ、「ジャイアントロボ」、「ジャンボーグA」などと同じです。

怪獣(名前は特になし)は「ウルトラマンマックス」のラゴラスを人型にアレンジしたかのような姿をしていて、巨人のようにも見えますが、ちゃんと尻尾もあります。
ロボット(同じく、名前はない)の方はオーソドックスな人型ではありますが、赤い目が1つあるだけなのが、「2001年宇宙の旅」のHAL 9000を思わせます。
ちなみにモンスターの造形に監督は殆ど口出しせず(本人曰く「自分に造形のスキルがないから」、「CG製作チームの皆さんに、怪獣を身近に感じてほしかった」との事)、さらにモーションキャプチャーも一切使用する事なく、全てCGだったようです。

さて映画の見所は、この怪獣とロボットの対決シーンと言いたいところですが、思ったより出番が少ないので正直ガッカリしてしまいます。
本作の怪獣やロボットは、ある公園の遊び場に主人公達が足を踏み入れないと出現しないから、仕方ない気もしますが、怪獣より駄目人間となったアン・ハサウェイ氏を見せたいだけって感じです。
それで展開も悪くてダラダラ気味ですから、110分なのに長く感じてしまいます。

ただ最後どうやって敵を倒すのかについては意外性があったので、そこは楽しめました。



予告編です↓

ちなみに怪獣やロボットが現れる場所が韓国のソウルなので、正直「何故、家に来ない!!」と思ってしまいましたが、日本だと色々うるさいので変更したそうです(確かに韓国にも「大怪獣ヨンガリ」やリメイク版の「怪獣大決戦ヤンガリー」、「宇宙怪人ワンマグイ」、「D-WARS ディー・ウォーズ」、「グエムル-漢江の怪物-」、「飛天怪獣」、「人喰猪、公民館襲撃す」などの怪獣映画はありますが・・・)。

またどうして人間と怪獣がシンクロするのかについては、ネット社会のメタファーでもあるそうです。
インターネットの普及により様々な人々が情報発信出来る時代になりましたが、それには自分の行動や発言に責任を持たねばならない、無責任にやってしまうと世間を騒がす事になるよと。
この主人公達みたいに、知らない内に社会に迷惑をかけてしまう事を、人間と怪獣のシンクロに例えていると。
そう思うと、何だか納得出来る部分があります。
現実世界でもおでんツンツン男や上西小百合みたいに、問題行動や発言をして炎上した連中がいますから。



出典


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by asabatyou | 2017-12-28 17:43 | 特撮、モンスター | Comments(1)

ドラキュラとせむし女

昨日はYouTubeで「ドラキュラとせむし女」を見ましたので、その事について書きます。
前から興味がありましたが、やっと見る事が出来ました。


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スタッフ
監督 : アール・C・ケントン
製作 : ポール・マルヴァーン
脚本 : エドワード・T・ロウ・ジュニア(クレジットでは、エドワード・T・ロウ)
音楽 : ウィリアム・ラバ(ノンクレジット)


キャスト
ドラキュラ伯爵 : ジョン・キャラダイン
狼男/ローレンス・タルボット : ロン・チェイニー・ジュニア(クレジットでは、ロン・チェイニー)
フランケンシュタインの怪物 : グレン・ストレンジ
エーデルマン博士 : オンスロー・スティーブンス
ニーナ : ジェーン・アダムス
ミリザ・モレル : マーサ・オドリスコル


ストーリー
エーデルマン博士の邸宅に、ラトス男爵と名乗っているドラキュラ伯爵がやって来た。
罪なき人々の生血を吸って何百年も生きている彼は、この呪いから解放される為に博士の所に来たという。
彼を治療する事にした博士だったが、そこへローレンス・タルボットも狼男化を防ぐ為に、博士を訪ねてくる。
博士は彼の悩みも引き受けるが、この近くにある洞窟で眠っているフランケンシュタインの怪物が発見された。
こうして三大怪物が一ヶ所に集合する事になったが、ドラキュラは治療を受けている時に自身の血を博士に注入し、博士は徐々に凶暴な殺人鬼となってしまう・・・。


レビュー
ドラキュラ、フランケンシュタインの怪物、狼男といったユニバーサル・モンスターの看板キャラ3名を共演させた、「フランケンシュタインの館」の続編(その為これのエンディングで、フランケンシュタインの怪物と共に底なし沼に沈んだニーマン博士が、白骨死体として登場している)。

このストーリーを読めば分かるように、かつて人類の脅威だったはずの怪物達がただの病人に成り下がり、もはや昔の威厳もへったくれもありません。
ジョン・キャラダイン演じるドラキュラは出番こそ前より増えましたが、血を吸う事はないので、正直普通の人間と変わりません。
狼男も相変わらず悩んでいる事は、自分の意思と関係なく怪物に変身してしまうありきたりなパターンで、新鮮味がありません(前作で死亡したはずなのに、当たり前のように生き返っているので矛盾している)。
フランケンシュタインの怪物については殆ど眠ってばかりで、動き回るのは最後の数分間のみで、ドラキュラや狼男と異なり話に絡んでこないので、正直いなくても問題になりません(本当にただ出てきただけって感じ)。
前作と同じで今回も怪物達の絡むシーンはなく、単体で暴れまわるシーンしかないので、共演させた意味なしです。

ただ患者の面倒を見ようと思ったら、逆にその陰謀によって怪物になってしまう意外(?)な話が展開されるので、思っていたより楽しめました。
けど言い方を変えると、別にユニバーサル・モンスターでなくても良いかなという気もしますが(例えばある医者の邸宅に患者がやって来るが、その正体は地球侵略を企んでいる宇宙人で、まんまとハメられた医者はその手先になってしまう話でも、問題ないはず)。

期待していないで見ましたが、そんなに悪くない映画なので、興味のある方は見て損はないと思います。



予告編と本編です↓


ちなみに日本でDVDが発売された時、邦題が原題を直訳した「ドラキュラの屋敷」となっているのは、せむしが差別用語で今では不適切で使用不可能だからでしょう(ニーナという看護婦がせむし女だが、まだ若くルックスも比較的良い方である)。
またこの映画で一番得したのは、狼男ことローレンス・タルボットでしょう。
やっと普通の人間に戻れたと同時に、最後はヒーローポジションになるので、救いのある結末となっています(「狼男」(1941年版)→「フランケンシュタインと狼男」→「フランケンシュタインの館」と順番に視聴すれば、彼がいかに苦労していたかがはっきりと分かる)。



出典


参考サイト


参考文献

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by asabatyou | 2017-12-09 12:15 | 特撮、モンスター | Comments(0)

ロスト・バケーション

昨日は録画した「ロスト・バケーション」を見ましたので、それについて書きます。
以前から興味がありましたが、そんなタイミングで静岡県磐田市の太田川河口付近で、サーファーがサメに襲われ重傷する事件が起こってしまったので、サメ映画の出来事が私にとっても他人事ではなくなってしまいました。


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スタッフ
監督 : ジャウマ・コレット=セラ
製作 : リン・ハリス
音楽 : マルコ・ベルトラミ


キャスト
ナンシー : ブレイク・ライブリー
カルロス : オスカル・ハエナダ


ストーリー
医学生のナンシーは、亡き母が教えてくれた秘密のビーチにやって来た。
同じようにサーフィンしている若者2人と親しくなり楽しい時間を過ごすが、クジラの死骸を見つけた事で怖くなったナンシーは、そのまま帰ろうとする。
だがその時1匹のホオジロザメに襲われて足を怪我してしまい、何とか近くにあった岩場に避難して一命をとりとめた。
持前の知識で身につけている物を上手く利用し傷を癒したが、やがてその岩場も潮が満ちてくると海に沈んでしまうので、残された時間は僅かであった・・・。


レビュー
サーフィンを楽しんでいた主人公が、運悪くサメに襲われてしまい、おまけに足を怪我して身動きが取れなくなってしまう様を描いたスリラー映画。

サメ映画といいましたら、もはや説明不要の名作「ジョーズ」があり、それ以外でもサメを怪物として扱ったパニック映画や怪獣映画が、当たり前のように作られるようになりましたが、「ジョーズ」以外の作品では「ディープ・ブルー」(1999年版)しかヒット作がありませんでした。
近年のサメ映画はマンネリ化を防ぐ為か、砂地や雪原を泳いだり、巨大な竜巻に乗って街の上から落ちてきたり、悪霊となって市街地に現れるなど、もうすっかり何でもありになりつつありますが、本作では1匹しか登場せず、出現する場所も海のみと原点回帰した内容となっています。

そんな久々にまともなサメ映画となった「ロスト・バケーション」ですが、前半は襲いかかってくるサメにただ主人公は狼狽えるだけでしたが、後半は生き残る為にサメと1対1の戦いをする様を描いています。
あくまで主人公vsサメがメインなので、サメの犠牲者はたった3人しかいません(だがその中の1人は、主人公が助けを求めているのにそうしようとせずケータイや金を盗んだり、「サメがいるから危ない!」と必死に警告したのに、サーフボードまで盗もうとした時に襲われて真っ二つにされてしまうから、はっきり言って自業自得で因果応報でもあります)。

他にも同じく怪我で飛べなくなってしまったカモメも登場し、ずっと主人公と同じ岩場で生活を共にします。
まともに動けないのでサーフィンしている若者を見つけた時、それを教えるぐらいしか活躍しませんが、そばにいるだけで癒されますし、良きマスコットキャラであり相棒でもあります。
もしこのカモメすらいない主人公ただ1人だけだったら、本当に救いようがなく絶望しかなかったでしょう。
そう言いたくなるぐらい、印象に残ります。

でも近くにデカいクジラの死骸があるんだから、そっちを食べろよと言いたくなるのに、サメが主人公を執拗に狙ったり(そうでないと、話にならないのもあるが・・・)、主人公を助けない酔っ払い親父の登場が唐突だったり(最初見た時、死体かと思った)、サメの最期が馬鹿っぽかったりと不満があるのも事実です。
また「ジョーズ」の場合、主人公が不注意だったせいで犠牲者を出してしまい、自分の子供まで危険な目に遭わせてしまったので、責任を感じて水が苦手でサメに関する知識もない素人でありながら、仲間と協力してサメに立ち向かいます。
けど本作ではそういう人間ドラマがなかったので、「ジョーズ」と比べると中身が薄いのも事実です。
悪くはないですけど、やはり「ジョーズ」の方に軍配が上がります。



予告編です↓




原題は日本語に訳すと浅瀬という意味ですが、出来れば邦題はそのまま「シャローズ」にしてほしかったです。
「ロスト・バケーション」では一瞬何の事か分かりませんし、映画自体浅瀬のみで話が進んでいきますから、その方がしっくりきます。
それとこの映画では単なる自然界やサメの恐ろしさを描いておらず、人間だけでなくサメも嫌うサンゴやクラゲも登場するので、両者に対して公平だったのも印象的でした。
主人公の味方をするカモメもいますから、自然界は人類にとって敵にも味方にもなりえるという事でしょう。



出典


参考サイト

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by asabatyou | 2017-09-14 17:49 | 特撮、モンスター | Comments(2)
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タイトルの通りasabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


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