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カテゴリ:特撮、モンスター( 175 )


MEG ザ・モンスター

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「MEG ザ・モンスター」を見ましたので、その事について書きます。
前から興味はありましたが、やっと見る事が出来ました。


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スタッフ
監督 : ジョン・タートルトーブ 
原作 : スティーヴ・オルテン 
音楽 : ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ  
撮影 : トム・スターン
編集 : スティーヴン・ケンパー


キャスト
ジョナス・テイラー : ジェイソン・ステイサム 
スーイン・ジャン : リー・ビンビン
ジャック・モリス : レイン・ウィルソン 
ジャックス・ハード : ルビー・ローズ 
ミンウェイ・ジャン博士 : ウィンストン・チャオ
ジェームズ・“マック”・マックライズ : クリフ・カーティス


ストーリー
レスキュー・チームのリーダーであるジョナス・テイラーは、沈没した原子力潜水艦の乗組員救助に向かうが、その途中で「何か」による襲撃を受け、テイラーはチームや乗組員を守る為に、まだ逃げ遅れた人がいながら彼を置き去りにし、救命艇を発進させる。
帰還後テイラーは「巨大な生物による攻撃を受けた」と主張するが、救助したヘラ―に否定され、異常者だと決めつけられて置き去りを非難され、仕事を辞めてしまう。

それから5年後、人類未踏とされるマリアナ海溝をさらに超える深海が発見され、沖合に海洋研究所を構えた探査チームが最新の潜水艇で調査に乗り出す。
幻想的で未知の生物が生きる深海の世界を目の当たりにして、心躍らせる一同だったが、その時巨大な「何か」が襲ってくる。
テイラーはそれが原因で身動きが取れなくなった探査チームの救助に向かうが、そこで待ち構えていたのは、200万年前に絶滅したとされている、体長23メートル、体重20トンにも及ぶ太古の巨大ザメ、メガロドンだった・・・。


レビュー
アメリカと中国の合作で、「トランスポーター」シリーズなどで有名なジェイソン・ステイサム主演の怪獣映画。
と言いましても本作に登場するのは、巨大な古代ザメのメガロドンなので、「ジョーズ」シリーズのようなサメ映画の1本として見る事も可能です(よくホオジロサメをそのままデカくしたかのような姿で描かれるが、軟骨魚類のせいか化石では歯しか現存しておらず、本当にそのような姿をしてるのかは不明との事)。

話自体は海で未知の世界が発見されたのは良いけど、そこでメガロドンに襲われるという内容です。
絶滅した筈の太古の巨大生物が生き残っていたわけですから、普通なら世紀の大発見となりますが、今回のメガロドンは人を襲ったり殺害したりと被害者や犠牲者を出しているので、当然始末される事になります。
それは良いのですが、登場人物は見た目は印象に残っても「この人、どういう人?」と言われても言えない感じで薄っぺらく、CGもちょっとCG然としているので作り物臭さがあり、シリアスでありながら笑える要素があるけど、イマイチ作品の雰囲気と合っていなかったりと、色々と残念な仕上がりとなっています。
出演者も言葉も舞台も中国が絡んでいますが、全体的にちょっとごり押しを感じてしまいます。
メガロドンが主役なのは良いのですが、正直その良さを活かし切れてないと言わざるを得ません。別に中国が駄目というつもりはありませんが・・・。

ちなみに本作は「Meg:A Novel of Deep Terror」というSF小説の映画化で、以前も1997年や2005年に映画化する話があったのですが、脚本が不十分と判断されたり原作を無視した内容だったり、製作費の関係もあって失敗に終わったそうです。

他にもメガロドンが登場する作品は作られているようですが、彼のライバルと言われている古代クジラ、リヴィアタン・メルビレイの存在もありますから、「メガロドンvsリヴィアタン・メルビレイ」を作るのも面白いかもしれません(B級かそれ以下の映画になる可能性も、ありえますが(笑))。



予告編、特報、TVCM、特別映像です↓












それにしても、本作を製作したワーナー・ブラザーズは、怪獣映画に積極的な気がします。
「GODZILLA ゴジラ」(2014年版)や「キングコング: 髑髏島の巨神」などのモンスターバース、「ランペイジ 巨獣大乱闘」、「レディ・プレイヤー1」の配給や製作に、ワーナー・ブラザーズが関わっていますから。
普通この手の映画ですとユニバーサルがやりそうな気もしますが、ワーナーも昔は「原子怪獣現わる」や「放射能X」などを作っているので、別に今になって始まった事ではありません。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-07-19 21:14 | 特撮、モンスター | Comments(2)

アナコンダ2

昨日はBS朝日で放送したのを録画した「アナコンダ2」を見ましたので、その事について書きます。
前作の「アナコンダ」は小学生の時に見た事がありますが、こちらを見るのは今回が初めてです。


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スタッフ
監督 : ドワイト・リトル  
脚本 : ハンス・バウアー、エド・ニューマイヤー  
製作 : ヴァーナ・ハラー
音楽 : ネリダ・タイソン・チュウ  
撮影 : スティーヴン・F・ウィンドン  
配給 : ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント


キャスト
ビル・ジョンソン : ジョニー・メスナー 
サム・ロジャーズ : ケイディー・ストリックランド 
ジャック・バイロン : マシュー・マースデン
コール・バリス : ユージン・バード 
ゲイル・スターン : サリー・リチャードソン 
トラン : カール・ユーン 
ゴードン・ミッチェル : モリス・チェストナット


ストーリー
ニューヨークの細胞研究所に風邪から癌にまで効能がある、7年に一度しか咲かない「不死の蘭」を発見したという情報が入り、主人公達は蘭を採取する為にボルネオ島に向かう。
だがそこには不死の蘭を食した為、巨大化したアナコンダ達が待ち受けていた・・・。
船を事故でなくし、救助に向かった船も巨大アナコンダの襲撃で破壊され、もはや窮地に立たされてしまう。
やがて犠牲者が出ているのにそれでも蘭を探そうとする者と、一刻も早く帰ろうとする者達で対立が始まり・・・。


レビュー
かつて1997年に作られた、「アナコンダ」の続編。
と言いましても、話や世界観は全然繋がっておらず、希少な蘭を手に入れる為に主人公達はボルネオ島に行きますが、そこでその蘭を食した事で巨大化したアナコンダ達に襲われるという内容になっています(原題が「Anacondas The Hunt for the Blood Orchid」となっているのもそのためですが、続編で「S」が付くのは「エイリアン2(Aliens)」と同じです)。
動物パニック映画の1本として見られるかもしれませんが、本作のアナコンダは巨大化した個体なので、怪獣映画として見なした方が適切でしょう(「ジョーズ」版のホオジロザメも、通常よりもデカい巨大な個体だったりする)。

悪役が最初は仲間、もしくは良い人にように思えるけど、後になるにつれて凶悪な本性を露わにするのは前作と同じですが、第1作目でジョン・ヴォイト氏演じる悪役は見た目もあって怖さを感じましたが、こちらは吐き気を催す邪悪と言いたくなるようなゲスっぷりが印象的です。
と同時に「大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン」の悪役と、基本同じだったりします。
金に目が眩んで、猛毒の蜘蛛をけしかけて仲間を殺害したり(「~対バルゴン」は、サソリだった)、仲間達が自分に従う気がもうないと判断した途端、彼らを置き去りにして、みんなで作ったいかだを盗んだりと外道さを見せますが、おかげで主人公やその周囲の人物達は自然と仲間意識が芽生えて、一体感が出てきます。
それにしても医学の為にとか言っておきながら平気で人殺ししてしまうのは、何とも皮肉です。

肝心のアナコンダがCG然としている、肉食であるはずのアナコンダが蘭を食べるだろうか?という疑問、アナコンダやオマキザル(見た目からして、ノドジロオマキザルという種類で間違いないだろう)は本来ボルネオ島に生息していないという矛盾点やツッコミどころ、話はよくあるパターンで特に目新しさはありませんが、余計な物は一切なく純粋に娯楽として楽しめるようになっています。

私が思うに完全にギャグ担当キャラ(所謂面白黒人で、日本語吹き替え版声優である高木渉さんの熱演が強烈です)が思ったより活躍してくれた事に驚きましたが、この場合ははぐれてしまった自分を助けに来てくれた人を失ったので、その敵討をしましたから燃えるシーンでもありました。



予告編です↓




2008年には「アナコンダ3」、2009年には「アナコンダ4」という続編が作られました。
こちらは2と完全に話が繋がっているせいか、引き続き「不死の蘭」が登場しているそうです。
そして2015年には、「U.M.A レイク・プラシッド」の人食いクロコダイルと共演した、「アナコンダ vs. 殺人クロコダイル」というクロスオーバー作品まで作られたみたいです。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-06-28 19:46 | 特撮、モンスター | Comments(0)

ブラックパンサー

今月の10日ですが、WOWOWで放送したのを録画した「ブラックパンサー」を見ましたので、その事について書きます。
前から興味がありましたが、その時にテレビ放送が決まったのでちょうど良かったです。


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スタッフ
監督 : ライアン・クーグラー  
脚本 : ライアン・クーグラー、ジョー・ロバート・コール
原作 : スタン・リー、ジャック・カービー
音楽 : ルドウィグ・ゴランソン
製作会社 : マーベル・スタジオ  
配給 : ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ


キャスト
ティ・チャラ / ブラックパンサー : チャドウィック・ボーズマン、アシュトン・タイラー(幼年期)
エリック・“キルモンガー”・スティーヴンス / ウンジャダカ : マイケル・B・ジョーダン
ナキア : ルピタ・ニョンゴ 
オコエ : ダナイ・グリラ 
エヴェレット・ロス : マーティン・フリーマン
ウカビ : ダニエル・カルーヤ 
シュリ : レティーシャ・ライト 
エムバク : ウィンストン・デューク
ユリシーズ・クロウ : アンディ・サーキス 
ギャンブラー : スタン・リー


ストーリー
中央アフリカの山間に位置する、発展途上国のワカンダ。
だがワカンダには、ある秘密がある。
遥か昔、宇宙より飛来した超硬の金属ヴィブラニウムの恩恵で、世界一と言える技術力を持つ大国へと密かに形成していた。
だが技術を巡る戦争を避ける為、古来よりワカンダは世界から隔絶しながらも平和な時代を保っていた。
そしてワカンダには、王族が代々受け継いできた女神パンサーの力を持つ守護神、ブラックパンサーが存在していた。

現代、ワカンダの第53代目国王ティ・チャカの息子で、同国の王子であるティ・チャラは、ブラックパンサーとして秘密裏に世界中で活躍する中、父の暗殺とそれを巡るアベンジャーズとの事件を機に、早めの時期国王の即位が決定する。

偉大な父の後継者という重荷に内心不安を抱いていたチャラだったが、そんな時ヴィブラニウムの流通を目論む武器商人、ユリシーズ・クロウがイギリスの美術館からヴィブラニウム製の斧を盗む事件が発生。
直ちにチャラは部下達と共に行動し、取引相手のCIAエージェント、エヴェレット・ロスと協力しながらの戦いの末、クロウの拘束に成功する。
しかし尋問中にクロウは仲間に救出されるが、その中の1人はワカンダ王族の証である指輪を持っているのをチャラは見てしまった。

何故テロリストが、ワカンダ王族の証を持っていたのか?
気になったチャラは、家臣のズリに真相を問いただしたが、チャカが隠していた許されざる事実を知る。
やがてワカンダに、その例のテロリストであるキルモンガーが現れる。
次期国王の座を賭けて、チャラに勝負を挑んできたのだ。

果たして、2人の「王」の戦いの末に待ち受けるワカンダの運命は!?


レビュー
「スパイダーマン」や「X-MEN」などで有名なマーベル・コミックが生んだヒーローの1人、ブラックパンサーを映画化したもの。
本作自体はマーベル・コミックの映画シリーズで、同一世界観のクロスオーバー作品として扱う作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース」第18作目でもあります。

アメリカといえば日本と同様ヒーロー大国であり、世界的に有名なキャラクターがわんさか存在します。
DCコミックならスーパーマンやバットマン、スーパーガール、ザ・フラッシュなど、今回のマーベル・コミックならハルク、キャプテン・アメリカ、ファンタスティック・フォー、デアデビルなど、イメージ・コミックならスポーンやザ・ウォーキング・デッドなど。
でもそれらのキャラクターは基本皆白人で、それ以外の人種のキャラクターは見かける事は殆どありません(精々いたとしてもスポーンや、「アイアンマン」のウォーマシンぐらい。探せば、まだ他にもいるかもしれない)。
けど今回紹介するブラックパンサーは、そんなアメリカのメインストリーム・コミックで、初めてスーパーヒーローとなったアフリカ系のキャラクターです。

この映画もそれを意識したせいか、監督も出演者もスタッフも大半が黒人で、ヨーロッパやアフリカをはじめ、世界中からアフリカ系のプロフェッショナルが集結していました。
なので完全に黒人>白人で、白人の出演者は精々3人ぐらいしかいません(「ランペイジ 巨獣大乱闘」もどちらかと言えばそんな感じだったが、こちらの方が圧倒的)。

2018年に公開後「アベンジャーズ」を超え、北米で史上最高の興行成績を獲得したスーパーヒーロー映画になったと同時に、サウジアラビアでは映画館が約35年ぶりにオープンして初上映作品になるほどの、大ヒットとなりました。

話自体はワカンダという架空の国が舞台で、同じ現代とは思えないほど高度な科学力や技術力、文明が発達していながら、それの悪用を恐れて引きこもっていたけど、その良かれと思った事が裏目に出てしまう様を描いています。

これを見て分かりましたが、本作の根っ子にあるのは明らかに人種差別です。
悪役はエリック・“キルモンガー”・スティーヴンスというのですが、彼は世界各地で自分と同じ黒人が差別と迫害の対象となっている事を知り、その問題を解決しようとした父親を殺害しただけでなく、自分をカリフォルニア州のオークランドに置き去りにしたワカンダに復讐する事が目的です。
主人公であるワカンダの国王チャラと王の座を賭けた戦いで勝利した後、新たな国王となっただけでなく、世界中にいる自分の仲間に武器を与えて世界征服を企みますが、元を辿れば人種差別に苦しんだ結果、すっかり性格と人格が歪んで悪人化してしまったので、実は被害者だったりします。
チャラも自分達の過ちが原因で、戦争が起きそうになっている事に責任を感じているので、暴君として猛威を振るっているキルモンガーに、決して負けられない戦いを挑むのが最大の見せ場です。
なので哀しき悪役であり、見ていてそちらの方が印象に残ってしまいました。
実際彼に共感する観客が多かったのも、納得出来ます。
悪役である以上、最後は倒されてしまいますが、それでも主人公達が成長するきっかけを作ったので、もう1人の主人公という見方も出来ます。

前半はちょっとダラッとした感じですが、後半になると面白くなってくるのでオススメです。




特報と予告編です↓




ネコ科の動物が王者で、親族同士の戦いが描かれるのは「ライオン・キング」を思わせます(キルモンガーは、チャラやその妹であるシュリの従兄弟な為)。

それにしても本作といい、「マンディンゴ」や「ジャンゴ 繋がれざる者」、「ズートピア」といい、自分達の暗い過去とちゃんと向き合っているのが、アメリカの良い所です。
ドイツも「ヒトラー 〜最期の12日間〜」や「帰ってきたヒトラー」で、自国のタブーに挑戦しています。

ちなみにブラックパンサーは、「マーベル VS. カプコン:インフィニット」にもダウンロードコンテンツキャラクターとして、登場しています(以前からどこかで見た事があると思っていたけど、もしかしたらこれかもしれない)。
こちらでは「モンスターハンター」シリーズのハンターと手を組み、新たに建国されたバルカンダ王国の国王として民を守っているんだとか。

また日本で公開された時は、サプライズゲストとして初代仮面ライダーで有名な藤岡弘、さんが登壇して、舞台挨拶が行われたみたいです。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-06-14 21:57 | 特撮、モンスター | Comments(2)

ランペイジ 巨獣大乱闘

今月の25日は、WOWOWで放送したのを録画した「ランペイジ 巨獣大乱闘」を見ましたので、その事について書きます。
以前から興味がありましてやっと見る事が出来ましたが、YouTubeで結末を先に見てしまい、楽しみがなくなったと後悔しました(笑)。


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スタッフ
監督 : ブラッド・ペイトン
原案 : ライアン・イングル
製作総指揮 : マーカス・ビシディ、ドウェイン・ジョンソン、ダニー・ガルシア ほか
音楽 : アンドリュー・ロッキングトン


キャスト
デイビス・オコイエ : ドウェイン・ジョンソン 
ケイト・コールドウェル博士 : ナオミ・ハリス
ハーベイ・ラッセル : ジェフリー・ディーン・モーガン 
ジョージ : ジェイソン・リーズ


ストーリー
霊長類学者のデイビスは、アルビノのニシゴリラであるジョージと大の仲良しであった。
しかしある遺伝子実験の失敗により、ジョージは巨大化していくだけでなく、性格まで凶暴になってしまう。
さらにジョージ以外のオオカミ、アメリカワニまでもが同じ状態になり、人々を襲うなどで暴れ出す。
3匹は破壊活動を続けながらシカゴを目指すが、巨獣達にはあらゆる攻撃が通用せず、さらに逃げ遅れた人々がいる状態で空爆命令が下されてしまう。
そこでデイビスは解毒剤でジョージを正気に戻し、他の巨獣達を倒す作戦を思いつくが・・・。


レビュー
かつて1986年にアメリカのミッドウェイゲームズが制作したアーケードゲーム、「Rampage」(シリーズ化されたようで、いくつか存在するようだ)を、ザ・ロックことドウェイン・ジョンソン主演で映像化した怪獣映画。

原作のジョージは普通のゴリラをそのままデカくした姿ですが、本作では通常のゴリラでは傷が目立ちにくいという理由で、アルビノの個体となりました(キングコングとの差別化を出す為だった可能性もありえる)。

白いゴリラといいますと、過去には「コングの復讐」のコングの息子や、レイ・コリガン(レイ・“クラッシュ”・コリガン)がスーツアクターをやった「White Pongo」や「The White Gorilla」(普通のゴリラと絡むシーンが、これらの作品みたいである)、マイケル・クライトンの「コンゴ」、「原子力潜水艦シービュー号」がありますが(似た者では「月光仮面」の人工コングや、「スタートレック」のムガート、「エボリューション」の青猿がいます)、こちらはかつて実在したアルビノのニシローランドゴリラ、コピート・デ・ニベレを意識しているせいか、皮膚が薄いピンク色となっています。

ラルフ(ウルフの一文字違いだ)も原作だと狼男みたいな感じですが、こちらではムササビオオカミといった姿になっています。

リジー(唯一、名前が登場しない)も本当は恐竜やトカゲみたいな姿ですが、本作ではメスのアメリカワニの突然変異体に変更されました。
背中の棘がゴジラシリーズのアンギラスを思わせますが、「紀元前百万年」や「失われた世界」(1960年版)などに登場した、本物のトカゲやワニに角や背びれなどを付けて怪獣や恐竜に見立てた特撮を思わせ、どこか懐かしい雰囲気を味わえました。
ジョンソンの話によれば、ゴジラからインスパイアされたようです。

元のゲームはストーリー性はとても少ないそうですが、この映画版では幼い頃に親を亡くしたところを主人公と出会って、疎まれる事もあるけど最後は人々を救う為に立ち向かうという、ウルトラマンで有名な円谷プロが製作した「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」に似た展開です。

ゴリラが主役の作品が作られるのは嬉しいと思う反面、キングコングの色違いにしか見えないのでは?という不安もありました(他にも巨大ゴリラが登場する作品はありますが、「マイティ・ゴルガ」みたいに目が点だったり、「巨大猿怪獣コンガ」も胴長短足気味で体が少し太っていたりとアレンジされている)。
でも実際に見てみたら、ココのイメージも取り入れたせいか手話をしたり、それで普通にファックサインや下ネタを面白半分に言ったりと、キャラが十分立っているのでまったく気にする事なく見る事が出来ます。

私が思うにラルフが意外と簡単に倒されてしまったのがちょっと不満でしたが、ラルフは前半で活躍し、リジ―は後半にならないと殆ど出番なしなので、バランスを取る為なのかもしれません。

決して新鮮味のある映画とは言えませんが、純粋に娯楽として楽しめる作りになっているので、見て損はありません。



予告編、特報、CM、TVスポット、紹介映像、特典映像、フィルムクリップです↓































特殊効果はWETAデジタルが担当していますが、かつて「キング・コング」(2005年版)や「猿の惑星」シリーズで猿のCG製作をした経験があったりします。
さらにジョージの演技指導は、「キングコング: 髑髏島の巨神」でキングコング役だったテリー・ノタリーが担当したので、ますます「コングの復讐」のようです(笑)。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-02-28 23:06 | 特撮、モンスター | Comments(2)

狂へる悪魔

昨日は自宅にあるDVDの1枚で久々に見たかった「狂へる悪魔」を見ましたので、その事について書きます。


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スタッフ
監督 : ジョン・S・ロバートソン
脚本 : クララ・S・ベレンジャー
原作 : ロバート・ルイス・スティーヴンソン 
製作 : アドルフ・ズーカー(ノンクレジット)


キャスト
ヘンリー・ジキル博士/エドワード・ハイド氏 : ジョン・バリモア 
ミリセント・カルー : マーサ・マンスフィールド
ミス・ジーナ : ニタ・ナルディ 
ジョージ・カルー卿 : ブランドン・ハースト 
ダンスホールの支配人 : ルイス・ウォルヘイム


ストーリー
医学博士であるジキル博士は、貧しい人の為に無料病院を開設して診察し、それ以外では自分の実験室にいる生活を送っていた。

ある日彼は婚約者であるミリセント・カル―の父親、ジョージ・カル―卿に「君は他人の事に一身をささげているが、自分の生活の向上をないがしろにしていないか?」や、「人間には手が2つあるように、2つの面を持っているのだ。君は右手を使うからと言って、左手は一切使わないのか?」などと言われた事で、ジキル博士はある実験に取り掛かる。

ジキル博士は人間の心を善と悪の2つに分ける薬を開発し、それを飲んだ事で凶悪な怪人ハイドに変身する。
彼は婚約者がいるのもかからわず、他の女性に手を出したりその服を脱がそうとしたり、たまたま近くにいた子供に暴力を振るったりと蛮行の限りを尽くしただけでなく、遂には殺人まで犯してしまう。

薬を飲んでいないのにハイドに変身出来るようになってしまったジキル博士は、段々焦って追い詰められるが…。


レビュー
ロバート・ルイス・スティーヴンソン原作の、「ジキル博士とハイド氏」を映像化したサイレント映画。
1908年に初めて映像化されて以来何度も映画化されているだけでなく、二重人格の代名詞でもある名作ですが、本作ではまだ日本では馴染みがなかったのか、その邦題が使用されていません。
実は本作が制作された1920年といいましたら、チャールズ・J・ヘイドンが監督したバージョンや、「カリガリ博士」や「カサブランカ」で有名なコンラート・ファイトが主演したドイツ映画(残念ながらフィルムが現存してないので、視聴不可能である)があるので、区別しやすくする為という可能性もありえますが、今となっては新鮮な印象も受けます。

話自体は善と悪を2つに分ける事が出来る薬を飲んで悪人に変身できるようになったのは良いけど、段々その力を制御出来なくなり、破滅する様を描いています。

主役のジキル博士とハイド氏を演じたのは、無声映画時代を代表する二枚目俳優でドリュー・バリモアの祖父としても有名なジョン・バリモアですが(ただしジョンが亡くなったのは1942年で、ドリューが生まれたのはそれから33年後の1975年だから、当然面識はない)、そんなに派手なメイクをしているわけでもないのに、顔だけでなく姿勢や動きなどもジキル博士の時と別人かと思えるほど違っており、見事に凶悪なハイドを演じ切っています。
最初は人相が悪いジキル博士といった感じで元の姿の面影がありましたが、後になるにつれてより悪人面になったり、頭の天辺が何故か若干尖っていたりと見た目が奇形化している事もあって、正直ジキル博士よりハイドの方が印象に残ってしまいます(映画と同じくハイドが、ジキル博士を侵食していたと言える)。
サイレント映画時代に作られた「ジキル博士とハイド氏」の中では知名度が高いのは、バリモアのおかげでしょう。

また殺人を犯すシーンがありますが、殺された相手が結果的にジキル博士にあのような実験をさせる原因を作った全ての元凶と言えるので、ある意味自業自得であり、それほどショッキングではありません。

エンディングがジキル博士がまだ正気を保っている時に、以前ハイドに変身した状態でイタリア人女性から奪った毒を飲んで自殺するのが、1931年版や1941年と比べると地味で(これらではハイドになって暴走するけど、最後は射殺されてその直後に元の姿に戻る)、最初はあまり好きではありませんでした。
でも改めて見た時、これはこれでありかなと思えるようになりました。
誰かに引導を渡されたのではなく、自分自身で決着をつけたのですから。



劇中にあるシーンの一部です↓


それとこの映画は終わり頃がちょっとだけ退屈だったりしますが、バリモアの演技に助けられている感じは否めません。
実際彼の為の映画と言っても、過言ではないでしょう(サイレント映画なので、演技がオーバーなところもありますが)。



出典

参考サイト

参考文献


by asabatyou | 2019-02-07 22:29 | 特撮、モンスター | Comments(0)

レディ・プレイヤー1

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「レディ・プレイヤー1」を見ましたので、その事について書きます。
前から見てみたいと思っていましたが、やっと見る事が出来ました。


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スタッフ
監督 : スティーヴン・スピルバーグ
脚本 : アーネスト・クライン、ザック・ペン 
原作 : アーネスト・クライン
音楽 : アラン・シルヴェストリ


キャスト
ウェイド・オーウェン・ワッツ / パーシヴァル : タイ・シェリダン
サマンサ・イヴリン・クック / アルテミス : オリヴィア・クック
ノーラン・ソレント : ベン・メンデルソーン
アイロック : T・J・ミラー 
オグデン・モロー / 案内人 : サイモン・ペグ 
トシロウ / ダイトウ : 森崎ウィン 
ジェームズ・ドノヴァン・ハリデー / アノラック : マーク・ライランス


ストーリー
西暦2045年。
環境汚染や気候変動、政治の機能不全により世界は荒廃していた。
その為スラム街で暮らさざるを得ない状況に陥った地球上の人類の多くは、「オアシス」と言うVR世界に現実逃避し入り浸っていた。

そこに入れば、誰もが理想の人生を楽しむ事が出来る。

ある日、そのオアシスの創設者、ジェームズ・ハリデーが亡くなり、彼の遺言が発表された。

「全世界に告ぐ。オアシスに眠る3つの謎を解いた者に全財産56兆円と、この世界の全てを授けよう」

突然の布告に世界中が湧き立ち、莫大な遺産を懸けた壮大な争奪戦が始まった!!


レビュー
アーネスト・クライン氏原作の「ゲームウォーズ」を、「ジュラシック・パーク」シリーズや「ジョーズ」などで有名な、スティーヴン・スピルバーグ監督が映像化したSF映画。

簡単に言ってしまえばゲームの世界で大冒険する様を描いているので、実写の映像だけでなくゲームやCGアニメのごとくCGの映像も大量に出てくるのですが、この作品の最大の見所は、やはりクロスオーバーである事でしょう。
最近の映画のクロスオーバー作品では、ディズニーアニメの「シュガー・ラッシュ」シリーズや、パックマンやドンキーコングなどが登場する「ピクセル」がありますが、こちらは遥かに規模が大きく、ありとあらゆる映画やゲーム、アニメ、特撮のキャラクターやアイテムなどが、国や時代、会社の壁を越えてわんさか登場します。

流石に全部は紹介するのは不可能ですが、コラボしている作品は以下の通りです↓


映画
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズ : デロリアン
「ジュラシック・パーク」シリーズ : ティラノサウルス
「宇宙戦争」(1953年版) : 火星人の空飛ぶ円盤
「キング・コング」シリーズ : キングコング
「エルム街の悪夢」シリーズ :フレディ・クルーガー
「エイリアン」シリーズ : チェストバスター
「チャイルド・プレイ」シリーズ : チャッキー
「シンバッド七回目の航海」 : サイクロプス
「ゴジラ」シリーズ : メカゴジラ
「禁断の惑星」 : ロビー・ザ・ロボット(フィギュアのみの登場)

アニメ
「アイアン・ジャイアント」 : アイアン・ジャイアント
「ルーニー・テューンズ」 : マービン・ザ・マーシャン
「機動戦士ガンダム」 : RX-78-2 ガンダム
「カウボーイビバップ」 : ソードフィッシュⅡ
「AKIRA(アキラ)」 : カネダ・バイク

ゲーム
「ソニック」シリーズ : ソニック・ザ・ヘッジホッグ
「ストリートファイター」シリーズ : リュウ、春麗、エドモンド本田、ブランカ、サガット
「HALO(ヘイロー)」シリーズ : スパルタン、コヴナント
Gears of War(ギアーズ・オブ・ウォー)」シリーズ : ランサーアサルトライフル等の銃火器
「モータルコンバット」 : ゴロー
「バイオショック」 : ビッグダディ


他の登場作品やキャラクターなどについては、ウィキペディアの方が詳しいです。
原作では東映の「スパイダーマン」(1978年版)のレオパルドンや、「新世紀エヴァンゲリオン」の初号機なども登場しているのですが、残念ながらこの映画版には登場していないようです。
このような内容なので著作権の関係もあり、映画化するのは不可能だと思われていたのですが、スティーヴン・スピルバーグ監督なら安心して任せられるという事で、実現出来たとの事です。

所謂オタクによるオタクの為のオタク映画とも言える映画なので、知っている人からすれば思わずニヤリとしてしまいますが、逆を言えば色んな作品やキャラクターなどを知っていないと楽しめないし、分かりにくいだろうと感じたのは事実です。
コラボしている作品の中では「シャイニング」が重要な役割で登場していますが(本当は「ブレードランナー」のはずが、著作権の関係で不可能だった為)、あれも見てないと分からないでしょう(勿論、それが駄目なわけではありませんし、寧ろこれがきっかけで元ネタへの宣伝にもなります)。
また2時間越えている事もあって、若干だれてくるので、もう少し短くても良かったかなという気もします。

他のキャラクターと違ってメカゴジラが原作と違う姿で登場していますが(原作では「ゴジラ×メカゴジラ」や「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」の機龍と呼ばれている姿だが、こちらでは「GODZILLA ゴジラ」(2014年版)やアニメ版をロボットにしたかのようで、有名なゴジラのテーマがアレンジされていたり、放射火炎も出している)、せっかくのクロスオーバー作品だから実際の姿で出てほしかったです。

フレディは出てきてもあっさり射殺されるので、完全にかませ犬だったのはどうなのでしょうか?
殺人鬼ではありますが「エルム街の悪夢」の主人公ですし、扱いが酷かったような・・・。

ティラノサウルスは「ジュラシック・パーク」版がベースとなっていますが、「キング・コング」(1933年版)にも敵役で登場した事があったので、コングとは85年ぶりの共演となりました(長い間両者の共演がなかったのは、T・レックスだと主役やヒーローのイメージもあって、悪役として出しづらかった事も影響しているかもしれない)。

「宇宙戦争」(1953年版)は出番が少なめでも、昔の音が使用されていたのが嬉しかったです。

原作ではウルトラマンも登場している為、スピルバーグ監督は「続編が決まれば是非登場させたい」と述べていますが、そうなってくれたら嬉しいです。
こんな感じで、ガメラも出してくれないでしょうか?
今の所「巨影都市」ぐらいしか、外部出演がないですし。

個人的に「ジョーズ」ともコラボしてほしかったですが、海である以上他のキャラとの絡みがしにくい事や、スピルバーグ監督が「自惚れだと批判される事を回避する為です」と語っているので、無理だった可能性があります。

それにしても現実世界ではなく仮想現実を舞台にして冒険し、ゲームで知り合った人がいて、その人と現実で会ってみたいとか、敵に自分の個人情報がばれて焦ったりと、色んな意味で現代的な映画です。
これは「電光超人グリッドマン」の続編、「SSSS.GRIDMAN」にも同じ事が言えます(円谷プロダクションの作品なので、ウルトラマンネタが多く、仮想現実が舞台という共通点がある)。



予告編と日本限定のスペシャル映像です↓

















劇中では主人公の仲間の中に日本人がいて(ゲームの世界では何と赤い侍の格好をした三船敏郎さんの姿をしており、唯一渋くて大人の雰囲気や貫禄がある)、彼らを助ける時に「俺はガンダムで行く」と言っていますが、これは唯一日本語で喋るシーンです(向こうの人にも分かりやすくする為、ちゃんと「I choose the form of Gundam」と英語字幕が当てられている)。

本当は英語で喋るつもりだったのですが、スピルバーグ監督が突然「このセリフは、日本語でいこう!」と言い出したので、日本語に変更されたそうです。
しかし撮影現場にはダイトウ役の森崎ウィンさん以外日本人がいなかったので、森崎さん自身が考える事になりました。

森崎さんはガンダムシリーズのセリフをパロディ化する案(例えば「ダイトウ行きまーす!」など)も考えましたが、ファンが不愉快に思う可能性やギャグっぽくなってしまう事を考慮し、完全オリジナルのセリフを選んだとの事です。
「何故ガンダムのセリフを言わなかったの?」という批判の声もありましたが、「ここはパロディするべき場面じゃない」、「ダイトウにとってガンダムこそ世界の運命を託すのに相応しいロボットであり、その決意を表明するには彼自身の言葉でなければならなかった」と擁護する意見も多く、安易なパロディ台詞を使わなかった事は視聴者から概ね好意的に受け入れられています。

ちなみに私は、このセリフは好きです。
短くて言いやすくて覚えやすいというのもそうですが、他に擁護している方々と同じで、敵がメカゴジラを使って仲間達を襲っているわけですから、彼らを救う為には自分自身の気持ちや言葉を出さないと無意味だし、不自然だと思いますから。
おかげで、本作を代表する名言にもなりましたし。

そのセリフの後、三船さんがガンダムに変身するだけでなく、メカゴジラと戦ってしまうのですから、もう驚くしかありません。
「俺がガンダムだ」とでも言いましょうか。

変身した時のポーズは「機動戦士ガンダムΖΖ」のZZガンダムで(理由は原作者のクライン氏曰く、「カッコいいからだ!」)、3分間しか戦えないのはウルトラマンが元ネタです。

映画だけでなく原作も1980年代の大衆文化に対するオマージュが数多く盛り込まれている事については、作者のクライン氏が1972年生まれで、ちょうど80年代に子供時代や思春期を過ごしていますから、当然の結果でしょう。



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by asabatyou | 2019-01-29 23:44 | 特撮、モンスター | Comments(6)

フランケンシュタインと狼男

昨日は自宅にあるDVDの1枚で、久々に見たかった「フランケンシュタインと狼男」を見ましたので、それについて書きます。


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スタッフ
製作 : ジョージ・ワグナー
監督 : ロイ・ウィリアム・ニール
音楽 : ハンス・J・サルター(ノンクレジット)
特殊効果 : ジョン・P・フルトン
特殊メイク : ジャック・P・ピアース
スタント : エディー・パーカー、ギル・パーキンス(全てノンクレジット)


キャスト
ローレンス・タルボット/狼男 : ロン・チェイニー・ジュニア(クレジットでは、ロン・チェイニー)
フランケンシュタインの怪物 : ベラ・ルゴシ
エルサ・フランケンシュタイン : イローナ・マッセイ
フランク・マナリング医師 : パトリック・ノウルズ
マリーヴァ : マリア・オースペンスカヤ



ストーリー
自分の意思と関係なく狼男に変身する体質となってしまったローレンス・タルボットは、父親に討たれて死を迎えた…、と思ったら2人組の墓荒らしによって、再びこの世に蘇ってしまう。
タルボットは以前の悪夢を繰り返し、満月の夜になると狼男に変身して殺人事件を起こす。

呪いから解放されたいタルボットは、ジプシー老女のマリーヴァの助けでフランケンシュタイン男爵の城を訪ねるが、住民達は怪物を生んで事件を起こした男爵を嫌っているだけでなく、彼は既に他界している事を知る。
絶望するタルボットは再び狼男になって騒ぎを起こすが、地下に逃げ込んだ時に、氷漬けになったフランケンシュタインの怪物を発見する。

何か知っているかもしれないと悟ったタルボットは怪物を解放し、せめて男爵が残した日記を探そうとするが見つからず、代わりに遺族のエルサの写真を発見。
タルボットは彼女のもとを訪ねるが、エルサは「そんな物ないし、仮にあったとしても、とっくに処分している」と言って、またしても失敗に終わる。
途方に暮れたタルボットはエルサと共にワイン祭りに参加するが、そこへ怪物が襲撃し、彼女も住民達から厳しい目を向けられる。

遂にエルサは日記のありかを教えるが、呪いから逃げるには「死」しかない事が判明する。
タルボットを気遣って後を追ってきたフランク・マナリング医師の協力で、タルボットと怪物の生命力を抜き取る実験を開始するが、怪物を殺したくなくなったフランクは、その力をどんどん上げていき…。


レビュー
ユニバーサルが手掛けた「フランケンシュタイン」シリーズ第5弾にして、「狼男」シリーズ第2弾。
フランケンシュタインの怪物と狼男の対決を描いていますが、このような怪物共演作品はこれが初めてで、「キングコング対ゴジラ」や「エイリアンvsプレデター」シリーズ、「フレディvsジェイソン」、「貞子vs伽椰子」のご先祖様と言えます。
でも製作会社と世界観が同じ事を考えますと、「モスラ対ゴジラ」や「エイリアンvsプレデター」シリーズに近いです。

タイトルこそ「フランケンシュタインと狼男」ですが、実際は完全に「狼男」(1941年版)の続編なので、狼男中心で話が進んでいきます。
そこにフランケンシュタインが入り込んでいる感じなので、「狼男」(1941年版)を見ていないと話が分かりにくいです。
フランケンシュタインについても城が崩れているのは、前作の「フランケンシュタインの幽霊」で爆破されるシーンがあるようなので、やはりそれを見ていないと分かりません。

ちなみに本作でフランケンシュタインの怪物を演じたのは、「魔人ドラキュラ」でドラキュラのイメージを決定付けたベラ・ルゴシです。
ルゴシとこの怪物は何かと因縁があり、「フランケンシュタイン」(1931年版)で演じるつもりが、素顔が隠れてセリフがないこの役を嫌った、テスト・ショットを見たプロデューサーのカール・レムリ・Jrが、ルゴシのメイクを見て大笑いしたと言われています。
結局ルゴシが演じる事はなく、代わりに演じたボリス・カーロフがホラー映画スターとして出世し、ルゴシはスターの座から転落しますが、そんな彼がこのような形でその怪物を演じる事になったのが、何とも皮肉です。

そんなルゴシが演じた怪物はどうかといいますと、歩いている時が、いつこけても可笑しくないぐらいヨタヨタとした危なっかしい動きで、顔もかつてカーロフが「フランケンシュタイン」(1931年版)で怪物を演じた時にあった、人間のようで人間ではないような不気味さや異質さ、異形さがありません。
当時61歳だった彼が全てやるのは無理があったようで、ギル・パーキンスというスタントマンがいくつか演じていたみたいです(よく代役をしたと言われているスタントマンのエディー・パーカーは、実は狼男のスタントをやっていたらしい)。

話や設定自体は都合良く出来ていますが、本作が後の怪物共演作品と異なり、終わり頃のみではありますが、怪物達の絡むシーンがちゃんとあります(これ以降の共演物は、話自体は別に悪くはないのだが)。
なのでそれらと比べると十分見応えがあり、ゴジラシリーズやガメラシリーズといった日本の怪獣対決物映画のような、わくわく感が味わえるのも事実です。



予告編です↓

「フランケンシュタインの幽霊」でルゴシ演じるイゴールは、怪物と脳が入れ替わるシーンがあるそうですが、この映画で本当にルゴシが怪物役となりました。

ちなみに「フランケンシュタインと狼男」は、映画版「エイリアンvsプレデター」の第1作目で、登場人物の1人が暇つぶしに見ている映画として、ちょっとだけ登場しています。



出典

参考サイト

参考文献


by asabatyou | 2018-12-25 21:07 | 特撮、モンスター | Comments(0)

バグダッドの盗賊(1924年版)

昨日は最初から自宅にあるDVDの1枚で、久々に見たかった「バグダッドの盗賊」(1924年版)について書きます。


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スタッフ
製作 : ダグラス・フェアバンクス
原作 : ダグラス・フェアバンクス(クレジットでは、エルトン・トーマス)
監督 : ラオール・ウォルシュ
脚本 : ロッタ・ウッズ
撮影 : アーサー・エディソン


キャスト
バグダッドの盗賊 : ダグラス・フェアバンクス
王女 : ジュラン・ジョンストン
モンゴルの王子 : 上山草人
盗賊の仲間 : スニッツ・エドワーズ
モンゴルの奴隷 : アンナ・メイ・ウォン
カリフ : ブランドン・ハースト
聖人 : チャールズ・ベルチャー


ストーリー
昔々、夢の都バグダッドに1人の盗賊が住んでいた。

彼は欲しい物を手に入れる為なら手段を選ばず、勝手に他人の家に侵入して食べ物を奪ったり、魔法のロープをお祈りの時間をしている隙に盗んだり、モスクで救いを求めている人々をこき下ろしたりと、もう言いたい放題のやりたい放題。

ある日彼は仲間と共に貢物目当てで宮殿に侵入したが、そこで暮らしている王女に一目ぼれし、今まで平気でやっていた盗みが完全にそっちのけ状態。
見つかる前に脱出したが、その後も盗賊は王女の事で頭が一杯で、他の事に手が付けられない悶々とした日々を送っていた。
そんな時花婿候補に各国の王子が乗り込んできて、盗賊もそれらしい衣装を盗んでアーメッド王子と偽って、王女に接近する。
盗賊は王女に気に入られたのは良かったが、愛する人を騙し続ける事が苦痛になり、2人だけになった時に、遂に自分の正体を明かす。
王女はそんな彼を受け入れたが、すぐにこの事が知れ渡って、彼は宮殿から追放されてしまう。

結婚はもう一度やり直すハメになり、7ヶ月以内に一番珍しい宝物を持ってきた王子が選ばれるという条件になった。
途方に暮れた盗賊は、以前自分が馬鹿にしたモスクに足を運ぶが、そこの聖人は彼を拒絶する事なく温かく迎える。
彼から願いを叶えてくれる魔法の銀の箱の存在を教えられた盗賊は、それを手に入れる為の冒険をするが、その間にモンゴルの王子がバグダッドを侵略する準備に取り掛かっていた・・・。


レビュー
サイレント(無声)映画時代を代表するアクション大スターで、チャールズ・チャップリン氏やメアリー・ピックフォード氏、D・W・グリフィス氏と共にユナイテッド・アーティスツを設立した、ダグラス・フェアバンクス氏(実はロサンゼルスオリンピックの金メダリストである、西竹一男爵(通称と愛称は、バロン西)と親交があった)主演の、ファンタジーアドベンチャー映画。

フェアバンクス氏は「奇傑ゾロ」や「ロビン・フッド」といった剣戟をやっていた人ですが、本作では「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」を基にした世界で活躍する様を描いています。

話自体は完全に悪が主役ではなく、途中で改心して自分の夢を実現する為に努力し、冒険する内容となっています。

当時人気だったフェアバンクス氏の独り舞台といった感じで、他の人物は添え物的な印象を受けますが、セットの出来や衣装、特撮は素晴らしく見応えがあります。
特に特撮は魔法のロープを動かしたり、水中を移動している時の様子など、「CGがない時代なのに、一体どうやって撮影したんだろう?」と言いたくなるシーンがあります。
魔法のロープはもしかしてピアノ線で吊っているのかな?と何となく想像出来ますが(空飛ぶ絨毯も、おそらくそれ)、巨大な海草がゆらゆら揺れているのは、未だに分かりません(もしかして下に大勢のスタッフがいて、上をピアノ線で吊って動かしているのだろうか?)。
セットについては単に出来が良いだけでなく、幻想的で神秘性が漂っており、雰囲気をより盛り上げています。

ワニやオオトカゲみたいなドラゴンや巨大コウモリ、巨大ミズグモ、天馬、主人公を導いてくれる木人といった怪獣が登場しますが、完全にやられ役で出番は少ないです(天馬と木人は、味方)。
同じ「アラビアンナイト」を基にしたファンタジー映画でも、レイ・ハリーハウゼン氏の「シンドバッド」シリーズみたいに、主役として扱っているのとは対照的です。

またドラゴンとの戦いや透明になれるアイテムの登場が、同時期のフリッツ・ラング監督の「ニーベルンゲン 第一部 ジークフリート」と共通しているのが面白いです。

敵役がモンゴルなのは、1258年にチンギス・ハーンの孫フレグ率いるモンゴル帝国が、イスラム帝国のアッバース朝を征服する為の包囲戦をした事があり(「バグダードの戦い」、もしくは「バグダッド包囲戦」の表記もあり)、それが影響しているのかもしれません。
「アリババと四十人の盗賊」(1944年版)も、敵役がモンゴルでしたし。

前半は人間ドラマ中心で特撮が入り込んでいる作りですが、後半は冒険する様が主となっており、2時間以上でありながらテンポ良く進んでいきます。

後に1940年、1961年、1978年にもリメイクされましたが、私がオススメする順番は、1940年版→1924年版→1961年版→1978年版です。
1940年版は魅力的な登場人物が多いですし、特撮やセットや衣装、音楽が素晴らしく、全てが洗練されていると言っても過言ではありません。
ディズニー版の「アラジン」は、どう見てもこれのリメイク、というかパクリとしか思えない出来です(そのアラジンで、本作を再現したイラストも存在する)。



予告編です↓

本作では、日本から後に黒澤明監督の「七人の侍」にも出演する、上山草人さんがモンゴル王子役で出演しました(見た目は、何となくフー・マンチューを思わせるが)。
本当は別人がやる筈だったのですが、酔っ払いで無理だったので、上山さんが代役で選ばれました。
これで有名になった上山さんは47本の映画に出演し、ロン・チェイニー氏やクララ・ボウ氏らと共演する事もあったようです。

この映画は日本でもヒットしたらしく、本作を基にしたアニメ映画「馬具田城の盗賊」が作られました。

息子のダグラス・フェアバンクス・ジュニア氏も、同じく「千夜一夜物語」を基にした、「船乗りシンドバッドの大冒険」(1947年版)で主役のシンドバッドを演じたという共通点があります。



出典

参考サイト

参考文献


by asabatyou | 2018-12-19 22:04 | 特撮、モンスター | Comments(2)

三大怪獣 地球最大の決戦

昨日は録画した「三大怪獣 地球最大の決戦」を見ましたので、その事について書きます。
最近録画した映画やアニメを見る場合必ずWOWOWですが、今回はBS11で放送したものです。


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スタッフ
監督 : 本多猪四郎(本編)、円谷英二(特撮)
脚本 : 関沢新一
製作 : 田中友幸
音楽 : 伊福部昭


キャスト
進藤刑事 : 夏木陽介
進藤直子 : 星由里子
村井助教授 : 小泉博
塚本博士 : 志村喬 
小美人 : ザ・ピーナッツ(伊藤エミ、伊藤ユミ)
サルノ王女 : 若林映子
マルメス(黒眼鏡の男) : 伊藤久哉
沖田刑事課長 : 平田昭彦 
金巻班長 : 佐原健二
ゴジラ : 中島春雄、手塚勝巳


ストーリー
金星人と名乗る謎の女性が現れて世間を騒がせていたが、彼女は暗殺されたはずのセルジア公国のサルノ王女にそっくりだった。
彼女の予言通り、ラドンやゴジラが復活しただけでなく、かつて金星を滅ぼした恐ろしい宇宙怪獣キングギドラまで出現し、地球は大パニックとなる。
モスラは対立しているゴジラとラドンの所へ行き、争いごとをやめてギドラの猛威から地球を守る為に共に戦おうと呼びかけるが、2匹は聴く耳を持たない。
仕方なく諦めたモスラは単身ギドラに立ち向かうが、力の差は歴然としており、ろくに近づけないまま光線で撃たれ続ける。
その光景を眺めていたゴジラとラドンが遂に和解し、モスラに加勢。
今世界の運命を握った地球最大の決戦が、幕を切って落とされた!!


レビュー
「ゴジラ」(1954年版)のゴジラ、「空の大怪獣ラドン」のラドン、「モスラ」(1961年版)のモスラといった、主役経験のある怪獣達の共演を描いた豪華な作品。
かつてユニバーサルも、「魔人ドラキュラ」や「フランケンシュタイン」(1931年版)、「狼男」(1941年版)で主役だった怪物達を共演させた、「フランケンシュタインの館」や「ドラキュラとせむし女」を制作しましたから、その東宝版とでも言いましょうか。

本当は作る予定がなかったらしいですが、黒澤明監督の「赤ひげ」の撮影が長引いたので、正月興行用に急遽制作されました。
これが作られた1964年といったら、東宝は「宇宙大怪獣ドゴラ」や「モスラ対ゴジラ」も作っていたので、1年に3本も怪獣映画をやる事になりました(時間やお金は、大丈夫だったんだろうか?)。
1年にゴジラ映画を2本やるのはこれが初めてで、2度目が2018年の「GODZILLA 決戦機動増殖都市」と「GODZILLA 星を喰う者」です。
しかも「星を喰う者」にもギドラが登場している事に、何だか因縁を感じます。

話自体はゴジラ、ラドン(翼がデカいので、結構大きく見える)、モスラの3匹が、キングギドラから地球を守る為に戦う様を描いているので、人類の脅威なのが当たり前だったゴジラが、初めて味方となる記念すべき作品となりました。
モスラと違って完全な味方ではないですが、仕草がどこかやんちゃで子供っぽく(これはラドンにも、同じ事が言えるが)、初登場した時にあった恐ろしさは既にありません。
特にラドンとの喧嘩やモスラに説得されているところは、完全に駄々っ子そのもので、可愛く見えてしまいます(このモスラはまだ幼虫だから一番年下なのに、彼(彼女?)の方がよっぽど大人であった)。
ちなみに今回のモスラは、前作の「モスラ対ゴジラ」の終わり頃に登場した双子の幼虫と同一個体ですが、親兄弟の敵であるゴジラの力を借りなきゃならないのが皮肉です(親はゴジラとの戦いで戦死し、もう1匹の幼虫は劇中で死亡した事が語られているので)。

ゴジラシリーズを代表する名敵役、キングギドラもこれで初登場していますが、改めて見ますとインパクトがあります。
竜に似た姿ですが、全身黄金で頭が3つあったり尻尾が2本で、翼がデカかったりと、はっきりとした特徴があるので、他の怪獣と間違える事はまずないです(モデルは1956年に旧ソ連で作られたファンタジー映画、「豪勇イリヤ 巨竜と魔王征服」に登場した三つ首竜のズメイとされているが、1959年に同じく東宝が作った「日本誕生」に登場する、ヤマタノオロチもイメージ元になっている。他にもヒュドラやペガサスといった、神話や伝説の怪物をモチーフとして挙げているものもある)。
登場の仕方も大爆発が起こったと思ったら、そこから徐々にあの形になっていくところは、恐ろしい敵が来たという威圧感に溢れていますし、鳴き声や飛行音が非生物的なのも異世界感が出ていて素晴らしいです。
後に異星人や侵略者の手下として暴れる事が多いギドラですが、本作では自分の意思で行動しているのも特徴です。

怪獣の事ばかり語ってしまいましたが、人間ドラマも金星人と名乗る謎の女性が死亡したはずのサルノ王女にそっくりで、彼女を巡って暗殺団と刑事の死闘をスリリング且つ軽快に描いているので、こちらも見逃せません。
この暗殺団は確かに悪役ですが、王女を狙う時あえて冷静で穏やかな口調で接したり、任務に失敗して上司に怒られた時はビクッとしていたりと、この人達はこの人達できっと色々苦労しているんだろうなと垣間見えたので、あまり憎めなかったです。
その中の1人を演じたのが、「ウルトラマン」のハヤタ隊員役で有名な黒部進さんですが、変身後を演じた古谷敏さんも隕石の調査隊の1人を演じているので、2人のウルトラマンが共演した事になります。



1971年にリバイバル上映された時の、予告編です。
本当は三大怪獣とは、ゴジラとラドンとモスラの事を指しているのに、こちらではラドンの名前が削除されているなんて・・・↓

本当ならいつもみたいに怪獣を演じたスーツアクターの名前を全部書きたいですが、この映画ではゴジラ以外誰なのかがはっきりしていないので(キングギドラ役が広瀬正一さんか坂本晴哉さん、さらにラドン役とされている宇留木康二さんが、実はギドラ役だったという表記もある為)、ここではあえて記載しません。

個人的にびっくりしたのが、金星人の話を聞いている人々の1人が、「おめぇさん、男かい?女かい?何ならここでストリップしてくれよ」と言っていた事です。
ゴジラ映画は小学生の時、夢中になって何度も見ていましたから、見ていると「こういうシーンあったな、このセリフ覚えてる」など、当時の事を思い出しますが、まさかこんな卑猥なセリフがあった事に驚きました(当時は、全然分かりませんでしたが)。

他にも始まる前に「本作には不適切な表現がありますが・・・」とテロップが表示されましたが、それも納得出来ます。
「きちがい」という言葉が何度も出てきたり、インファント島の住民は日本人が演じてるけど、それらしく見せる為に肌を茶色に塗っているのが、ミンストレル・ショーを思わせます(これは他のゴジラ映画や、特撮映画にもありましたが)。
今では絶対に出来ませんし、やったら問題になるでしょう。



出典

参考サイト
https://seesaawiki.jp/w/ebatan/d/%b1%a7%ce%b1%cc%da%b9%af%c6%f3

参考文献

参考動画


by asabatyou | 2018-11-06 09:58 | 特撮、モンスター | Comments(2)

ガメラ対深海怪獣ジグラ

今日で録画した「ガメラ対深海怪獣ジグラ」を見終りましたので、その事について書きます。
久々に見たいと思っていましたので、ちょうど良かったです。


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スタッフ
監督 : 湯浅憲明
脚本 : 高橋二三
製作 : 永田秀雅
音楽 : 菊池俊輔


主題歌
「ガメラマーチ」 : 大映児童合唱団


キャスト
石川健一 : 坂上也寸志
ヘレン・ウォレス : グロリア・ゾーナ
X1号(菅原ちか子) : 八並映子
石川洋介 : 佐伯勇
マージ・ウォレス : アーリン・ゾーナ
トム・ウォレス : 藤山浩二


ストーリー
鴨川シーワールドに勤務している海洋動物学者の石川洋介とトム・ウォレスは、海水の調査中に未確認飛行物体を目撃する。
しかしその飛行物体は、地球の海を狙うジグラ星人の円盤だった。
ジグラ星人の手先「X1号」は洋介とトムだけでなく、2人の子供達まで拉致し、さらに自分達の力を見せつける為、東京にマグニチュード13の地震を起こして見せる。
4人は何とか脱出しガメラに救出され、ジグラ星人の円盤もガメラによって破壊された。
だが中から現れたジグラ星人は、あっという間にガメラと同じ大きさにまで巨大化し、襲いかかってくる。


レビュー
ガメラシリーズ第7作目だが、経営不振だった大映が本作の終了後に倒産したので、最後の作品となってしまいました。
次回作も予定されていましたが、当然それも実現出来ず、倒産を知った監督の湯浅さんは悔しさのあまり1人倉庫に閉じこもって、周囲にあった物を壊しまくったそうです。

製作費が得られた前作の「対ジャイガー」の影響で、ガメラシリーズに対する期待から予算が増額されましたが、タイアップ・ロケとなった鴨川シーワールドとその周辺でしか話が完結せず、完成度の高いミニチュアセットが作られても壊すわけにはいかなかったので、地球侵略を企む宇宙人の話なのに、何ともスケールの小さい作品となりました。
なので地震が起こったと言われても台詞で語られるのみ、その様子もテレビで少し映るだけで、ガメラとジグラも一切建物を破壊せず、海岸でしか戦いません。

一応本作は同年の「ゴジラ対ヘドラ」と同様、公害など環境破壊をテーマにした作品ですが、ヘドラと比較しますと色々と差が出てしまいます。
ヘドラの場合はヘドラの不気味な姿や、硫酸ミストを撒き散らすので一瞬で人々を死に追いやり、ゴジラと人類の共闘でやっと倒されたほどで、皮肉めいた主題歌の「かえせ!太陽を」もあって深刻さが出ていますが、こちらはそこまでやっていませんので、地味と言わざるを得ません。

ミツクリザメをモデルにしたというジグラの姿は非常にカッコいいのですし(第4作目の「対バイラス」と同じく本当は宇宙人だが、バイラスはバイラス星人達が合体して巨大化したのに対し、ジグラはジグラ星人が巨大化したものである。いずれにせよ、怪獣と宇宙人の戦いを描いた作品でありながら、ウルトラマンと立場が逆転しているのは面白い。だから普通に喋る事も出来るが、声優は不明)、ガメラとの水中戦はスピーディーで、中々の迫力があります。
ジグラも今までの敵と異なり単なる悪役ではなく、「この海を愛していたから、戦ったんだ」と同情されていたのが印象的でした(実はガメラの火炎放射で倒された、唯一の敵だったりする。それまでのガメラは、威嚇程度に使うだけであった)。
またジグラ星人の円盤ですが、天辺がサメの背びれに似ており、これだけ出した状態で水中を移動し、主人公達を襲うシーンは「ジョーズ」を先取りしています(幼少時代、テレビで偶然再放送しているのを見た時、このシーンが強烈に印象に残っている)。

ちなみに第4作目からずっと使用されていた有名な「ガメラマーチ」も、これを最後に使用されなくなり、白人の子供達が起用されたのも本作が最後となりました(アメリカのテレビ放送を、全面的に考慮したから)。

結論になりますが、ジグラは良いけどそれ以外は残念で、力不足過ぎるといった感じです。



予告編です↓

久々に見て思いましたが、ガメラの手がちょっとぷらんぷらんし過ぎかな?
本作でガメラを演じた方はどこにも名前がないので不明ですが、もう少し何とかならなかったのでしょうか。
私としては前作までガメラを演じた泉梅之助さんが、また演じてほしかったです(荒垣輝雄さんは、この時おそらく引退していたでしょうから、無理だったかもしれません)。



出典

参考サイト

参考文献

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by asabatyou | 2018-08-26 11:19 | 特撮、モンスター | Comments(0)
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タイトルの通り「asabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)」の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


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