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カテゴリ:アニメ( 203 )


赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道」を見ましたので、その事について書きます。
本作は図書館に置いてあるのを見て偶然知って以来、興味があったので、ちょうど良かったです。


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スタッフ
脚本、監督 : 高畑勲  
原作 : ルーシー・モード・モンゴメリ
場面設定、画面構成 : 宮崎駿  
キャラクターデザイン、作画監督 : 近藤喜文
制作 : 日本アニメーション
提供 : 三鷹の森ジブリ美術館、スタジオジブリ、日本テレビ、ディズニー
配給 : 三鷹の森ジブリ美術館


キャスト
アン : 山田栄子  
マリラ : 北原文枝  
マシュウ : 槐柳二  
ナレーション : 羽佐間道夫


ストーリー
カナダにある、プリンスエドワード島。
グリーンゲーブルズと呼ばれる屋敷で暮らすマシュウとマリラの老いた兄妹は、共に未婚で子供がおらず、将来働き手となる男の子を養子に迎えようとしていた。
だが手違いで、やって来たのはアンという名前の女の子。
アンはやっと家族が出来たと喜んだのもつかの間、間違いだと知って落胆する。
兄妹はアンが元々いた孤児院に帰そうとするが、想像力豊かで天真爛漫なアンの姿にいつしか心を動かされていく。


レビュー
かつて1979年に放送された、テレビアニメ版「赤毛のアン」の劇場版。
元々1989年に再編種版映画の第1部として編集されましたが、当時は劇場では公開出来ず(理由はどこにも書いてないので不明だが、VHSやレーザーディスクとしてソフト化されているという)、21年経ってやっと公開される事になりました。

本作自体は全50話ある中の1話から6話を、演出の高畑勲さん自らが監修して再編集したものなので完全新作ではありませんが、そうとは思えないぐらい、違和感なく良い感じにスッキリとまとめられています。
なのでテレビアニメ版を見た事がない方でも問題なく視聴出来るので、50話全部見るのは難しいという方でもオススメ出来ます。
所謂初心者向けや、忙しい人向けシリーズと言えます。

とはいうものの話自体は、アンがマシュウとマリラの兄妹と出会い、最初こそお喋り過ぎるから拒絶されるけど、アンが苦労人である事や意地悪そうな女性に引き取られそうになった事から、ついに家族として受け入れるというものなので、まだほんの始まりに過ぎません。

絵本がそのまま動いているかのような、独特の世界観や雰囲気が味わえ、主題歌も優雅で美しく、そこも魅力の1つです。

またアンを演じた山田栄子さんは、このテレビアニメ版で初めてアニメの声優となりました(それまでは、洋画の吹き替えで活動していたという。ちなみに「小公女セーラ」では打って変わって、主人公セーラをいじめる悪女のラビニア・ハーバートを演じています)。


予告編です↓
個人的にアンがやけにお喋りなのに驚きましたが、これは原作がセリフ中心らしいので、それを再現した結果だと言えます。
これをアニメで表現する事自体大きな挑戦だったと言われていますが、アンに寄り添い過ぎない客観的な視点で描かれた事や、原作を忠実に映像化した作品として、強い支持を受けました(ただしアニメオリジナルエピソードも存在し、第25話や物語後期辺りで多数追加されているとの事)。

こちらでは少女時代のアンしか登場しませんが、テレビアニメ版では大人の女性へと成長する様を描いており、当時としては画期的な事だったそうです。

ちなみにアンはお喋り過ぎるだけでなく、情緒不安定な一面や空気読めない感じもあったり、空想しがちなところがある為、実は障害者なのでは?と言われる事があるようです。
初めて見た時から何か変だなと思ったり、正直ちょっと苦手なタイプかなと思う事はありましたが。
けど空想の世界や自分の世界に入りがちというのは、私も同じです。



出典

参考サイト


by asabatyou | 2019-05-24 21:56 | アニメ | Comments(0)

太陽の王子 ホルスの大冒険

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「太陽の王子 ホルスの大冒険」を見ましたので、その事について書きます。
以前から多少興味はありましたが、やっと見る事が出来ました。


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スタッフ
監督 : 高畑勲(「演出」名義)
脚本 : 深沢一夫
製作 : 大川博
作画監督 : 大塚康生
場面設計、美術設計 : 宮崎駿


キャスト
ホルス : 大方斐紗子 
ヒルダ : 市原悦子 
グルンワルド : 平幹二朗 
岩男モーグ、ボルド : 横内正 
ポトム、フレップ : 堀絢子
ガンコ爺さん : 東野英治郎 
ホルスの父、トト : 横森久
コロ : 浅井ゆかり
チロ : 小原乃梨子


ストーリー
病弱な父親と、人里離れた浜辺で暮らしていたホルス。
彼は狼の群れと戦っていた時に、巨大な岩男のモーグに助けられるが、彼の肩に棘が刺さっている事に気付く。
ホルスはそれを抜き取るが、その棘は太陽の剣と呼ばれる剣で、モーグから剣を貰った事で喜ぶホルスだったが、帰宅した時に父親が他界してしまう。

父親の遺言に従い、ホルスはかつて自分の故郷を滅ぼした悪魔グルンワルドを倒す事を誓い、他の人々が住む陸地を相棒の小熊であるコロと共に目指す。
だがその途中でグルンワルドに遭遇しただけでなく、奴の仲間になる事を拒んだ為、ホルスは崖から落とされてしまう。
太陽の剣のおかげで気絶しただけで済んだホルスは、近くに住んでいるガンコ爺さん達に助けられる。

だがその村はグルンワルドの手下である凶暴な巨大カマスの猛威で魚が獲れず、食糧不足に苦しんでいた。
ホルスは大カマスを倒し、魚達が戻ってきた事から、一躍村の英雄となったが、村長と同じ村に暮らすドラーゴは、彼に嫉妬し快く思っていなかった。

ホルスが生きていただけでなく、大カマスまで倒された事を知ったグルンワルドは、狼の群れで村を襲うが、一致団結した村人達の敵ではなく、多くの個体が叩きのめされた。
討ち逃した銀色の狼の後を追っていたホルスは、廃墟の村の中でヒルダと出会い、孤独な境遇に親近感を抱いて村に招く。
ヒルダはその美しい歌声で、村人達に気に入られるが…。


レビュー
高畑勲さんにとっては初めての監督作品で、宮崎駿さんが本格的に制作に携わった初めてのアニメ作品。

名前こそホルスとなっていますが、エジプト神話に登場する同名の神様とは何も繋がりはなく、アイヌの伝承をモチーフにした深沢一夫さんの戯曲(人形劇)「チキサニの太陽」を基とし、舞台を「さむい北国のとおいむかし」として製作されたそうです。

話自体は故郷を滅ぼされた主人公の復讐劇ですが、後の宮崎さんの作品やジブリ作品に見られる要素が既に見られます。

まず主人公が大自然に囲まれて暮らしているけど、親を亡くしたのをきっかけに旅立つのは「未来少年コナン」、ヒルダが身に付けている「命の珠」は「天空の城ラピュタ」の飛行石、ヒロインが主人公と敵対関係だったり、主人公は何も悪くないのに村を追い出されるのは「もののけ姫」にそっくりです。
またヒロインが自分の立場に苦悩するのは、「デビルメイクライ」のトリッシュを思わせます。
絵自体はまだ後に作品と異なりますが、ヒルダはジブリヒロインの面影が微かにあります。

歌のシーンがあるのは、まだディズニーの影響があるように感じてしまいますが、それでもお祭りや祝いのシーンでやるぐらいなので、「何故そこで歌う?」的な不自然さはありません。

怪物もわんさか登場しますが、大カマスは「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」のバイラスの流用で、氷の巨大マンモスはガメラの鳴き声を若干アレンジしたものが、一部使用されています。
モーグは見た目に似合わず、軽い感じの性格だったのが意外でした。

悪役が思ったよりあっけなかったり、一度はホルスを厄病神扱いした村人達もあっさりしていたりと、不満点はあるものの、ジブリ作品の原点はここにありという感じです。



予告編です↓

ちなみに本作は当時は失敗に終わったようですが、作品を扱ったテーマが「高校生や大学生ぐらいの年齢を対象」としていた事や、製作の東映もそうした客層を想定した宣伝活動をおこなわかった事が原因らしいです。
けどヒロインのヒルダは人気を集めたのか、公開終了後も上映会が開かれるようになったり、当時のスタッフも本作を作れた事を誇りに思っている様子でした。
高畑さん自身、中編や長編アニメに進出する足がかりとなったそうです。




出典

参考サイト


by asabatyou | 2019-05-20 21:21 | アニメ | Comments(0)

ふしぎの海のナディア

昨日は今までWOWOWで放送していた「ふしぎの海のナディア」を見終りましたので、その事について書きます。


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スタッフ
原案 : ジュール・ベルヌ
総監督 : 庵野秀明
キャラクターデザイン : 貞本義行
音楽 : 鷺巣詩郎
アニメーション : 東宝、KORAD
共同制作 : NHKエンタープライズ、総合ビジョン
企画制作 : NHK


キャスト
ナディア : 鷹森淑乃 
ジャン・ロック・ラルティーグ : 日高のり子
マリー・エン・カールスバーグ : 水谷優子 
キング、ハンソン : 桜井敏治
グランディス・グランバァ : 滝沢久美子 
サンソン : 堀内賢雄 
ネモ船長 : 大塚明夫 
エレクトラ : 井上喜久子 
ネオ皇帝 : 塩沢兼人 
ガーゴイル : 清川元夢


ストーリー
時は1889年。
花の都パリでは、万国博覧会が華やかに開催されていた。
世界中の科学や文化の粋が集まったそのイベントに、人々は迫りつつある20世紀、科学万能時代の到来を予感し、夢見ていた。
そんな時、世界中の海で正体不明の巨大な海獣が出没し、人々を恐怖に陥れていた。
その海獣が原因で、父親が行方不明になってしまった発明好きの少年ジャンは、万国博覧会の会場で謎の少女ナディアと出会う。
ナディアに一目惚れしたジャンは、ひょんな事から彼女と共に壮大な冒険へと旅立つ事になるが、果たして彼らを待ち受けている運命とは何か?


レビュー
後に「新世紀エヴァンゲリオン」や「シン・ゴジラ」などを手がける、庵野秀明さんによる全39話のテレビアニメ。

話自体はどこにでもいそうなごく普通の少年が、不思議な美少女と出会うけど、彼女やその持ち物を狙って悪人達に追われるハメになるという、「未来少年コナン」や「天空の城ラピュタ」に似た展開です。
何故そうなったのかといいますと、元々宮崎駿さんが企画したけど実現しなかった、「未来少年コナン2」の位置付け「海底世界一周」が基になっているからだそうです。
さらにジュール・ヴェルヌ氏の「海底二万里」や「神秘の島」を原案にしているので、ネモ船長やノーチラス号(オウムガイの英名でもある)も登場します。

なのでラピュタに似ているのは当然の結果と言えますが、ナディアがやたら怒りっぽいけど自分の立場に苦悩するのは(その性格や態度に問題があるのでスタッフの間でもよく嫌われていたが、恋して振られた庵野さんの女性観を基にしたからだという)、惣流・アスカ・ラングレーや碇シンジで、ネモ船長とその乗員のやり取りは碇ゲンドウやその周囲の人々、Ν-ノーチラス号がEVA初号機を船型にしたかのようなデザインだったり(元ネタは「怪獣総進撃」の「ムーンライトSY-3」や、「さらば宇宙戦艦ヤマト」の「アンドロメダ」、「マイティジャック」の「マイティ号」、「惑星大戦争」の「轟天号」らしいけど、普通のノーチラス号自体、特撮物に出てきそうなデザインである)、乗員の1人エレクトラが綾波レイみたいな服になったりと、後のエヴァンゲリオンに通じるものがあります。

また特撮好きの庵野さんが作っている事もあって、ノーチラス号を襲う巨大オウムガイ(見た目はオウムガイというより、チョッカクガイそのものである)の鳴き声が、初代「ウルトラマン」のヒドラの流用だったり、味方キャラの1人である子供の雄ライオンのキングをモデルにしたロボットを作るけど、明らかに「ゴジラ対メカゴジラ」のメカゴジラを意識したデザインだったり(2体作ったけど、名前もレッドキングやブラックキングだったりと、まんま過ぎる)、ウルトラマンの母星であるM78星雲などが出てきたりしています(他にもいくつかありますが、全部紹介するのは大変なのでここでは省略します)。

純粋な冒険物として楽しめる一方、特撮ネタもあったりと見所たっぷりのように思えますが、主人公達が沈みゆくノーチラス号から脱出して無人島で暮らす様を描いた「無人島編」になってから、絵が段々酷い事になり、動きも使い回しが目立ったりと出来の悪さが目立ちます。
さらに話が進む事なく、総集編かミュージックビデオ的な回で終わった事もあり、手抜きな印象を持ってしまいましたが、これはスケジュールが遅延した為、全体に作品の質を低くするよりも、あえて捨てる回を作って、重要なエピソードに人的資源を集中してその回の質を高めることを意図したものだったみたいです(プロモーションビデオ的な回については、これはあまりの作画のひどさに庵野さんが自腹を切って作り直したためで、新しく絵を描き直す余裕も無く、これまでの絵をひたすら繋ぎ合せて編集を行った結果らしい)。

その事からエヴァンゲリオンと比べますと、無駄が多くてイマイチな感じもしますが、エヴァンゲリオンは後になると登場人物達が情緒不安定になったり、最終回も最後の使徒を倒してもシンジ達は苦悩していたりと納得出来る形で終わっていないのに対し、こちらはスッキリと完結しています。
それぞれ良い所や悪い所もあるので、ただ単純にどちらかが面白いとは言えません。

それと私が見た時には次回予告編がありませんでしたが、リアルタイムではそれをやりつつも、視聴者から送られてきたイラスト(ハガキ)も紹介していたからです。
画面には投稿者の名前や住所も写っているので、再放送やソフト版ではカットされていますが、LD-BOXとDアニメストアによるオンデマンド配信版では、視聴可能との事です。

1991年には本作から3年後を描いた劇場版が作られましたが、お馴染みのキャラクターはナディアとジャン、グランディス、サンソン、ハンソンの5人だけであり、それ以外はナディアの回想シーンのみの登場だそうです。
気になりますが、この回想シーンが30分も続いている事を考えますと、嫌な予感しかしません・・・。
監督が別人になっていますが、庵野さんが前作で燃え尽きたから引き受ける気がなかった為です。



TVスポット、番組PR用映像、プロモーション(LD-BOXも含む)、OP(初代と2代目)、EDです↓









ナディアを演じた鷹森淑乃さんですが、「竜世紀」を見た時に知りました。
1980年代から90年代まではヒロイン役が多かったようですが、2000年代になってから物語の鍵となる母親役などを多く演じているそうです。

ジャン役の日高のり子さん、言わずと知れた「タッチ」の浅倉南や「となりのトトロ」の草壁サツキ、「らんま1/2」の天道あかねなどで有名で、ヒロイン系のイメージが強いですが、こちらでは少年役なので新鮮味がありました(個人的に、日高さんの少年声はあり。他にも「ピーターパンの冒険」ではピーターパンを演じているが、これは日高さんが声優の仕事を続ける為に、ヒロイン以外の役も出来るようにならなくてはならないと思った結果だという)。

これがきっかけで鷹森さんと日高さんは仲良くなり、今現在も一緒にランチを食べては教育問題を語り合う仲らしいです。

ネオ皇帝役の塩沢兼人さん、長髪で中性的な容姿をした美形キャラを演じており、驚きつつも嬉しかったですが、塩沢さんはこれを見れば分かるように、そういうキャラクターをよく演じており、「クレヨンしんちゃん」のぶりぶりざえもんみたいな役は寧ろ少ないぐらいです。
妖艶な声で色っぽい役が似合う方でしたが、亡くなられてしまったのが本当に惜しいです・・・。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-05-07 23:12 | アニメ | Comments(2)

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル」を見ましたので、その事について書きます。
これも久々に見たかったので、ちょうど良かったです。


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スタッフ
監督、脚本 : 原恵一  
原作 : 臼井儀人
音楽 : 荒川敏行、宮崎慎二 
撮影 : 梅田俊之
編集 : 岡安肇
製作会社 : シンエイ動画、ASATSU、テレビ朝日 


主題歌
小林幸子(クレジットでは、こばやしさちこ)「さよならありがとう」


キャスト
野原しんのすけ : 矢島晶子
野原みさえ : ならはしみき
野原ひろし : 藤原啓治
野原ひまわり : こおろぎさとみ
シロ、風間トオル : 真柴摩利
桜田ネネ : 林玉緒  
佐藤マサオ : 一龍斎貞友  
ボーちゃん : 佐藤智恵
アクション仮面/郷剛太郎 : 玄田哲章 
パラダイスキング : 大塚明夫  
ペガサス : 小林幸子


ストーリー
アクション仮面映画の最新作「南海ミレニアムウォーズ」の公開が決まり、映画の完成を記念した豪華客船ツアーに参加した野原一家や、その親友達。

船旅を満喫し、夜には待ちに待った試写会が始まるが、そこに凶暴なシロテテナガザルの群れが襲撃し、アクション仮面役の郷剛太郎を含む全員の大人達を1人残らず南の島へ拉致し、子供達だけが取り残される事になった。

野原しんのすけ、風間トオル、桜田ネネ、佐藤マサオ、ボーちゃんから成る"かすかべ防衛隊"は大人達を救出する為に、豪華客船に置いてあった水上バイクを使って島に上陸し、ジャングルへ進むが、中々帰ってこないしんのすけ達を見かねたひまわりとシロも、彼らを追って島を目指す。

かすかべ防衛隊は冒険の途中で、バナナを見つけて休憩していたが、そこにサル軍団が襲撃し必死に抵抗したものの、ほぼ全員が捕まって連れ去られてしまう。

何とか運良く逃れたしんのすけとひまわりはサル達を追うが、奇妙な船を見つけて進入を試みる。
そこで2人は、サル達を率いて大人達を奴隷としてこき使い、子供達から絶大な人気と信頼を得ているアクション仮面を打ち倒す事で、その心をへし折ろうとしているパラダイスキングの姿を目撃する。

果たして野原兄妹は、家族やかすかべ防衛隊、大人達、そしてアクション仮面を救えるのか!?


レビュー
映画「クレヨンしんちゃん」シリーズ第8作目で、第1作目の「アクション仮面VSハイグレ魔王」以来7年ぶりに、しんちゃんとアクション仮面がタッグを組んだ作品となりました。
ただし1作目では「パラレルワールドの地球から、やって来た本物のヒーロー」だったのに対し、こちらでは「あくまで俳優が演じている架空の特撮キャラクター」という現実的な設定になっています(けど過去作品との繋がりはあるので、しんちゃんとアクション仮面との関係は知り合い兼戦友である)。

1作目と同じアクション仮面との共闘があるのは終わり頃になってからですが、1作目ではいつものしんちゃんを描きつつも途中からSF物になっていくの対して、こちらはタイトルの通りかすかべ防衛隊がジャングルを舞台に冒険する様を描いてから、ヒーロー物になっていく作りなのが特徴です。

またひまわりが今回では大活躍しており、しんちゃんと同様拉致された大人達を助ける為に島を目指したり、無事再会出来た時は持ってきたミルクを「さぁ、みんな飲んで」と言うかのように差し出して、水や食料がなくて困っていたかすかべ防衛隊を救ったり、サル軍団を追い詰めて痛めつけようとした大人達を制止したりと(以前サル達に襲われて泣き出した時、サル達は何も危害を加えずに立ち去った事から、根は悪くない事を知った為)、勇気と優しさのある魅力的なキャラクターとなっています。
「暗黒タマタマ大追跡」ではただ守られるだけだった頃と比べると、随分成長して逞しくなった事が分かります。
彼女なら大人になっても、安心出来るタイプです。

ボーちゃんも相変わらずで、水上バイクを使いこなしたり、野宿する事になった時でもライターを持ってきていたのでみんなを安心させたりと、頼りがいがあります。

でも一番凄かったのは、やはりマサオくんでしょうか。
いつも気弱で頼りないですが、この時は酢乙女あいに惚れている事もあって覚醒し、ワニの群れから無事脱出しています。
このパワフルさは、次回作の「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」にもありました。

本作のアクション仮面はあらゆる格闘技を修得していますが、あくまで普通の人間なのでアクションビームのような特殊能力を使った攻撃は一切出来ず、それで相手のパラダイスキングは厳しい大自然を生き抜いた猛者なのか、人間離れした驚異的な体力の持ち主なので(それが影響しているのか、40代半ばとは思えないほど見た目が若い)、ほぼ一方的にやられてしまいます。
それでもしんちゃんは決して諦めず、アクション仮面を信じて「正義の味方はかっこいいんだぞっ! 強いんだぞっ! 悪者なんかに負けないんだぞっ! 今はやられてても、絶対最後は勝つぞっ!」と叫び、共に戦うのが最高に熱いです!!

しんちゃんとひまわりの兄妹の絆を描きつつも、アクション仮面が現実世界でもヒーローへと成長していく様も描いているので、非常に見応えがある作品となっています。
ヒーロー物を愛する人なら、是非一度は見てほしいです。
2000年なので20世紀に作られた最後の作品となりましたが、これがある意味ラストを飾ったのは幸運と言えます。

それとパラダイスキング、色々あって日本を離れてこの島で暮らそうと思ったら、あの凶暴なシロテテナガザル達と出会い、その戦いに勝った結果、今現在に至っているわけですが、サルだけでは限界を感じたから大人達を拉致して奴隷にしようとしている時点で、物凄くスケールのデカい引きこもりだったりします。
現実社会で上手くいかなくなった引きこもりが敵役だったり、大人達が全員いなくなってしまうのは、「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」にも受け継がれていきます。

前作の「爆発!温泉わくわく大決戦」でも披露したケツだけ歩きは、本作でも役立っており、サル達を戦意喪失させる事に成功しています。

他にもアクション仮面がジェットパックを使って空を飛ぶシーンがありますが、アーノルド・シュワルツェネッガー氏の「ジングル・オール・ザ・ウェイ」に登場したターボマンを思わせました。
何だか「いくぞ!ターボタァァイム!!」という台詞が聞こえてきそうでしたが、この日本語吹き替え版でターボマンを演じたのが、同じ玄田哲章さんという繋がりがあります。



予告編です↓

アクション仮面とパラダイスキング、一見何の繋がりもないように思えますが、よく考えてみてるとこの2人、対比になっていたりします。
どちらも格闘技が使えるだけの普通の人間で、特殊能力はまったくないという共通点がありますが、決定的に違うのはこれです。
同じ強者でもパラダイスキングは、サル以外相手してくれず、賛美も尊敬もない孤独な王者で、自分を特別視させようとしていました。
なので強制的に自分の像やアニメを作らせたり、「アクション仮面より、俺の方がカッコいいだろ?」と言ったりとまさに暴君として振る舞いますが、アクション仮面は戦闘力では劣っても、最初から人々に愛され信じられて応援されます。
人々との絆があるかないかが大きな違いで、アクション仮面はそれがあったから本物のヒーローへと覚醒し勝てたわけですが、それがなかったらパラダイスキングみたいに、恐怖と暴力で支配するような人になっていたでしょう。
だからパラダイスキングは、アクション仮面と彼を最も慕っているしんちゃんが倒さないと無意味な悪役と言えます。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-04-18 23:51 | アニメ | Comments(2)

クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦」を見ましたので、その事について書きます。
これも久々に見たかったので、ちょうど良かったです。


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スタッフ
監督、脚本 : 原恵一  
原作 : 臼井儀人 
撮影 : 梅田俊之  
編集 : 岡安肇
音楽 : 荒川敏行、浜口史郎、伊福部昭
製作会社 : シンエイ動画、ASATSU、テレビ朝日


主題歌 
野原一家 & 温泉わくわく'99「いい湯だな」


キャスト
野原しんのすけ : 矢島晶子  
野原みさえ : ならはしみき
野原ひろし : 藤原啓治
野原ひまわり : こおろぎさとみ
シロ、風間くん : 真柴摩利
草津 : 小川真司  
後生掛 : 引田有美  
指宿 : 田村ゆかり
アカマミレ : 家弓家正、中村大樹(青年時代)
フロイラン・カオル : 折笠愛  
キラーフィンガー・ジョー : 岩永哲哉
ぶりぶりざえもん : 塩沢兼人
マンガ家 : 臼井儀人(特別出演)
温泉の精・丹波 : 丹波哲郎(特別出演)


ストーリー
慰安旅行で温泉に入りに来たふたば幼稚園の先生達は、怪獣のようにデカい巨大ロボを目撃する。

その翌日、しんのすけは道端で倒れている温泉の精を名乗る丹波というおじさんと出会い、一緒に風呂に入ったりして楽しい時間を過ごすが、丹波はいつの間にか消えていなくなっていた。

数日後、野原一家は日本の温泉を守る「温泉Gメン」という組織に連れ去られる。
彼らは風呂嫌いのテロ組織「YUZAME」の「地球温泉化計画」を阻止する事や、不思議な力を秘めている「金の魂の湯(略して、きんたまの湯)」が野原家の地下にある事を話す。

果たして野原一家は、YUZAMEの陰謀を阻止出来るのか!?


レビュー
映画「クレヨンしんちゃん」シリーズの第7作目。

予告編では野原一家が全員対立し、それぞれ別々に行動するという深刻で重々しい描写がありますが、本編ではそんな事はなく、何だかんだ言いつつも団結しています。
「話が違うじゃないか」という事なのか、クレしん映画シリーズの中では興行収入が最も低く、初めて10億円を切った作品となってしまいました。
けどその影響なのか、みさえとひろしがやたら喧嘩している作品になりましたが(騙されて連れて来られたみさえ達に、ひろしが「何でそんな簡単に騙されるんだ!」と怒るが、自分もそうだった事からいざこざが起こってしまう)。

ちなみに作者の臼井儀人さんが本人役で出演したり、塩沢兼人さん演じるぶりぶりざえもんが映画版に登場するのは、これが最後です(同時上映の、「クレしんパラダイス! メイド・イン・埼玉」も含む)。

監督は「暗黒タマタマ大追跡」に引き続き、原恵一さんです。

前作は駄作ではないですし悪くはないのですが、話や設定が「アクション仮面VSハイグレ魔王」や「ブリブリ王国の秘宝」といった過去作品と似ており、焼き直し感が否めませんでした。

けどこちらは温泉を題材にしつつも、迫力のある肉弾戦や銃撃戦、怪獣のようなロボット、「ドラゴンボール」シリーズのような超人的対決があったり(本当にそれらの効果音が聞こえてきそうだったが、ひろしの変身した姿がマジンガーZに似ている)と、差別化を出しつつも良い意味で好き勝手にやっている感じです。
しんちゃんも怖がったり不安になる所がなく、美人で頼りがいのあるお姉さん達がそばにいるので、一番冒険を楽しんでいるように見えました(ひょっとしたら、家族旅行気分なのかもしれない)。
ひろしもそのお姉さん達にニヤニヤのデレデレなので、一番笑ってしまうと同時に最も情けなく見えてしまうでしょうが(笑)。

さて本作で欠かせないのは、やはりYUZAMEのロボットでしょう。
一見肥満体の巨人のように見えますが、同時に異形の生物らしさや威圧感もあり、コミカルな動きはやらされるだけで基本はシリアスなキャラなので、中々魅力的です。
ドリルがあるのは「地球防衛軍」や「ゴジラvsスペースゴジラ」のモゲラで、拡声器で喋るシーンがあるのは「キングコングの逆襲」のメカニコング、「おそ松くん(今の若い人は「おそ松さん」の方が、しっくりくるかも)」のシェーをやるのは、「怪獣大戦争」のゴジラを思わせます。
もし実写化したら、中の人は確実に吉田瑞穂さんになるでしょう。というより、そうなってほしいです(笑)(最近「ガメラ2 レギオン襲来」で、巨大レギオンを演じた時のポーズを再現したらしい)。
演出や音楽が怪獣映画的なのも、彼を見せる為でしょう。
正直後の「伝説を呼ぶブリブリ3分ポッキリ大進撃」に登場する、完全におふざけ路線の怪獣達より、よっぽど良いと思うのは私だけでしょうか?

ワースト記録を出してしまった作品ですが、まったく駄作ではないですし、題材にした温泉に対する敬意と愛情も魅力もたっぷりと描いているので、寧ろ傑作です。
予告編がしっかりしていたら、こんな事にはならなかったかもしれないと思うと、非常に勿体ないです(明らかに、そこが失敗した最大の原因)。



予告編とCMです↓


丹波哲郎さん演じる温泉の精ですが、本人役という事もあるせいか見た目が似ていたり、「Gメン'75」の名前が劇中に出たり、「ジェームズ・ボンドと、お風呂に入った事がある」という台詞もありました。
所謂「スター・ウォーズ」シリーズのオビ=ワン・ケノービやヨーダみたいに主人公を導く役割で、しんちゃん達を手助けしてくれます。

それと味方キャラの指宿、一見おっとりとした娘でエロとは無縁そうに見えますが、巨乳なのでひまわりに揉まれたり、敵からしんちゃんを守る為とはいえ、結果的におっぱいで彼を覆って興奮させたりと、完全にお色気担当です。
田村ゆかりさんが演じていますが、今思うと狙ってるとしか思えないです(笑)。
当時は何とも思いませんでしたが、それだけ自分が子供だったって事でしょう(笑)。

草津が野原一家に自分専用の温泉にわざわざ入っても良いと許可したのは、悪気はなかったとはいえ、彼らに迷惑をかけてしまったからお詫びの気持ちがあったからでしょう(ひろしを「野原君」と呼んだりと、何だか気に入っている様子であった)。

ゴジラネタがある事については、同じ東宝だから出来たと言えます。
もし今作ったら「シン・ゴジラ」みたいに、「新世紀エヴァンゲリオン」の曲や、1950年代から70年代の東宝や円谷プロダクションの特撮作品で使われた、お馴染みの懐かしい効果音が使われるかもしれません。

後ニコニコ大百科にも書いてありますが、本作ではボーちゃんが可愛かったりします。
前作の「電撃!ブタのヒヅメ大作戦」では変な所に捨てられて、すっかり焦る他のかすかべ防衛隊に対して「ここは地球。怖がらなくて大丈夫」と励ましたりと、メンバーの中では一番大人でしっかり者と言える魅力的なキャラクターですが、本作ではYUZAMEのロボットがまだ怪獣と誤認されていた時、怖がるマサオくんをからかうシーンが微笑ましくて見物です。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-04-12 22:15 | アニメ | Comments(0)

クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡

昨日はWOWOWで放送したのを録画した「クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡」を見ましたので、その事について書きます。
久々に見たかったので、ちょうど良かったです。


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スタッフ
監督、脚本、絵コンテ : 原恵一
原作 : 臼井儀人
音楽 : 荒川敏行、宮崎慎二
撮影 : 梅田俊之
編集 : 岡安肇


主題歌
財津和夫「ひまわりの家」


キャスト
野原しんのすけ : 矢島晶子
野原みさえ : ならはしみき
野原ひろし : 藤原啓治 
野原ひまわり : こおろぎさとみ
シロ、風間くん : 真柴摩利
ローズ(タケシ) : 郷里大輔
ラベンダー(ツヨシ) : 塩沢兼人
レモン(キヨシ) : 大滝進矢
東松山よね : 山本百合子 
珠由良の母 : 水原リン
玉王ナカムレ : 山本圭子
ヘクソン : 筈見純
チーママ・マホ : 島津冴子
サタケ : 立木文彦 
魔人ジャーク : 青森伸
マンガ家 : 臼井儀人(特別出演)


ストーリー
新東京国際空港(現:成田国際空港)でホステスの一団が謎の男を迎えていると、奇妙な3人組が現れて、彼らからある物を奪う。
千葉県警はこの事件の捜査を、東松山よねが担当させられる事になった。
その頃しんのすけはシロと一緒に散歩している時に、寝ているオカマの近くにある不思議な玉を見つけて持ち帰る。
夜になって野原家に珠由良ブラザーズというオカマの3人組が現れ、玉を返してほしいと言うが、それはしんのすけの妹、ひまわりが誤って飲み込んでしまう。
実はその玉、魔人ジャークを復活させるのに必要な2つの玉の内の1つだった。
こうして玉を狙う珠黄泉族と、ひまわりを守ろうとする野原一家と珠由良族、東松山よねの戦いが幕を開ける・・・。


レビュー
クレヨンしんちゃん映画シリーズ第5作目で、野原しんのすけの妹、野原ひまわりが映画に初登場した記念すべき第1号(原作では16巻、アニメ版では1996年9月27日放送のTVスペシャル、「赤ちゃんが生まれたゾ」で初登場したが、元々はアニメのマンネリ化を防ぐ為に、シンエイ動画のテコ入れとして行われたという)。

その為完全にひまわり中心で話が進んでいき、事実上この物語の主人公となっていますが、作風も変わって過去作品と異なる作りになったのも特徴です。
今までは本郷みつるさんが監督しており、その頃の作品は異世界や過去の時代で冒険したり、しんのすけが様々な姿に変身したりと、SFやファンタジー色が強かったですが、本作から原恵一さんが監督するようになり、より現実的な世界観となりました。

空想的な要素はほぼなくなり、銃撃戦や迫力のある肉弾戦、カーチェイスもあったりと、ハードな描写が多いですが、コミカルタッチなシーンも多いのでシリアスで重々しい事はなく、安心して見られるようになっています。

一見過去のしんちゃん映画と別物になってしまったかのような印象も受けますが、ひまわりが玉を飲み込んで事件に巻き込まれるのは第1作目の「アクション仮面VSハイグレ魔王」で、魔人を復活させるには2つの玉が必要だったり、敵が味方になるのは2作目の「ブリブリ王国の秘宝」に似ていた事、悪役達が「世界の国からこんにちは」を踊るという古風なネタがあるのは、後の「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」を思わせるのが興味深かったです。

また当時はひまわりが誕生したばかりなのか、周囲がひまわりばかり相手していて、しんのすけが自暴自棄になってしまう事に、何だか時代を感じます。

ちなみに本作は原作者の臼井儀人さんがタイトルを付けた最後の作品で(彼自身、本人役で出演もしている)、テレビで2度目の放送を果たした時、「オカマ」という単語を含むセリフのあるシーンが全てカットされたようです(私が見た時は、普通にありましたが)。
これ以降、オカマのキャラクターが登場する事は少なくなり、「オカマ」という単語も一切使用されなくなったので、しんちゃん映画が節目を迎えたと言えるでしょう。



予告編とCMです↓


本作の悪役である珠黄泉族、健康ランドで戦いが始まろうとした時、「他のお客の迷惑になるから」と外でやるよう指示をしたり、ひろしが取引先の社員2人と名刺交換する事になった時は、「サラリーマンの神聖な儀式だから」と邪魔しないようにしたりと、妙に正々堂々としており、「本当に悪人か?」と言いたくなるシーンがあるのが印象的です。
でもその一方で、空港やスーパーマーケットでの戦闘は周囲の人々を容赦なく巻き込んでいますし、実はジャークの力を独占したいが為に仲間を捨て駒としか考えていないと、本質は悪である事が窺えます。

終わり頃にひろしとみさえが独身時代に歌っていた歌を歌うシーンがありますが、あれは1970年の「愛は傷つきやすく」という曲です。
後の「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」で、1960年代ぐらいの日本を再現した「20世紀博」を見て、ひろしが懐かしいと言ったりしますが、どう考えても2人は1980年代や90年代に生まれた人の親世代であり、今の20代や30代とは全然違います。
そもそも臼井儀人さん自身1958年生まれで、私の母と同い年ですから(以前「しんちゃんに出てくるネタとか、全部分かる」と言った事があります)、自然とそうなるのかもしれません。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-04-09 19:53 | アニメ | Comments(0)

クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王

今月の21日ですが、WOWOWで放送したのを録画した「クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王」を見ましたので、その事について書きます。
久々に見てみたかったので、ちょうど良かったです。


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スタッフ
監督 : 本郷みつる 
原作 : 臼井儀人
脚本 : もとひら了 
音楽 : 荒川敏行 
製作会社 : シンエイ動画、ASATSU、テレビ朝日


主題歌
Mew「僕は永遠のお子様」


キャスト
野原しんのすけ : 矢島晶子
野原みさえ : ならはしみき
野原ひろし : 藤原啓治
シロ、風間くん : 真柴摩利
アクション仮面 : 玄田哲章  
桜ミミ子、桜リリ子 : 小桜エツ子  
北春日部博士 : 増岡弘
Tバック男爵 : 郷里大輔 
ハラマキレディ : 井上瑤、渡辺久美子、稀代桜子 
ハイグレ魔王 : 野沢那智


ストーリー
郷剛太郎ことアクション仮面は自身が主役の特撮テレビ番組に出演する為に、次元を移動する力の源である「アクションストーン」を使って、2つの地球を行き来する生活を送っていた。
ところがその撮影中に謎の爆発が起こり、アクション仮面も重傷を負っただけでなく、アクションストーンまで地球侵略を企んでいるハイグレ魔王に奪われてしまう。
元の世界に帰れなくなってしまったアクション仮面は、相棒の桜ミミ子と桜リリ子の姉妹と協力して、共に戦う仲間を集める為に行動開始するが、それに選ばれたのが野原一家だった。
果たして野原一家とアクション仮面は、ハイグレ魔王の魔の手から地球を救えるのか!?


レビュー
劇場版「クレヨンしんちゃん」シリーズの、記念すべき第1号。

原作者の臼井儀人さんが最も映画製作に係わった作品で、原作漫画も存在しており、タイトルと悪役の「ハイグレ魔王」も、臼井さんのアイディアです。

さて本作では、第1作目でいきなり「クレヨンしんちゃん」に欠かせないヒーローキャラクター、アクション仮面が登場していますが、その方が映画的で盛り上がると判断したのかもしれません。

映画自体は前半がいつものしんちゃんで、後半にならないと映画的な感じにならないという意外な作りですが、これはおそらくまだ第1作目なので、手探り状態だった可能性があります。
その為か悪役以外は普段通りのキャラクターなので、少し地味な印象があるのも事実です。

けど通常のテレビシリーズにはまずないSFやファンタジー要素、濃すぎるオカマの登場、おバカなアクションはこの頃からあり、クレしん映画のお約束は既に出来ていたと言えます。

しんちゃんの助けを呼ぶ声を聴いてアクション仮面が登場する時、ウルトラマンに似たポーズをしていたり、同時にアクションビームを出すところは「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」を思わせたり、ハイグレ魔王がまた来ると言って地球を去るのは、初代「ウルトラマン」や「ウルトラマンメビウス」に登場した時のメフィラス星人に似ており、若干嬉しくなりましたが、私が一番驚いたのは、野原一家が別の地球へ旅立つ時(つまり、パラレルワールド)が、「千と千尋の神隠し」にそっくりだった事です。

「千と千尋の神隠し」で未知の世界に迷い込む時、森の中を走りますが、本作も海へ行きたいけど(実はアクション仮面達に、導かれた結果である)渋滞しているから近道したくて森へ入って行ったら、パラレルワールドへの入り口に辿り着くという展開となっています(その場所も、どこか異世界的な雰囲気が漂っているのも同じ)。
宮崎駿さんが本作を鑑賞したのかは知りませんが、もしそうだとしたら後世に与えた影響は大きいでしょう。

他にもしんちゃんがパラレルワールドに行く為のチケットとなる、幻と言われているNo.99のカードを手に入れた店も、一見レトロで懐かしい気分が味わえるお菓子屋のようだけど、他に住んでいる人の気配がまったく感じられない幻想的な雰囲気があり、印象に残ります(季節が夏で田舎っぽいから、余計そう見える)。

まだテレビシリーズに毛が生えた感じで、より映画らしくなるのは次回作の「ブリブリ王国の秘宝」である事は否めませんが、これはこれで楽しめます。

私が好きなシーンは、そのお菓子屋とパラレルワールドに辿り着くシーンです。



予告編とTVスポットです↓



ちなみにハイグレとは、しんちゃんがハイレグの言い間違いから生まれた言葉で、彼らの手先となったハイグレ人間達のポーズは、ビートたけしさんの持ちネタである「コマネチ」が元ネタです。

スーパーファミコンでは「クレヨンしんちゃん2 大魔王の逆襲」という続編が作られ(実はやった事がある)、その後のしんちゃんゲームにも登場しているそうです。

またアクション仮面役の玄田哲章さんとハイグレ魔王役の野沢那智さんは、よく考えてみたら師弟対決だったりします。
「ダイ・ハード」のテレビ朝日版の吹き替え版では、野沢さんが主役で玄田さんが悪役だったのに、こちらでは立場が逆転しているのが面白いです(野沢さんは劇団薔薇座で多くの俳優や声優を育成しましたが、彼の演技指導は非常に厳しく、「馬鹿」「死ね」などの罵声や、灰皿やチョークを投げつける事もあり、「ナチ収容所」など散々なあだ名が付けられたみたいです。他に彼の教え子に石塚運昇さんや戸田恵子さんなどがいます)。

それとしんちゃんとアクション仮面が協力してハイグレ魔王を倒すのは、ウルトラマンや仮面ライダーなどのヒーローに憧れたある方なら思わずニヤリとするでしょう。
あの夢のようなシーンのしんちゃんは、まさに視聴者の代弁者です。



出典


参考サイト


by asabatyou | 2019-03-26 20:57 | アニメ | Comments(1)

もののけ姫

昨日は弟のたけマルが持っているDVDの1枚、「もののけ姫」を見ましたので、その事について書きます。
久々に見たかった事や、初代ブログでレビューした時、その内容に不満があった事もありますが、今年は亥年なので見るなら今だと感じました。


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スタッフ
製作総指揮 : 徳間康快 
原作、脚本、監督 : 宮崎駿 
音楽 : 久石譲 
制作会社 : スタジオジブリ


主題歌
米良美一「もののけ姫」


キャスト
アシタカ : 松田洋治 
サン、カヤ : 石田ゆり子 
エボシ御前 : 田中裕子 
ジコ坊 : 小林薫 
モロの君 : 美輪明宏 
乙事主 : 森繁久彌


ストーリー
室町時代の日本。
エミシの村に住む少年アシタカは、村を襲った巨大な醜い怪物タタリ神を死闘の末倒したが、その時に右腕を負傷しただけでなく、死の呪いまで受けてしまう。
奴の正体は何者かによって、鉄のつぶてを撃ち込まれて、人間への憎悪からタタリ神と化してしまった巨大イノシシ、ナゴの守だった。

その鉄つぶては西の地から来た事が判明し、そこへ行けば何か分かるかもと判断されたアシタカは村を後にするが、その途中でジコ坊に出会い、神が住むと言われている深い森の存在を教えられる。
森を目指して進むアシタカは倒れている2人の男性を救出し、彼らの村へ連れて帰るが、そこはタタラ場という鉄を作る村だった。

タタラ場を案内されていく内に、村を治めているエボシ御前がナゴの守をタタリ神に変え、自分が呪われる原因を作った全ての元凶である事を知ってしまうが、彼女は戦争で人狩りにあって売られた女性達や、差別や偏見の対象だったハンセン病患者とされる病人達に、生きる希望を与えてくれる人物でもあった。

そんな時、エボシの命を狙ってもののけ姫と呼ばれている娘が、タタラ場を襲撃する。
彼女はかつて山を汚した人間達によって生贄として差し出されたところを、山犬達に助けられ育てられたサンだった。
アシタカはエボシとサンの死闘を止めるが、同時に瀕死の重傷を負ってしまう。
サンは自分の邪魔をしたアシタカに怒り殺そうとするが、「そなたは美しい」と言われた事で動揺し思いとどまる。

彼女はアシタカを生と死を司る神、シシ神の前に連れて行き、彼がアシタカの傷を癒したのを見て、アシタカを生かす事を決意する。
サンは介抱していく内にアシタカに心を開き、アシタカも森と人が争わずに済む方法はないかと思い悩むが、その頃タタラ場が不老不死がの力があるシシ神の首を狙って、行動開始していた・・・。


レビュー
宮崎駿監督による、スタジオジブリ長編のアニメ映画。
1980年にも同名の作品が、宮崎監督のアニメ企画案として存在しており、絵本にもなりましたが、このアニメ映画との直接の関連性はありません。

内容は村を守ろうと必死に戦ったのに呪われてしまい、それを解く為に旅をする事になったけど、そこで様々な人々や動物達と交流する様を描いています。

昔はただ単に人間=悪で動物=善としか見てなかったですが、今見てみますと、そんな単純な話ではない事が分かります。

動物達が自分の森を荒らすタタラ場の人間を恨む理由は分かりますが、その動物達は考えの違いから対立してしまいがちです。
ではタタラ場の人々が悪かというとそんな事はなく、元を辿れば人身売買された女性やハンセン病患者らしき病人といった、社会的弱者の人達が生活しやすくする為に作られたので、一方的に悪とは言えません。
動物達と同じく、人間達の間でもタタラ場の鉄を狙ったり水を汚した事が原因で、侍達が襲撃する様が描かれています。

主人公のアシタカも呪われて差別される対象になってしまったから、結果的に故郷の村を追放されるハメになり(控えめに表現しているから、冒険の旅に出たと思ってしまいがちだが)、サンも己可愛さ故に人間に捨てられて、人間にも動物にもなれない中途半端な存在になったのですから、完全に被害者です(モロの君がアシタカに言った「黙れ小僧!」も、サンを今現在の境遇に追いやった身勝手な人間達に対する怒りが込められている)。

なので全員が何らかの恨みや怒りを持っており、もはやマイナスエネルギーの塊状態なので、ストレートに表現されてはいないものの、実は結構ドロドロとしています。

何故このような話になったのかといいますと、若者へのメッセージらしいです。
現在の若者は、理不尽な現実世界の中で生きる動機を見失いつつあるけど、それでも足掻いて生きろと告げているんだとか。
劇中の人々や動物達は、自分達の未来や繁栄を願って必死に戦いますから。

他にもエボシが何故社会的弱者に優しいのかは、本人がかつてそうだったみたいです。
本編では語らえていませんが、エボシ自身、昔は人身売買されていて倭寇(13世紀~16世紀にかけて、中国や朝鮮などの沿岸を襲った海賊)の頭目に買い取られて妻となるけど、やがて頭目を殺害して日本に帰ってきたという壮絶な過去があったようです。
エボシがアシタカに「賢しらに僅かな不運を見せびらかすな!その右腕切り落としてやる!」と言うシーンがありますが、「賢(さか)しら」とは「物知りぶる事」や「利口そうに振舞う」という意味です。
不幸な生い立ちのエボシにとって、アシタカの死の呪いは所詮ちっぽけなものでしかなく、その程度で知ったような口を利くアシタカの未熟さに腹が立ったと言われています。
そう思うと、エボシが同じ境遇の女性達に救いの手を差し伸べるのは、当然の流れでしょう。

善も悪もない複雑な人間関係で進んでいく重たい話ではありますが、それが見所で映画をより盛り上げています。



特報と予告編です↓


実は本作にも興味深い話がありまして、アシタカが呪いが原因で村を離れなければならなくなった時、カヤという娘が来て黒曜石で出来たナイフを彼に渡すのですが、どうやらこの2人できていたそうです。
はっきりと描いていませんが、本当はアシタカとカヤは人目を偲んでヤッていまして♂♀、あのナイフは「自分は生涯、恋をしない」=「貞操の印」という意味が込められているんだとか。

「もののけ姫」の性的な描写は他にもありまして、アシタカとサンはもう繋がっている♂♀という話もあります。
サンが暮らしている岩屋のシーンが、そうです。
プロデューサーの鈴木敏夫さんがその事を聞いてみたのですが、宮崎さんは一切答えようとしなかったようです。
宮崎さんは人一倍恥ずかしがり屋だから、分かるようにやらないのですが、鈴木さんに問い詰められたら「そんなの、わざわざ描かなくてもわかりきっているじゃないですか!」と言ったみたいです(笑)。

カヤの話に戻りますが、アシタカは追放される形になったけど、カヤには彼の子供が宿っており、やがて2人の子孫がオープニングで映される土面の紋様として”アシタカ王の伝説”を語り伝えていくという話になっているらしいです。

ちなみにアシタカが旅立つ時、音楽や背景が非常に綺麗で印象に残りますが、あれは宮崎さんからのプレゼントだったりします。
アシタカは真面目だから「出ていけ」と言われても嫌な顔しないし、カヤと離れ離れになる時も明るい笑顔で心配させないようにしているけど、本当は「どうして、自分がこんな目に遭わなきゃいけないんだ!?せっかく村を守って、人助けもしたのに!」という気持ちでいっぱいだと。
例え辛くて絶望の真っ只中でも、美しいものがあるという事を見せてあげたいと言って、結果出来たのがあのシーンなんだとか。




出典

参考サイト


by asabatyou | 2019-01-08 23:44 | アニメ | Comments(3)

SSSS.GRIDMAN

昨日は今までWOWOWで放送していた「SSSS.GRIDMAN」を見終りましたので、その事について書きます。


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スタッフ
原作 : 「電光超人グリッドマン」
監督 : 雨宮哲
脚本 : 長谷川圭一
キャラクターデザイン : 坂本勝
音楽 : 鷺巣詩郎
アニメーション制作 : TRIGGER


キャスト
グリッドマン : 緑川光 
響裕太 : 広瀬裕也 
内海将 : 斉藤壮馬 
宝多六花 : 宮本侑芽
サムライ・キャリバー : 高橋良輔 
マックス : 小西克幸 
ボラー : 悠木碧 
ヴィット : 松風雅也
新条アカネ : 上田麗奈 
アレクシス・ケリヴ : 稲田徹 
アンチ/グリッドナイト : 鈴村健一


ストーリー
何処にでもいそうなごく普通の男子高校生、響裕太は目覚めたら全ての記憶がなくなっていた。
そこへ彼を呼ぶ声が響き、導かれるがままに進んでいくと、年季の入った古いパソコンからその声の主が姿を現した。
彼はハイパーワールドから使命を帯びてやってきたハイパーエージェント、グリッドマン!!
祐太はクラスメイトの内海将や宝多六花と協力して、次々と出現する怪獣達を相手に戦っていくが・・・。


レビュー
「ウルトラマン」シリーズで有名な円谷プロダクションが、かつて1993年に作った巨大ヒーロー物「電光超人グリッドマン」を、テレビアニメ化したもの。

元々「ウルトラマン」をアニメ化したかったらしいですが、難しいと判断され、「グリッドマン」か「アンドロメロス」なら可能と言われたので、本作が作られる事になりました。

昔のグリッドマンは、当時まったく普及していなかったパソコンやインターネットを題材にした内容で、怪獣が生物ではなくコンピュータウイルスで、ありとあらゆる機械に入り込んでは事件を起こし、ウイルス対策ソフトと言えるグリッドマンがそれを倒す内容となっています。
けどこちらの場合は、主人公と敵役が少年少女という原作のフォーマットを継承しつつも、グリッドマンのデザインや登場人物が一新されており、さらに「ウルトラマン」シリーズネタも取り入れるなど、昔のグリッドマンなどの特撮を知る入口となる作品にする事が、企画当初より重要視されています。
その為グリッドマンや怪獣だけでなく、人間キャラクターも出番が多かったりと、アニメファンにも見やすい作りとなっています。

早すぎた名作とも言われるグリッドマンを、パソコンやインターネットが普及した現代に復活させた事もあって、最初は期待していましたが、実際に見てみたら正直ちょっと残念な印象を受けました。

昔は完全に現実世界が舞台で、そこに様々な機械に怪獣が侵入して騒ぎを起こすわけですから、スケールは小さくなった代わりに現実味が増して、「もし機械の調子が悪くなったら、怪獣の仕業かも!?」と言いたくなるような身近さがありました。
悪役自体も友達どころか親しい知人すらいない孤独な少年で、何かと反社会的な性格である事から、ちょっと気に入らない事が起こると事件を起こすという、リアルさがありました。
そもそも犯行に手を染めたのは、主人公の1人である女の子に惚れているけど、相手にしてくれなかったからであり、その事で怒っていたら別の世界から来た魔王カーンデジファーと出会い、彼の協力で怪獣を次々と生み出すようになってしまいます(所謂、悪いドラえもんと野比のび太である)。
そして彼女の父が経営する病院を襲い、主人公の弟が体調不良で入院しているのにピンチになってしまった時に、グリッドマンと出会うという納得のできる内容となっています。

けどこちらにはそれがなく、ただ単に巻き込まれただけという印象があります。
悪役の少女とラスボスの出会いも描かれないので、何で彼女を選んだのかな?と言う気がします。
いくら自分が気に入らない奴がいるからと言っても、舞台となっている世界はその少女が作った仮想現実ですから、自分の思う通りに作れるだろうに、わざわざ嫌な奴を作るのも理解出来ませんし、彼女の怪獣に殺された人々も初めからいなかったようになるのも不明です。
人工的に作られたから、自分にとって都合良くやれるって事ですかね?
架空の世界が、駄目だというつもりはありません。
架空の世界が舞台でも、「ドラえもん のび太のブリキの迷宮(ラビリンス)」みたいに、人間と機械の立場が逆転したという他人事とは思えない世界を描いたものもあったりします。
しかしこちらにはそういう深いがテーマがあるわけでもなく、どうも薄っぺらいです。

結論になりますが、素材は良いのにその良さを活かしきれておらず、全体的に説明不足である事は否めません。
テンポや展開も平板で単調な為、イマイチ盛り上がりに欠けます。
前作以上にスケールが小さくなりましたが、心の闇を持った1人の少女を救う為に、みんなが一致団結する話という見方も可能です。
そう思いますと、ありそうでなかった事をしているので、新鮮味があります。

昔の効果音や音楽が使われていたりと、前作と世界観が同じである事が明らかになりますが、これも前作を見ていないと話が分かりにくいでしょう。



予告編、PV、OP、EDです↓









本作のOP「UNION」を、前作のOP「夢のヒーロー」にした物もありました↓


本作に登場する怪獣は、西川伸司さんや丸山浩さんなど、ゴジラシリーズやウルトラマンシリーズで怪獣デザインを担当した事がある方々が担当しているので、何となくそれらの作品に登場する怪獣を思わせます(生物感より、着ぐるみを意識してデザインしたという)。
第1話と11話のグールギラスは「帰ってきたウルトラマン」のフェミゴンに似ており、第2話と11話のデバダダンは「ウルトラマンレオ」のスペクターを思わせますが、顔は実在する深海魚のデメニギスのようです(と思ったら、本当にデメニギスがモチーフだった)。
また何度も登場するアンチは、昔のグリッドマンに登場したシノビラーにそっくりです。
グールギラスが機械化してメカグールギラスになりますが、これは昔のグリッドマンにもありました(例:ギラルス→メカギラルス、フレムラー→メカフレムラーなど)。
グリッドナイトは、見た目や色もあって「強殖装甲ガイバー」のガイバーⅢみたいでした。

ちなみにこれらの怪獣は生物ではなく、人形に特殊な力が与えらて動いているだけです。
なので傷を負っても血は出ませんし、斬られた時断面が肉や骨ではなく電子的なのはその為です。

グリッドマン役の緑川光さんですが、これは昔と同じです。
特撮がアニメ化した時、キャストが同じだったのは「マグマ大使」のゴアを演じた大平透さんや、「仮面ライダー」シリーズの立花藤兵衛を演じた小林昭二さんもそうでした(探せば、他にもあるかもしれません)。



出典

参考サイト


by asabatyou | 2018-12-28 21:47 | アニメ | Comments(6)

新世紀エヴァンゲリオン

昨日はWOWOWで再放送していた「新世紀エヴァンゲリオン」を全部見終りましたので、その事について書きます。
今まで途中ぐらいまで見た事があるだけだったので、ちゃんと見たのは今回が初めてです。


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スタッフ
企画、原作 : GAINAX
企画 : Project Eva.  
掲載 : 角川書店、月刊少年エース
メカニックデザイン : 山下いくと、庵野秀明
音楽 : 鷺巣詩郎
アニメーション制作 : タツノコプロ、GAINAX
監督 : 庵野秀明


キャスト
碇シンジ : 緒方恵美  
綾波レイ : 林原めぐみ 
惣流・アスカ・ラングレー : 宮村優子
葛城ミサト : 三石琴乃 
赤木リツコ : 山口由里子 
碇ゲンドウ : 立木文彦 
渚カヲル : 石田彰


ストーリー
西暦2000年9月13日、大災害セカンドインパクトが起きた事により、世界は人口の半分が失われた。
それから15年後、14歳の少年碇シンジは、別居していた父で国連直属の非公開組織・特務機関NERV(ネルフ)の総司令官である碇ゲンドウから突然呼び出されて、巨大な人型戦闘兵器エヴァンゲリオン(EVA)初号機のパイロットとして、謎の敵「使徒」と戦うよう命じられる。

最初は嫌がったシンジだが、EVA零号機パイロットである綾波レイが負傷した姿を見て、仕方なく戦いに身を投じていく。
戦いを通じて戦闘指揮官で保護者役にもなった葛城ミサトや、同級生の鈴原トウジや相田ケンスケ達との交流によって、次第に自らの意思でEVAで戦うようになる。
次々と猛威を振るう使徒達を、戦線復帰したレイと協力して倒し、新たにドイツから来日したEVA弐号機のパイロットである少女、惣流・アスカ・ラングレーが仲間に加わり、苦戦しつつも勝利を重ねていくが・・・。


レビュー
ガイナックスとタツノコプロの合作である、全26話のテレビアニメ。

当初は視聴率が低かったですが、作画のクオリティの高さや、オタク心をくすぐるキャラクター造形や萌え系な演出、謎めいた設定などがマニアの間で高い評価を得て、社会現象を巻き起こしました。

1990年代を代表するアニメといっても過言ではない作品ですが、実際見てみますと、それが分かります。
使徒はまるで怪獣みたいですし、主役のエヴァンゲリオンはロボットのようですが(完全な機械ではないので、サイボーグというべきかもしれない)、ウルトラマンのような巨大ヒーローにも見えます。
それで可愛い女の子達も出てきますから、夢中にならないわけがありません。

監督の庵野秀明さん自身特撮好きのせいか、それを意識したネタもあり、ジェットアローンは「ゴジラ対メガロ」のジェットジャガーで(その前身である、一般公募作品の「レッド・アローン」もモデルの1つらしい)、ラミエルは「帰ってきたウルトラマン」のプリズ魔がモデルで、ゼルエルとの戦いで水にその姿が写るのは、「ウルトラセブン」のキングジョーとの戦いを思わせ、イスラフェルとの戦いでエヴァが後方転回したり飛び蹴りで倒すのは、「ウルトラマンレオ」に似ています。
他にもサンダルフォンの鳴き声の一部が、初代「ウルトラマン」のグビラと「帰ってきたウルトラマン」のモグネズンの流用です。
さらに「交響曲第9番」を使用したのは、「ウルトラセブン」でクラシック音楽をした事が元ネタだそうです。

しかし本作は最初こそ純粋に娯楽として楽しめる作りになっていたのですが、後になればなるほど可笑しな方向に進んでいきます。
シンジがゼルエルとの戦いに勝利した後、アスカは今まで下だと思っていた相手に完敗した事や、その後も嫌っていたレイに助けられるという屈辱を味わった為廃人同然となり、周囲の人々も情緒不安定になって泣き崩れたりと、作った方々の身を思わず案じてしまうほどです。
次回予告や本編にも絵コンテや台本が普通に登場したりと、「何?これ」状態になりますが、これは庵野監督の精神状態が不安定で、ガイナックスの屋上から何度も飛び降りようとしたり、「医者にもらった薬を飲んでも気持ち良くならない」と嘆いていたようです(2012年に、うつ病を患っていた事を告白)。
そんな彼の状態がそのまま映像に現れており、苦悩するシーンや話がやけに多いのは、それが理由だと伺えます。
特にシンジについては、幼い時に母親を亡くし、父親にも捨てられた感じで育ってしまったわけですから、こうなるのは無理もないでしょう。
最終話もこんな調子ですから、一応使徒は全部倒したものの、シンジは苦悩し続け、さらに「世界は自分次第であらゆる可能性がある」事、そして「僕はここに居ても良いんだ」と気付き、知り合いや家族から「おめでとう」と祝福されるという、「えっ!?」な結末です(終わったはずなのに、全然すっきりしない)。

こういう作品ではありますが、後世に与えた影響は大きく、「セカイ系」という単語が生まれたり、綾波レイも無口で感情がなさそうな美少女キャラクターの原点となりました(「涼宮ハルヒ」シリーズの長門有希も、レイがいなかったら誕生しなかっただろう)。
話題になった同じ庵野監督の「シン・ゴジラ」も、一般市民が殆ど出てこない政府だけで話が進んだり、魅力的な女性陣が登場するところは、エヴァンゲリオンにそっくりです(音楽もエヴァの物が使用されていますが、これは作曲が同じ鷺巣詩郎さんだからでしょう)。




「ダイ・ハード」と同じく「交響曲第9番」の使用が印象的ですが、他にも使用された作品は多いです。
また温泉ペンギンのペンペン(架空の種類だが、見た目がイワトビペンギンやマカロニペンギン、ロイヤルペンギンなどに似ており、それに近い種類なのかもしれない)ですが、最初から一緒に暮らしているミサトはともかく、初対面のシンジやアスカは驚いているだけでなく、ペンギンの名前を一度も口にしていません。
「序」ではペンギン自体がセカンドインパクトで絶滅し、シンジ達にとって未知の存在となっている描写があるそうですが、こちらもペンギンは知らないような感じで描かれています。
ペンペンが数少ない生き残りなのか、最後の生き残りなのかは明らかになっていません。

後個人的に驚いたのが、渚カヲルの出番が思ったより少なかった事です。
人気と知名度もありますから、もっと多いと思っていましたが、何とも意外です。



出典

参考サイト


by asabatyou | 2018-11-19 11:05 | アニメ | Comments(4)
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タイトルの通り「asabatyouのなんでもブログ(http://d.hatena.ne.jp/asabatyou/)」の続編です。ツイッターは、こちらです(https://twitter.com/asabatyou)。


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