今月の27日は19日に買ったDVDの1枚、「大海獣ビヒモス」を観ましたので、そのことについて書きます。
以前観たことがあるのですが、また観たくなりましたので買いました。
それに自分のやり方が出来上がった状態で、レビューしてみたいと思っていましたので。
ストーリー
太古の恐竜パリオサウルスが、怪獣ビヒモスとなって現代に甦った!!
ビヒモスはイギリスの首都、ロンドンに上陸し人々を襲うが…。
レビュー
「原子怪獣現わる」や「怪獣ゴルゴ」で有名なユージン・ローリー監督の怪獣映画で、特撮はキング・コングの生みの親ウィリス・オブライエンが担当しました。
ストーリーはこの手の映画ではよくあるパターンなので、特に言うところはありません。
さてビヒモスとは神話などの昔話に登場するカバのような姿をした巨大な怪物で、動物の王と言われていたそうですが、ここではアパトサウルスなどの竜脚類を思わせる姿をしています(首長竜という表記があるが、それだとエラスモサウルスのような水生爬虫類になるので間違いである)。
もしかしてかつて自分が作った「ロスト・ワールド」(1925年版)の、アパトサウルスを意識しているんでしょうか?
ストップモーション・アニメメインのビヒモスは、動きはそんなに悪くはないのですが、精々車を踏みつぶすか鉄塔を破壊するのみで、それ以外は単に歩いているだけです。
これは実際アニメートを担当したピート・ピータースン(オブライエンは監修という立場で参加していた)が、病気で自分の力では立てない程酷く、たえず苦痛に襲われながらも椅子に座ったままやっていたこと、低予算すぎちゃって怪獣映画には絶対欠かせない、都市破壊シーンすら出来なかったことが原因ではないかと思います。
もしかしたら、顔のアップシーンがやけに多いのも、少しでもそれを隠す為なのかもしれません。
まぁ「原子怪獣現わる」の劣化版といった感じの映画ですが、ビヒモスが海を自由に泳いだり、ビヒモスが近付くと同時に、カメラが全身を映そうとして上に移動したりと、他のコマ撮りを使った特撮映画ではあまり見られないシーンがあったりするので、そういう意味では価値のある作品だと思います。
ちなみにオブライエンは本作の終了後に亡くなったので、これが最後の作品となってしまいました。
スタッフ
監督:ユージン・ローリー、ダグラス・ヒコックス
脚本:ユージン・ローリー
特撮:ウィリス・オブライエン、ピート・ピータースン
キャスト
スティーブ・カーネス:ジーン・エヴァンス
ジェームズ・ビックフォード教授:アンドレ・モレル
ジョン:ジョン・タマー
ジャニー:レイヒ・マディソン
予告編です↓
ちょうどその頃、オブライエンの弟子レイ・ハリーハウゼンは何をやっていたかといいますと、あの「シンドバッド7回目の航海」を作り、大ヒットさせていたのです。
何だか随分差をつけられてしまった気が…。
1枚目:THE GIANT BEHEMOTH 2 - Monster B Movie Posters Wallpaper Image
2枚目:Fancy a Monster Cruise Undead Backbrain
参考:SF MOVIE DataBank:海獣ビヒモス、映画 大海獣ビヒモス - Behemoth the Sea Monster MOVIE-FAN、Behemoth the Sea Monster (1959) - IMDb、モンスターパニック―超空想生物大百科、あなたの知らない怪獣マル秘大百科、図説 モンスターランド―知られざるモンスターの生態、よくわかる「世界の幻獣(モンスター)」事典―ドラゴン、ゴブリンからスフィンクス、天狗まで 、Blog - The Giant Behemoth(海獣ビヒモス)、大海獣ビヒモス - みんなのシネマレビュー、ビヒモス - Wikipedia、モンスターメイカーズ―ハリウッド怪獣特撮史
# by asabatyou | 2013-12-29 14:03 | 特撮、モンスター | Comments(1)